一段落
「……………ここは……?」
三人を包んでいた光が収まりグレッグが目を開けると、そこは鬱蒼とした密林ではなく、まして死後の世界でもなかった。
眼前は広がる草原、背中に幻魔の森。そこは幻魔の森と外界との境界であった。
「………グレッグさん、ここって森の外ッスよね? 何がどうなってんスか……?」
「俺にも分からん。俺のギフトにそんな力はないし、あるとするならテッドかその子のどちらかのギフトの力だろうが……」
「オレにそんなギフトないッスよ!」
「つまりはその子の力か。……まあ、それよりなにより―――」
グレッグはそこで言葉を切ると身構えていた姿勢を解き、背中から草原に横たわった。
「ッッ助かった~~~!」
そして腕を突き上げて一声を上げ、生還の喜びを噛みしめた。
「………………ホ、ホントッスか? もう大丈夫ッスか?」
「ああ、奴の気配は感じられん。奴の知覚範囲がここまで届いているなら別だが、あの奥地からここまではかなりの距離がある。おそらくは大丈夫だろう」
「……ハァ~~、疲れたッス………」
いつの間に森の外に移動していたことが未だに信じられず、辺りをきょろきょろと見回していたテッドもグレッグの言葉を聞くと、背中の少女を落とさないようにその場にへたり込んだ。
「もうダメかと思ったッス………」
「俺もだ。久しぶりに死ぬかと思った」
二人は力なく笑いあうと、どちらからともなく拳を突き合わせた。
それにしても、とグレッグは思う。
少女との邂逅に突然変異種との遭遇。さらには転移現象と、一度にこれだけのイレギュラーが起こることはそうあることではない。
グレッグ自身、二十年前に起こった氾濫事変以来、遭遇したことも伝聞すらないほどだ。
『…………すぅ……すぅ………』
「……寝ちゃってるッスね」
「衝撃的なことばかりだったからな。かなり疲れていたんだろう」
「みんなボロボロッスからね」
テッドは自分たちの格好を見てそう呟いた。
グランビーストと対峙していたグレッグは全身傷だらけで服もずたぼろ。逃げ回っていたテッドですら、途中で遭遇した魔物に攻撃された跡が目立つ。
あの光がなければ、比喩でもなんでもなく三人分の挽き肉が出来上がっていただろう。
「そうだな。………さて、そろそろここを離れるか。少し行ったところに村があるはずだから、そこで休ませてもらおう」
「了解ッス」
グレッグは立ち上がるとマジックバッグからテッドの大剣を取り出し、失った自分の剣の代わりに装備した。
「………それだけ派手にやられたのに、マジックバッグはなんともないんスね?」
テッドの疑問はもっともだった。なにしろグレッグの状態は傷付いていないところがない、といった惨状なのだ。着ていた軽鎧も例外ではなく、かなり上質なものだったそれも、ただの端切れのような状態になっている。
それに引き替えマジックバッグは傷一つない。テッドの大剣が取り出せたように機能も問題なく作動している。テッドでなくても疑問に思うはずだ。
「ああ、それは物質強化のギフトが掛けてあるからだ。下手しなくても王城の正門より頑丈だろうよ」
「……冗談みたいな話ッスね」
その問いに対しグレッグはあっさりと種明かしをした。テッドは答えを聞くと今日何度目か分からない溜息をついた。
「冒険者の代わりはいくらでもいるが、マジックバッグは今のところ限られた数しかない。安心して使いたいならそれくらいの無茶くらいするだろう。馬鹿みたいな値段の要因の一つでもあるしな」
この国の法に“マジックバッグには例外なく物質強化のギフトを施すこと”というものがあるくらいなのだ。
この物質強化のギフトが使用できるのは人間ではなく、遺跡から発掘された箱型のゴーレムである。このゴーレムは一体しか発見されておらず王家所有となっていること、ギフト使用に必要な条件が特殊なことから、自由にギフトを使用することが出来ないのである。
その為、マジックバッグの価値は鰻登りだ。庶民や一介の冒険者に手が出ないのも頷ける。
