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泣き虫実桜ちゃん  作者: 佐々蔵翔人
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はじめに

皆さんはこの観光地を知っているだろうか?

ナイアガラの滝という場所を。

世界有数の観光地であり、地理の教科書だけでなく全く関係のなさそうな英語の教科書にも掲載されるくらい知れた名所。

しかし、この誰もが見聞きした事のあるナイアガラの滝だが、実は世界遺産には登録をされていない。


なぜか、その理由はこのナイアガラの滝は1つの国のものではなくてアメリカニューヨークとカナダトロントの国境に接していてナイアガラ川にある滝のことであるため、世界遺産には登録されていない。


国境間にある場合は両国が申請する必要があるからだ。だが、現状では両国が申請していることはなく、世界遺産には登録と至っていないのが実情である。


そしてこのナイアガラの滝の玄関口ともいえる、カナダトロントにいる1人の白人の女の子、名前は咲本・ソフィア・実桜さくもと・そふぃあ・みおがいた。


なぜミドルネームがあるのかと言うと実桜のお父さんが日本人でお母さんがカナダ人だからだ。お父さんが仕事の出張でカナダに行く際に乗っていた飛行機の客室乗務員が実桜のお母さんであった。お父さんはひと目惚れをして英語で簡単な自己紹介と連絡先を書いて客室乗務員に渡す。


お互いに中々都合が合わず、疎遠になっていた時期を越えてプライベートでカナダ行きの同じ飛行機にたまたま2人が搭乗していた。これはまさに運命だなと感じて定期的に連絡を取って会うようになり、結婚をした。


そして数年が経って実桜が産まれた。


実桜は両親の馴れ初めを聞いて思わず涙を流す。

この時、当時4歳で近くの幼稚園に通っていて聞いた事を何度も聞いてお友達と遊ぶことが好きな活発な女の子。


外で活発に遊ぶ実桜を見て両親はとても嬉しそうにしているが、ある懸念点があった。それはとても泣き虫なこと。


大声で怒れば泣く、皿が割れた音に驚いては泣く、苦手な食べ物が出たら泣く、家の外に虫がいては泣く、犬に吠えられては泣く、何もないところでつまずいては泣くと笑っていることも多い半面、それ以上に泣いていた。


周りのお友達からは「泣き虫実桜ちゃん」、そう呼ばれることも多くてそれでまた泣き出す。言い返せばいい、やられたらやり返せとは言わないが何か打開策はないかと両親は頭を悩ませていた。


時間が流れ、別の幼稚園で空きが出たとネットで見つけて転園することに決めて新たな環境でリスタートさせることに決めた。実桜自身、不安そうな顔をしていたが新しい場所で新しいお友達をいっぱい作ると既に前を向いていた。


これで泣き虫実桜ちゃんから卒業してくれることを望んでいた。

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