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おとぎばなし ― ここまで ―  作者: ぽすしち
テング

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109/146

もう出られず


あの手が消えた先は、高山のむこうか、剣山のおくだろうかと考えながら、どうにかまた、《囲い》となる氷をはることができた。

 こんどのそれは、このバケモノがここからでていかないようにするため、城のまわりのあのから堀をつかい、張ることにした。城をかこんだ堀は、ただでさえ《囲い》の役目をする。ワギョクもあそこに囲いの術をほどこしたはずだ。



 手首をとられたバケモノの《腕》が、ヨクサが斬った手首に黒い渦をまきあげている。

 だが、ホムラのバケモノように、手首から先をまた再生する気はないようで、ゆっくりと《腕》だったものを『黒い山』の中にひきこむと、山のような身体を震わせ、つぎにはくちのついた六つの瘤もひきこんだ。



「 いまだ!囲いを落とせ! 」


 空でタンニがさけぶ。

 テングたちは手にしていたトッコを振り一斉に棍に変じさせると、急下降して空堀へと棍を突き立ててゆく。



「これであのバケモノも、城の敷地から出られないってことか?」

「おれたちもな」

 セイテツの問いに、いつもの冷めた声でスザクがこたえる。

 

 ここでアレを始末する。


 それが、セイテツとスザクの役目だ。




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