「はぁ、しばらくオレには関係ない話ッスね」
「ほーう? “しばらく”ってことは、いずれは関わる気なんだな」
「も、もしかしたらって話ッスよ! からかわないでくださいッス!」
グレッグはテッドをからかいながら、マジックバッグから予備の服を取り出して羽織った。今のまま村に入ろうものなら、半裸の変態扱いされてもおかしくないからだ。
まあ、足取りはしっかりしているとはいえ重傷人をそんな目で見る人間がいれば、の話ではあるが。
草原を西に歩くこと一時間。途中で魔物の襲撃に遭うこともなく、特にトラブルが起きることもなく目的の村に到着した。
この村の名前はブラン村。幻魔の森を恐れてか周辺には魔物を含めた動物があまり生息しておらず、小規模な農村ながら魔物による被害や鳥獣による農作物の被害はほとんどない。その為村を守る柵の類は最低限のものしかなく、村の周囲は農地として広く利用されている。
もともと人口は少なく、農地で得られる作物のほとんどは村内で消費されるという閉じた村だったが、幻魔の森に向かう冒険者が出発および帰還拠点とするようになり、それに伴う商店や宿などが増えたことによって雑然とした賑わいの増した村となっている。
荒くれぞろいの冒険者の出入りが増えたことによって一部治安も悪化したが、村民との折衝の末に、村民の生活空間と冒険者関連の施設を区切ることで一応の安定をみた。
ちなみに、あまりにも粗野な振る舞いをする冒険者は同業者によって叩きのめされる。理由は言うまでもなく、村民との関係を拗らせないためだ。
比較的安全な拠点であるブラン村ではあるが、村民の感情を逆撫でし続けた場合、膂力で勝る冒険者とはいえ寝首を掻かれる結果になりかねないからだ。ブラン村の周囲には幻魔の森を除けば広大な草原が広がるだけで、孤立した場合には救援の当てもない。そうなってしまえば、待つのは無様な骸と化した自分たちの姿である。
なので冒険者たちは不文律として、おいたの過ぎる冒険者がいないかお互いに見張るようにしている。多少の不始末は大目に見られるが、度が過ぎるものには容赦はしない。荒くれとはいえ、荒くれなりにルールはあるのだ。
そんなひりついた気配のある村の農地側に到着した三人は、農業を終えたばかりの村民に驚かれたり心配されたり疎まれたりしながらも、宿と医者を紹介してもらえることになった。
本来はこのような村に医者はいないのだが、冒険者の拠点となったことで必然的に怪我人が増え、その度に遠方まで呼び出されてはかなわないと医者が常駐するようになったのだ。
そして紹介された医者に応急処置を受けた二人と眠り続けている少女は、宿に着くなりそのままベッドに身を投げて眠ってしまった。ようやく、長かった一日が終わる。
「――――うー、ん……………うわっ! イテッ!」
翌朝。テッドは目を覚ますと、隣に見慣れぬ少女の寝顔があることに驚いてベッドから落ちていた。
その音に気付いてグレッグも目を覚ます。
「………ぁああ、なんだ、朝から騒がしい……」
「うぅ、すんませんッス」
グレッグは頭を抑えながら謝るテッドとベッドに眠る少女を交互に見ると、にやりと口元を歪めた。
「ああ、テッドもお年頃だもんな。隣にこんな可愛い子が寝てれば、興奮してベッドから落ちるのも仕方ないか」
「なっ! そ、そ、そんなんじゃないッスよ! ちょっと驚いただけッス!」
「照れるな照れるな。俺にも経験があるから分かる。ありゃあおとなしく眠れんよなあ?」
「だから! 違うッスよーーー!」
早朝にテッドの叫び声が響き渡る。村民は農業があるため既に畑に出ているが、冒険者は夜遅くまで酒盛りをしている者が多く、テッドの叫び声で叩き起こされた者も少なくなかった。
何故二人が一緒のベッドで寝ていたかというと、宿の狭い部屋にはベッドが二つしかなく、一つは早々にグレッグが占拠して寝てしまったため、テッドは仕方なく少女をベッドに横たわらせると床で寝ようとした。だが疲労がピークに達していたため、そのままベッドに倒れこんでしまい眠ってしまったのだ。
