表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移した日に世界最強になってしまったんですが  作者: ペテグリュー
第一章 勇者召喚と離脱
1/26

第一話 ありきたりな召喚

初投稿です。拙い文章ですが、よろしくお願いします。


それは突然の出来事だった。

高校の数学の授業中、教室全体が光に包まれたのだ。

光に包まれた瞬間、頭痛、吐き気、目眩が起こってきた。目を開いても、光によって何も見えない。苦痛に耐えていると、だんだんと意識がスッーと遠くなっていく。そして次の瞬間、俺は意識を手放した。


ーーーー


気づいたときには、まるで神殿のような場所にいた。というかこれ神殿だわ。絶対。いや多分。おそらく。いやどんどん不安になってきたわ。

と、馬鹿なことを考えつつ、辺りをキョロキョロと見渡す。そこにはクラスメイト達が困惑した表情で俺同様、辺りを見渡していた。


「召喚に応じてくださり、ありがとうございます。勇者様方。」


ふいに、前方から声が聞こえてきた。俺とクラスメイト達が前に視線を向けた。その瞬間、誰かが息を呑んだ音が聞こえてきた。そう、まるで二次元の中から飛び出してきたような美少女がいたのだ。綺麗な金髪にどこか子供っぽさが残っている愛らしい顔立ち。一言で言うのであれば、可憐だ。美少女の周りにフードを被った者達もいる。


「で、この状況は何なんだ?」


男子、そして女子までも見惚れている中、質問をした男がいた。

当然俺である。

いや普通に美少女より今の状況の方が大事だろ。

俺の言葉でハッと我にかえったクラスメイト達は、思い出すと質問を重ね始めた。


「そうだ!ここはどこなんだ⁉︎」

「私達に何をしたの⁉︎」


クラスメイト達の悲痛の叫びが聞こえてくる。いやお前らさっきの静けさどこにやった。


「落ち着いてください。今から説明いたしますので。」


そう言って、美少女は微笑みながら説明を始めた。



聞いた内容としてはとてもありきたりなストーリーだった。

要約すると、まず今いる現在地はレギオス王国という国の、英雄神殿という場所らしい。ちなみにこの美少女はレギオスの第一王女なんだとか。この世界には魔族がおり、人間族と度々争っている。そして今度こそ魔族を絶滅させるために、古くから伝わる勇者召喚魔法を使ったらしい。どこのラノベだよ⁉︎


「勇者様方、お願いします。魔族のせいで人間族の多くは殺されています。もうあいつらを野放しにはできないのです!」


と王女が熱く語っている中俺は…




どう抜け出すか考えていた。

いやまず、助けてやる義理がない。そして俺は従うのは嫌いなんだ。

そうだ自己紹介しよう。俺は黒崎夜空(くろさきよぞら)17歳、大人に従うのが嫌いな年頃の童貞ぼっちである。

と悶々とそんなことを一人で考えている中、一つの声があがってきた。


「みんなやらないか?俺達があっちの世界でのうのうと暮らしている中、この人達はこんなに辛い目に遭っていたんだぞ?可哀想だと思わないのか?」


声をあげたのは神宮寺勇希(じんぐうじゆうき)だ。イケメンであり、運動神経が半端なく、秀才というなんともぶっ壊れた能力を持ってらっしゃるクラスのリーダー的存在だ。てかもうお前だけでいけそうじゃないか?なんかもう名前だけで魔族に勝てそうな気がするし。


「でも私達に闘う力なんて…」


一人のクラスメイトがそんなことを言う。まあ確かにそうだな。

平和主義の日本で暮らしてたんだ。急に戦えと言われても、猿に数学を解けと無茶振りをしているようなものである。


「その点は心配いりません。文書によると勇者は強いステータスを持っており、強力な固有スキルも持っているらしいです。なので少し鍛えれば、そこらへんの魔族なんていとも簡単に倒せるようになるでしょう」

「私は帰りたいんだけど!」

「すみませんが、私達は帰還の魔法は知っておりません。文書には魔王を倒した場合、勇者は帰還できると書いておりました。なので魔王を倒してくださらないと…」


魔王を倒さないと帰還できない?いやそういうの絶対嘘だから。ラノベとかのありきたりなパターンだから。


「ならやるしかないんじゃないか?僕達にはその力がある。みんなやろうじゃないか!!」


うわーお。神宮寺さん信じちゃいましたよ。絶対詐欺に引っかかるだろあいつ。将来が心配だわ。


「そうだな。やろう!」

「そうね!帰りたいものね!」

「やろう!やろう!」


クラスメイト達の賛同の声が聞こえてくる。まじかよみんな引っかかっちゃったよ。まあいいや。俺は抜け出すし。


「ありがとうございます!勇者様方!」


そう言って王女はとても華やかな笑顔をこちらに向けて来た。うわみんなもうオチちゃてるよ。クラスメイトチョロすぎないか。


「では次にステータスを確認しましょう。」

「ステータス⁉︎」


クラスメイト全員が驚いた。

ステータスと言えばあのステータスだろ?

本当に存在するのか?


「見た方が早いかもしれませんね。では今から私のステータスを見せます。『ステータスオープン』、『開示』」


すると、王女の真上に何かが書かれている板のようなものが出現した。



名前 リリアーナ=レギオス

性別 女

種族 人間族

年齢 16歳

レベル 12

体力 20

筋力 10

耐久 5

敏捷 7

魔力 30


〈スキル〉

自動回復LV1、政治LV3、剣術LV2、水魔法LV2


〈称号〉

レギオス王国の第一王女




「これがステータスです。お分りくださいましたか?」


凄いな。まるでゲームのようだ。レベルやスキルが存在してるところをみるとやはりまじもんの異世界だな。


「おおスゲー!!なあどうやって自分のステータスを見れるんだ?」


興奮した男子生徒が尋ねる。まあ無理もないだろう。


「ステータスオープンと念じれば、自分だけがステータスを見ることが出来ます。開示と続けて念じると、他人にも見せることが出来ます」


その言葉を聞いた途端、みんないっせいにステータスオープンと念じ始める。

ステータスが強くなければ、王国から抜け出せはしないだろう。俺は期待を胸に念じた。


『ステータスオープン』


自分の目の前に板が出てきた。

そこに書いてあったものは………



名前 黒崎夜空

性別 男

種族 人間族

年齢 17歳

レベル 1

体力 5

筋力 3

耐久 2

敏捷 6

魔力 1


〈固有スキル〉

操作


〈スキル〉

異世界文語理解


〈称号〉

異世界転移者





…………………ゴミみたいなステータスだった。













2月18日改稿

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