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悪魔の子は自由を求め英雄となる  作者: 午前2時
第1章「美しく優しい人」
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第5話 「コラム村」

「ありがとう」


女性はアイリスの手を取り立ち上がる


「私はアイリス、冒険者よ。どうなっているの?」

「先程、森のゴブリン達が一斉に村に押し寄せていて村の戦士達が戦っていたのですが数が多すぎて・・・」


辺りを見渡すと扉の壊された家、火のついた家があり半壊している家もあった


「なるほど状況は理解出来たわ」

「どうする?アイリス」


カインが聞く


「どうするも何も助けるわよっ」

「了解」

「貴方、この村で安全な建物とかはある?」

「はい、村長の館が安全かと・・・」


女性は奥の方にある大きな館を指さす


「わかった、貴方は近くの住民と一緒にその館まで向かって、私がそこまで護衛するから」

「それじゃあ俺はゴブリンの所へ向かうよ」

「分かったわ、気をつけてね」

「あぁ」


カインは剣を抜き地面を蹴る


***


アイリスは途中で助けた住民たちと共に館へ着く


「さぁ!早く入って!入ったら家具なんかでバリケードを作って!」

「あ、あの!すみません!」


先程の女性がアイリスの手を引いて声を掛ける


「私の娘、マリーが連れ去られてしまったのです!」


顔を真っ青にして訴える


「俺の娘もだっ」

「私の娘も!」


次々と訴える者が出てくる


「マリーは頭に鳥の髪飾りをつけています!」

「分かりました!必ず見つけ助け出しますので、皆さん落ち着いてくださいっ!」


アイリスは扉を閉めてもう一度剣を抜き走り出す


***


「こ、このっ!」


村の戦士達が剣を片手にゴブリンに攻撃を与えるが傷が付くだけで殺す事が出来ない


「ちくしょう!数が多すぎる!」

「このままじゃ押し切られるぞ!」


ゴブリンの数は減ること無くその数軽く50を超えていた


一人の戦士が剣を弾かれ倒れてしまう

その隙にゴブリンが襲い掛かる


「う、うわあぁぁぁ!!」


血飛沫が舞い地面に血の水溜まりが出来る


「くそっ!!これで7人目だっ!」

「下がれ!一旦退くぞっ!」


リーダーらしき男性が戦士達に声を掛ける

その瞬間、死角からゴブリンが襲い掛かる


「っうぐっ!」


終わりだと思ったその瞬間

ゴブリンの身体から1本の剣が突き出て灰と化す


「大丈夫ですか」

「あ、あぁ、君は」

「俺はカイン、冒険者として依頼を受けここに来た」


カインはゴブリン達の方を見る


「こんなにもゴブリンが」

「あぁ、何故だか分からんが急にゴブリン達が押し寄せてきた」

「数は?」

「50匹はいるだろう」

「そうか」

「負傷した者は村長の館へ!戦える者は剣を構えてください」


カインは剣を構え、戦士達に声をかける


「魔物は心臓部分にある魔核を潰さなければ消滅しません」

「分かった、だが俺たちでは魔核を潰す前に攻撃されてしまうっ」

「俺がゴブリンの首を飛ばします、その隙に皆さんが魔核を狙って下さい」

「わ、わかった!」


すると男性の隣に紅く輝く髪がなびく


「私も協力するわ」

「き、君は」

「アイリスよ、カインと同じ冒険者」


蒼く輝く瞳に男性は一瞬心を奪われた


「流石にこの数は生身の身体じゃ持たないわね」

「そうだな」

「「ーー身体強化(しんたいきょうか)」」


カインとアイリスは剣を構え唱える

すると2人の体は魔力に覆われオーラの様に漂う

と同時に2人は地面を蹴りゴブリンの群れへと飛び込む


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