『………うるさいなぁ……なんなのよ、もう』
村に響き渡るほどの声が同室に響かないはずもなく、眠り続けていた少女もその声によって起こされてしまった。
「あ、よかったッス! 何ともないッスか?」
『―――ヒ、イヤァア………、あ……ふっ………!』
テッドは少女が何事もなさそうに起き上がるのを見るとホッとしたようで、少女に身体の調子を尋ねた。
だが少女は一瞬現状の理解が出来ず、直後に昨日の記憶が甦って恐怖がフラッシュバックしていた。
「ヤバい、引き付けを起こしてるぞ!?」
「だ、大丈夫ッス! もう奴はいないッスよ! 大丈夫ッスから!」
恐怖の所為で痙攣を起こし呼吸困難になっている少女を、慌てたテッドは肩を抱いて落ち着かせようとした。
頭や腕を撫でられているうちに徐々に落ち着きを取り戻してきた少女は、呼吸が整うと見知らぬ男に抱きしめられている状況に恥ずかしさがこみ上げてきた。
『………! イヤッ!』
そして、テッドを突き飛ばしてしまった。
「うわっ!」
『あ…………ごめんなさい。………えっと、大丈夫、ですか……?』
しかし、少女は助けられた経緯や落ち着かせてもらったことを思いだし、突き飛ばしてしまったことを申し訳なさそうに謝っていた。
「ハ、ハハ。だ、大丈夫ッスよ、このくらいなんともないッス!そっちこそ大丈夫ッスか?」
『は、はい、わたしはなんともないです。それより、助けていただいたのに突き飛ばしてしまって………』
「あれだけパニックになってたら仕方ないッスよ」
『いえ、あの、そうじゃなくて…………』
少女の謝っている点が分からず首を傾げるテッドに、端から見ていたグレッグはもどかしさを覚えた。
「テッド、お嬢ちゃんの言ってることが分からないのか?」
「え? いや、言葉は通じてるッスけど……」
「そうじゃなくて、意味は分かってるのかって聞いてるんだよ」
「意味って、言葉通りじゃないんスか?」
テッドの返答に、グレッグは呆れたように溜息をつく。
「………はぁ。何言ってるか分からない俺でさえ分かるっていうのに、情けないな。――いや、分かるからこそ、か?」
「何言ってるんスかグレッグさん」
「お嬢ちゃんはな、お前に抱きしめられたのが恥ずかしくて突き飛ばしてしまった、って謝ってるんだよ」
「え!? そうなんスか!?」
グレッグの言葉を確認するように、テッドは少女に訊ねた。少女はその言葉に顔を赤らめながらコクン、と小さく頷いた。
「うえ!? あ、そそ、その、気がつかなくてスンマセンッス! 決してやましい気持ちはないッスから!」
『えっと、分かってますから。謝ってるのは私だし』
「そ、そうッスか、よかった……」
『…………ふふっ』
「ははは………」
抜けたところのあるテッドの性質のおかげか、二人の間にあった緊張は雪解けのように穏やかに消えていった。
「ああー、誤解が解けたとこ悪いが、二人の世界に入られると俺は困るんだがな………」
「―――ッッ!?」
『―――ッッ!?』
もっとも、それでいいのは当人たちだけであり、傍にいるのに無視というか置き去りにされているグレッグには、その微笑ましい世界を間近で見るという苦行になってしまう。
「そんなんじゃないッスよ! それより、なんでグレッグさんは言葉が分からないのに言ってることが分かったんスか?」
「ん? そんなのお嬢ちゃんの仕草とか、見てりゃ分かるだろうが」
テッドの疑問にグレッグは何でもないようにあっさりと答える。
「いや、そんな簡単に――」
「あのなー、俺の仕事は魔物を調査・観察することだぞ? 人間の単純な仕草くらい見抜けないような観察力じゃ勤まらんわ」
テッドの場合はそれ以前の問題だが、とグレッグは心の中で付け足した。
『えっと、そちらの方も、助けていただいてありがとうございます』
