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小説を書くのに飽きた時。

作者: 珠野 海月

これはデータベースではなく物知り博士の主観的な視点で述べたエッセイです。

よって様々な反論が出る可能性は十二分にあります。

最近小説を書く純粋な気持ちがマンネリ化してきた人にあてて書きました。

誰もが通る道とは思いませんが、多くの人が通る道だと思います。

この小説がたった一人でもクリエイターの一助になれれば幸いです。


「はぁ、私何で小説書いてるんだろう」


「何か困りごとか?」


「物知り博士! ……実は最近小説を書くことに飽きてしまって、書きたい気持ちはあるんですけど、どうすれば昔みたいに新鮮な気持ちで書けるんでしょうか?」


「ふむ、それを答える前に、君が何故小説を書くことに拘っているかを考える必要がある」


「え? それは自分で物語を紡ぐのが楽しかったからで……、他の創作にはない楽しさではないですか」


「それが君の小説に拘る理由か。それならば今君が新鮮な気持ちで書けていないのは、物語を紡ぐのが日常になり、刺激に慣れたために楽しさを感じづらくなったことが原因だ」


 人は最初楽しかったことも、続けると慣れていつかは楽しくなくなる。



「えー! じゃあもう始めた当時みたいに楽しめないってことですか!?」


「全く同じ楽しみ方をしたいなら、暫く小説を書かないことだな」


「それじゃ私の生きがいが無くなっちゃいます!」


「ではそれを解決する方法を教えよう」


「おおー! お願いします!」


『対策』


「人は同じことを反復していると、その物事に対する楽しさを感じづらくなる。なら少しだけ変化を加えてやればいい」


「ほーん……、でも書いているキャラを放棄したりプロットを壊すわけにもいかないじゃないですか」


「別に今あるものを放棄する必要はない。文章を書く時に、毎回一つだけルールを設定してやるんだ」


「例えば……、同じ語彙は3回までとか?」


「うむ、それ以外でも好きな作家の書き方で書く、とか先に会話文だけ書くというようなルールでも良い。重要なのは【脳の使い方に変化を加えること】にある」


 毎回違うルールを設定すると脳は飽きない。



・例外もある。


「ありがとうございます物知り博士! 今後はルールを設定してやってみたいと思います」


「ああ、だが例外もあることを忘れちゃいけない」


「例外ですか?」


「そうだ。人は自身のやろうとしたことが上手くいかない時も脳が飽きたと信号を出すことがある」


「あぁー、ゲームで負けてつまんねって思うやつですね!」


「そういう時は、自身が上手くできないから飽きたと感じるのか、それとも純粋に書くのに飽きたのかを冷静に考える必要がある」


「では上手くいかない自分に飽きたと感じる時はどうやって立て直せばいいんですか?」


「それは……、難易度を下げる必要があるな。」


「というと?」


「上手くいかなくて飽きるレベルというのは、自身の現在の能力値を大いに超える目標を設定している場合に起こるからだ。できないのならギリギリできる目標設定に落とせばいい」


「それを聞いて思い出したんですけど、今までできたことが急にできなくなったりした時も、それに似た気持ちになるんですよね。萎えるって言うんですけど。そういうとき振り出しに戻った感じがして、書く気が起きなかったりするんですよ」


「そういう時もあるだろう、大切なのは今その時にギリギリできる目標設定だ。人間の能力は波のように変化する。一日の中で朝起きた時と夜寝る時ですら、全くできることの最大値が違うのだから、できなくなったと嘆く必要は無い」


『まとめ』


 小説を書くのに飽きた時は、【毎回違うルールを設定する】ことで飽きを防ぐことができる。

 飽きを解決するには【脳の使い方に変化を加えること】が重要。

 上手くいかない自分に飽きた場合には【ギリギリできる目標まで難易度を下げる】ことが有効。


 自分が飽きたのは『慣れ』が原因なのか、それとも『上手くいかないから』か、自身の心を冷静に捉えて行動してみよう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 珠野海月様 はじめまして。とてもおもしろくて為になるエッセイでした。 私も小説投稿したのはいいけど、いつ飽きるか分からないので、とても参考になりました。 このエッセイ、物知り博士と投稿者…
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