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悪魔の子は自由を求め英雄となる  作者: 午前2時
第1章「美しく優しい人」
6/15

第6話「犠牲者を増やさないため」

夕日が村を照らす頃ようやく最後のゴブリンが灰と化す


「や、やっと、終わった」


リーダーらしき男性が汗を拭い膝をつき辺りを見渡す


「・・・何人やられた」

「合計で9人・・・」

「・・・そうか」


辺りにはゴブリンの魔核も散らばっていたが内蔵が引き裂かれた戦士や首が引きちぎられた戦士の死体も横たわっていた


「それにしても助かったよ君たち」


剣に付いたゴブリンの血を振り払う2人に声を掛ける


「いえ、当然の事をしたまでです」


アイリスが答える


「だとしても犠牲を最小限に抑えることが出来た、どうもありがとう」


男性は深く頭を下げる


「いえ、まだ終わっていません」

「・・・どういう事だ?」


男性は眉をひそめ聞き返す


「ゴブリン達に攫わられてしまった人もいるのです」

「な、なんだって!それは本当か!」


アイリスの一声によりクタクタになっている他の戦士が立ち上がる


「はい、ですので私達は今からゴブリンの巣を目指します」

「な、なら、俺達もーー」

「ダメです、もう貴方達は既に体力の限界のはずです」

「だ、だがっーー」

「これ以上犠牲者を増やさない為です」


アイリスの鋭い目に男性は言葉が出なかった


「大丈夫です、私達は冒険者です」


鋭かった蒼い目が柔らかくなり少し笑った


「必ず攫われた皆さんを連れて戻りますっ」

「・・・おい」


アイリスの背中から小声でカインが呼び掛ける


「・・・あまり希望を持たせてはいけない」

「・・・わかってるわよ」


攫われてから約5時間が経過している

正直、攫われた人が無事である確率は極めて低い

でも、こうでも言わないと村の戦士達は私達に着いてきてしまう


「まだ、魔力は残ってる?」

「あぁ」

「それじゃあ、急いでいくわよ」

「「ーー身体強化」」


2人は剣をしまい唱え地面を蹴る

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