少女はベッドの上で姿勢を正すと、グレッグに向かってお辞儀をしながら感謝の言葉を口にした。
当然その言葉はグレッグには分からないものだったが、謝意を示されていることは理解出来ていたので、気にするなと軽く手を振って応えた。
「さて、そろそろ本題に入るが、テッドは通訳な」
「了解ッス」
「まずは自己紹介からだな。俺はグレッグ、いわゆる冒険者ってやつをしてるもんだ」
「オレの名前はテッドッス。オレも一応冒険者ッス」
テッドはグレッグの自己紹介を少女に伝え、自分の名前も伝える。相変わらずグレッグにはテッドがクーリア語を話しているようにしか聞こえないのだが、少女にはきちんと伝わっているようで会話は成立していた。
『……私の名前は、風間樹里亜、です。でも私は自分の名前があまり好きじゃないから、呼ぶときはキーって呼んでください』
少女は一瞬本名を言うか迷ったが、愛称だけを伝えるのは失礼だと思い本名を名乗った。もちろん、愛称を使えと釘を刺すのは忘れなかったが。
「カザマ・ジュリア、か。ジュリアはともかく、カザマってのはこの辺りじゃ聞かない名だな」
「そうッスね。でもあんな状態で居たんスから、どっか知らない所から来たとかじゃないッスか?」
「そんなことは分かってる。問題はそれが何処なのかだが………」
グレッグは思案に耽りそうになったが、不安そうにする少女――キーの表情に気がついて意識を引き戻す。
グレッグと同じように、キーにもテッドの言葉は自分の故郷の言葉として聞こえているのだろう。ならばテッドの言葉からグレッグの言葉を推察することは難しくないはずだ。会話が出来ないと思うより普通に接するように振る舞う方が、円滑にことが運ぶだろう。
「ああ、すまない、変に詮索するつもりはないよ。それよりも、何故自分の名前が好きじゃないんだ? カザマ、はファミリーネームだろうからジュリアか。いい名前だと思うんだが」
「あ、それはオレも思ったッス。えっと、オレやグレッグさんは“ジュリア”っていい名前だなって思うんスけど、好きじゃないっていうのはなんでなんスか?」
テッド越しのグレッグの質問に、キーはバツが悪そうに目を逸らした。
『それは………単に好みの問題です。ジュリアっていう名前は、最近では珍しくもなくなったけど、私の故郷の名前としては変というか、しっくりこないんです。元々外国の有名人の名前から取ったものですし。私の考え方が古いだけなんでしょうけど、こればっかりは感覚の問題なのでどうしようもないんです』
キーの心情を聞いたグレッグとテッドは、言いにくいことを言わせてしまったという後悔の念が沸いていた。そこまで重い話という訳ではなかったが、自分の名前が好きではない理由など他人に気軽に話すことではない。何の気なしに会話のネタにしてしまったが、無神経だと言わざるを得ないだろう。
『あ、気にしないでください。そんなに深い話でもないですから』
若干重くなった部屋の空気に、キーは慌てたように二人に大丈夫だと伝える。
「………そうか? ならいいが。――じゃあ無神経ついでにもうひとつ。ジュリアなのになんで愛称がキーなんだ?」
『えっと、何か書くものはありますか? ―――ありがとうございます。私の名前は書くとこういう字になるんですけど、この最初の字の読み方が他には“き”っていうんです。だから“キー”って』
キーはグレッグから紙と鉛筆を借りると、紙に“樹里亜”と書いて愛称の由来を説明した。
その説明に二人はなるほどと思いつつ、別の驚きにも包まれていた。
「………キーって、字が書けるんだな」
『え? あ、うん。でも日本語――自分の故郷の言葉くらいだけど』
キーは学校で英語も習ってはいたが親類縁者に外国の血は入っておらず、接する機会も多くなかった為に使いこなせるというほどではなかったので、日本語くらいと答えたのだ。
「それでもすごいよ! オレは字なんて書けないからさ」
『そうなんだ………』
