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【完結】もしも聖女を死なせたら ~聖女を殺した私の未来~  作者: カイ


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25/80

25 変化

2か月ぶりの教室に入る。

いつものように、窓際の後ろの席に座り、授業の準備をする。

クラスの皆の視線が集中していることを感じたが、知らないフリをする。


すると、私に話しかけてきた女性がいた。

「アイリス様、どうしていらっしゃらなかったの?」

ヴィオラ様だ。

身分の壁を気にしないのか、いつもながら勇気のある女性だ。

「いらっしゃるとは、どこにでしょうか。」

「セレーネ様のお披露目パーティーのことですわ。」

「ああ・・・領地に帰っておりましたので。知りませんでしたわ。」


「知らない?アイリス様、セレーネ様をエスコートしたのはどなたかご存じなの?」

「さあ・・・領地は遠いので、そういった話は聞こえてきませんでしたわ。どなたがエスコートされたのですか?」

「エドウィン殿下ですわ!」

やっぱりそうだったのか、思ったとおりだった。


「そうでしたか。さぞかし盛況なパーティーだったのでしょうね。参加できなくて残念でしたわ。」

「アイリス様は・・・本当にそれでよろしいのですか?あなたは殿下の婚約者でしょう!?」

プルプルと体を震わせているヴィオラ様。

小動物みたいで可愛らしい・・・失礼だけど。


「よろしいもなにも・・・殿下がそうお決めになったのなら仕方のないことでは?」

私が王都にいないと知って、さぞかし喜んだことでしょうよ。

大手を振って聖女様をエスコートできるもの。

呼び戻すと言った父親を、きっと止めたのでしょうね。


「アイリス様・・・」

ヴィオラ様がなにか言いかけた時、ちょうど担任がクラスに入ってきた。

なにか言いたそうな顔をしながら、席に戻るヴィオラ様。

もしかして、心配してくれたのかしら?

私のことを嫌いだって言ったのに・・・。


少しだけ、嬉しいと思ってしまった。

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