没肆 堕ちたる天使の調べ
これも塵箱へ。
何度もすいません。
私は貴方に
とこしえの追従を誓う
天使
天高く聳える石碑に
天使の鮮血で
祈祷文を綴る
貴方への最後の餞
祈祷文に運命を託す
一番大切な
貴方を幸せに
この血で描かれた
憎しみと悲しみに満ちた
世界
たった独りで
紅蓮の焔の獄
生き抜く貴方を
守りたい
貴方が始めて天国に来た時
私の全てが変わったの
貴方の心も変わったわ
貴方は隠匿を
秘めてしまったの
ねえ、ふたり
地獄の果て
汚れて醜くても
掴めるかしら
悦びの欠片
異端児だと
疎まれたって
孤独なんて
飼い慣らし終いませう
もう後戻りは出来ないから
正義なんて仕留めて
憂いなんて忘れ去って下さい
私は疾うにそんなもの
捨て去ってしまったのだから
地獄を知る天使
深い闇に手を浸す
優しさを
天国の彼方に
忘れ去ってしまった
地獄に住む天使
全ては貴方の為に。
嗚呼どうか、此の掌に
幸福を
狩らせて下さい
私は幸せを狩る唯一人の
天使
私は幸せを奪う唯一人の
天使
私の純白の和毛が
憎しみで
純黒に染まったら
そこには幸せな貴方が居るわ。
私に心を下されば
貴方に捧ぐは
魂
さあ、狩りに出ましょう
暗闇と星屑のマントに純白の翼を秘めて
月が姿を隠す前に
惟的禁断の愛を書いた詩です。(この頃のPNは嘉条惟でした)
カタストロフィをイメヱジしました。
悪魔の“隠匿”というのは良心の事です。