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3、文芸部の部員

名木山竜星なぎやまりゅうせいサイド☆


俺は優秀で何でもできると思っている奴が多分大多数ぐらい居るかもだ。

だけど正直俺自身は死に物狂いであり実際の所だが俺は成績をキープするのが精いっぱいな状況だ。

つまりこんな奴は天才とは呼ばない。


常日頃からギリギリなのだ。

天才という言葉は俺には...最適ではない。

本当の天才は神から与えられた天才だと思うしな。


正直、俺は教室でも天才達に妬まれる存在であり。

居場所は...無い。

だからこそ普通学級の生徒と触れ合っており友人がそっちに居る。

俺も普通学級に行きたいなって思っていたけど...自分のプライドが勝ってしまった。

だから俺は特進クラスに居る。


正直...俺はこの先はどうなるか分かったものではない。

俺は普通クラスに行きたいと思うし。

飽きてきた感じはある。

だけど俺は...親の...母親と同じ病気の人を救いたい。


その一心で頑張っている。

母親は脊髄の病気で亡くなった。

それで俺は...親父と二人三脚で生きてきた。

だからこそ頑張りたいのだ。


そう思っているのだが。

何だか心が折れる事ばかりで正直...もうどうにでもなれって感じだ。

馬鹿なんじゃないのか本当に。

そう思いながら俺は文句をたらたら吐きつつそのまま部室に来る。

すると先輩で部長の高柳美琴先輩が居た。


丸眼鏡で女子な感じの知的な感じ。

美少女だと思える風貌をしている...というか美人だ。

そう思いながら高柳先輩を見る。


「何か思い悩んでいる感じだね」

「...そう見えますか」

「聞いたよ。彼女さんに浮気されたってね」

「...それを聞いているなら初めからそっち出して下さいよ」

「私は傷は抉りたくないからな」

「いやいや。そっちの方が抉ってます」


俺達はジョークを言い合いながら居るとドアが開いた。

それから四葉が顔を見せる。

「こんにちは」と言いながら部長と俺に挨拶。

そして「?」を浮かべた。


「何の話ですか?」

「彼の話だよ。...浮気のね」

「...あ...成程です」

「...で。竜星。君は別れたのかい?」

「まだこれからです。...今度会います。彼女に」

「...私が殴り込みに行こうか?」

「止めて下さい。先輩が殴り込んだら全て終わります」


高柳美琴。

こう見えても彼女を怒らせたら全てが終わる。

何故なら空手の黒帯だからだ。

滅茶苦茶強い。

一家が自衛隊らしいから。


「家に居たら筋肉ムキムキの野郎どもばっかりで息が詰まるから私はこうして部長をしている訳だがね。ハハハ」

「ああ。3人きょうだいでしたしね」

「まあだからこそたまには息抜きをしたい。そういう理由で今もなお部長健在だ」

「凄い話ですよね。自衛隊って。しかも特殊でしょう?」

「そうだな。まあ家では屑どもばかりだけど」


またそんな。

そういう会話をしながら俺達はクスクスと笑い合う。

すると高柳先輩は「まあ冗談は置いておいて」と言う。

それから俺に向いてきた。


「君は1人で浮気問題を解決出来そうかね。...もし彼女側が変な事をしたりして無理だったら遠慮なく頼ってくれ」

「そうですね。1人で多分解決できると思います」

「...そうか。...また報告してくれ。私は...」

「...知ってます。部員が心配なんでしょう」

「口に出すのが恥ずかしいからね」

「...」


こう見えて高柳先輩はやはり部員思いだ。

何故なら俺達を常日頃から心配してくれるからだ。

俺はそんな高柳先輩が好きだ。

それは恋愛感情の好きとかじゃない。

ただ母性として好きだ。


「...先輩」

「...何だ?四葉」

「私、放課後に...その」

「...?」

「先輩と本屋さんに行きたいです」

「...本屋?...ああ。じゃあ行くか。なら高柳先輩達も一緒に...」

「...いや。私は遠慮しておく。私達は用事がある。君達だけで行ってくれ」


私(達)!?

え?高柳先輩が本屋を断る?

俺は心底珍しい事に目を丸くする。

あの猛烈な本好きの人が?

すると四葉が「先輩と2人で行きます」と向いてきた。


「...良いけど...俺とだけで楽しいか?」

「私は楽しいです」

「ふーむ...分かった。そこまで言うなら2人で行こうか」

「...はい」


そんな光景を見ていた高柳先輩がニヤニヤとしていた。

俺は「?」を浮かべながら直ぐにケロッと表情を変えた高柳先輩を見る。

何だ今のは...。

少しだけ不気味だったが...。

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