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私の初恋の人

私の名前は嶋田美結、中学3年生。



私には、1年生の頃から好きな男の子がいた。その子はとっても優しくて、スポーツマンだった。その子とはとてもいい仲で、いつも私に話しかけてきたり、お菓子をくれたりして、最初はその行動がただの友達だからだと思っていました。

あの日が来るまでは・・・。



それは、1年生の頃に帰りの会をしている時だった。私と悠馬は、隣同士で先生に「さようなら」を言おうとした時、悠馬が小さな紙を私に渡した。「これ、家に着いたら見て。」私はあまりにも、気になっていたからその紙を開いて見てしまった。その瞬間私の頭の中は、真っ白になった。



「お前が好き」



そう書かれた紙を見つめたまま、私は一歩も動くことができなかった。教室で騒ぐ声さえ何一つ聞こえなかった。それから数分が経ち皆が教室から出て行くのが見え、その時我に戻った。私は、悠馬の顔すら見ることなく家に帰った。家に着いて私は、あの手紙の言葉を何度も何度もリピートした。正直両思いだったなんて、嬉しいけど本当に悠馬は、私のことを好き何だろうか?私は、からかいで渡したのだと思い、返事の手紙すら書かずに3年生にまでなったいた。



私と悠馬は今まで通りに仲が良かった。もうすぐ、春の季節がやってきて高校生になる。卒業式まであと少し、毎日毎日が忙しくて、頭の中がいっぱいいっぱいだった。そんなある日、私が友達とお喋りをしていると、悠馬が近寄って来て私に、声をかけてきた。



「ちょっと、いいか?」私は、何だろうと思いながら、思わず「いいよ。」そう言ってしまった。「あのさぁ~、あの時の返事まだ聞いてないけど。」唐突の彼の言葉に理解ができなかった。私は黙ったまま、沈黙の空気が流れて、数秒が経った時、彼が口を開いた。「覚えてねぇーの?1年の頃、お前に手紙渡したろ。」その言葉を聞いて私は、はっとした。あの時は、ただ彼が私をからかっているだけなのかと思い今まで、このことを忘れていた。「おい、聞いてんのかよ?」「あっ、ごめん。聞いてるよ。」「返事今でいいから、聞かせてくれ。」私は、迷った。確かに1年の頃は、彼のことが好きだったけど、今はただの友達でしかない。でも、一度付き合ってみようと思い、小さく頷いた。



すると彼は、「マジ!よっしゃー。」と,子供のようにはしゃいでいた。その姿を見るとさっきまで不安になっていた私もつい笑顔になっていた。すると彼がいきなり、顔を真っ赤にして口を開いた。「今度の日曜デート行かね?」まだ、付き合って数分しか経っていないのに、唐突の彼のお誘いに私は、目を真ん丸くして見つめてしまった。「あっ、やっぱ急過ぎるよな・・・。」そう笑っていた彼だが、何だか哀しい顔に見えた。その顔を見ると思わず「いいよ。」と言ってしまった。私は、なんて単純なんだと今更実感した。「じゃ~日曜お前ん家迎えに行くから。」それだけ伝えると、彼は友達の輪に戻っていった。



そして、約束の日曜日がやってきた。ピンポーンという音が家中に響いて、私は玄関の扉を開けた。すると、いつもとは雰囲気が違う服を着ていた彼が立っていた。それを見た私は、呆然としてしまった。「美結、どうした?」そう、彼は心配そうな顔で問いかけてきた。「ううん。大丈夫だよ、行こうか。」そう笑顔で私が言うと、彼も笑顔でうんと頷いてくれた。



そして、私たちは近くのデパートに行くことになり、とりあえずプリクラを撮ることにした。機械にお金を入れ、ポーズを決めている時だった・・・。3・2・1カシャという音に合わせて、私の唇に温かいものが重なった。気づくと、彼が私にキスをしていた。「えっ!?」思わず、変な声が出てしまった。私は、顔を真っ赤にしたまま立っていると、彼は何もなかったかのように、プリクラの設定をしていた。そして、出来上がったプリクラを見ると、顔を真っ赤にしていた私が写っていて、恥ずかしくて隠してしまった。



すると彼が、「何で隠すんだよ。」そう迫ってきた。「もう一回撮り直さない?」戸惑いながら言うと。「はっ、何で?別にいいじゃん。ほら貸しなって。」そう言って隠していたプリクラを取られてしまった。「ぷはっ、顔真っ赤じゃん。」彼は私がいるのにもかかわらず、大笑いしていた。私は何も言うことが出来なくて、ただ黙ったまま下に視線を向けた。「あっ、ごめん。あまりにもお前が可愛くてつい笑っちまった。」フォローになっているのかいないいんだか、分かんないけど、また顔を真っ赤にしてしまったらしく、「何?照れてるの?」そう言って彼は、私の手を優しく握ってくれた。なんだろう?彼の手はとっても熱く感じた。



そして、無事にデートも終わって、数ヶ月が経ちそろそろ高校生になるというのに、まだ何処に行くか決まっていない。そんなある日、彼に進路について尋ねられた。「なぁ~、美結は何処行く?」私はまだ決まっていないなんて言えるはずもなく、彼の質問には答えず逆に聞き返した。すると彼は、「俺は、お前と同じ高校に行く。」そう彼は笑って答えた。「で、何処行くんだ?」と付け加えて言った。やっぱり言わなきゃダメだと思いまだ決まってないことを彼に伝えた。すると彼は、「じゃ~二人でゆっくり決めよ。」そう優しい瞳で言ってくれた。



そして、進路を決める最終日がやってきて、私たちは桃原高校に行くことにした。

桃原高校は頭が良いと有名で彼は行くことを反対した。「何で、頭の良い高校行くんだよ。俺たちが受かるわけねぇーだろ。」そう不機嫌そうな顔で言ってきた。「だって、制服が可愛いんだもん。」私は、目を輝かせて見つめると、彼は呆れた表情で「わかったよ。」そう言ってくれた。

試験まで、後一日と迫ってきて、私と悠馬は徹夜で頑張った。ついに、試験当日がやってきて緊張していたら、彼はこう言った。「俺が付いてるんだから、きっと大丈夫。」そう言うとニコっと笑った。私も、緊張していたことを忘れて、笑顔になった。



試験中は集中でき、問題をスラスラと解くことが出来た。後は、合格発表を待つだけ。

そして、私と悠馬は掲示板を見つめて自分が持っている紙を見ながら、番号を探した。

「あっ、あったよ。」そう私が言った後に、「俺もあった。」私たちは、手を合わせて喜んだ。

高校にも無事合格することが出来、晴れて私たちは高校生になった。憧れの制服が着られて嬉しさでいっぱいだった。

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