キーはテッドの言葉に驚いたが、自分と同年代の子があんな危険な仕事をしているという事実を思いだし、この世界の現実に衝撃を受けた。地球でも似たような環境で生活する人たちもいるということは知っていたのだが、それは日本とは離れた遠い異国の地での出来事という認識であり、実感をともなった知識ではなかった。
「まあ仕事をする時でも依頼の種類のマークさえ分かれば受付で内容は聞けるし、そこまで困らないッスから問題ないッスけどね」
「はあ………テッド。今はいいかもしれんが、そんなんじゃそのうち困ることになるぞ。せめて字が読めるくらいには練習しとけ」
「そんな余裕ないッス。そんなことしてる暇があったら、もっと強くならないと」
「……………それもそうか。ま、両方やればいいだけだがな」
キーは未だに絶句したままだった。知らない言葉、得体の知れない化物、見たこともない風景、自分に生えた翅。そのどれもがここが地球ではないことを示している。
これが夢である可能性もまだ捨ててはいなかったが、夢にしては現実味がありすぎていて、突拍子がなさすぎた。
「おおっと、話が逸れたな。さっき詮索するつもりはないって言ったから強くは訊けないんだが。あの場所に居た理由とか、経緯みたいなもんがあれば教えてくれないか? 分かる範囲でいいから」
キーはグレッグの問いかけでショックから抜け出した。そこで改めて自分の現状を思い起こしてみるのだが、どうにも思考が纏まらなかった。
『あの………。自分でもなにがなんだか分からないんです。気がついたらあそこにいたとしか…………』
キーの答えは、グレッグの想像していたものと同じだった。あの繭状のものは初見だったが、キーのような存在に前例がないではなかったのだ。
「―――やっぱりな。ああ、疑ってるわけじゃないよ。実は、君みたいな人間が過去には居たらしい」
「え!? ホントッスか!?」
「……テッド、ちゃんと通訳しろ」
「わ、分かってるッスよ………」
キーは窘められたテッドからグレッグの言葉を聞くと、驚いたように目を見開いた。
『それは本当ですか!?』
「ああ。だけどはっきりしたことは分からない。俺も直接会ったことはないし、キーを見るまでは眉唾ものだと思ってたからな」
「物知りのグレッグさんが眉唾って思うような人って………」
『………それは一体、どんな人だったんですか?』
キーの恐る恐るといった言葉に対し、グレッグは記憶の片隅にあった一つの知識を披露した。
「詳細は言ったように分からない。その人物は今から二百年くらい前に現れたらしいが、当時の資料はほとんど残ってなくてな。ただ、誰も知らない知識と言葉を操って、別の生き物の一部が生えていたとかで、かなり有名だったらしい。そしていつ頃からか、その人物のことを“召されし者”と、人々は呼ぶようになったそうだ」
『召されし者…………』
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今回の魔物
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<ゴーレム>
危険度認定:C~S
主に遺跡に存在する、自立稼働する非生物の総称。この世界の科学水準では解明不可能な代物で、動力はおろか材質さえも不明という古代の遺産である。種類や機能はゴーレムごとにさまざまで、遺跡の警備機構として侵入者を攻撃するものもいれば、王家所有のゴーレムのように人間に協力的なものもいる。戦闘型のゴーレムは一度攻撃目標と認識したものを破壊、もしくはロストするまで戦闘行為を止めることはない。その頑丈な装甲と圧倒的な攻撃性能から、正面からの戦闘では無類の強さを誇る。反面、行動は単調な場合が多く、パターンを見極めたり地形を利用するなどすれば、打倒は出来ずとも生存することはそう難しくない。古代の遺産らしく破損して行動不能なゴーレムも少なくなく、それらは回収されて研究材料として利用されている。