献血で倒れて三途の川が見えた話
皆さんこんにちは。
いかがお過ごしでしょうか。
私は高校生。17歳です。
私、献血というものに今日初めていきました。
今年は血が足りてないとかすごく言われていて、この前学校に日本赤十字社の方が来て、「どうか献血にご協力ください」と言われてました。
そこで僕は高校3年生で受験生で忙しい中、献血をしに行ったんですよ。
身長169cm、体重46kgの僕は献血をすることはできるのです。
献血にものすごく協力したいのです。
だって自分の血で誰かの命が助かるのですもの。
倒れました。
献血始める前の血液検査で倒れました。
献血できませんでした。
血液検査のために注射器で2mmぐらい血液を取られるんですよ。
注射器の針は血管より少し小さいくらいで、結構太いんですよ。
それを何の躊躇いもなくブスッと看護師さんがさして、血を抜いたんですよ。
「あぁこんなふうにするのだなぁ」とじーっとその様子を見てました。
一瞬ピリッと腕が痺れたんですが、こんなものかなと思っていたんです。看護師さんと普通に話していて、そのあとに指示を間違えて立ち上がったんですよ。
看護師さんに「もう少し待っていてください」と言われて、その時に少し立ちくらみがして、椅子に座り込んだんです。
その瞬間、意識が遠のいて目の前がブラックアウトしていきました。
気づくと夢の世界に僕はいました。
森と川が見えました。
妙にリアルだったのを覚えています。
その瞬間、僕の意識が引き戻され、
目を開けるとおじさん5人が自分を見ています。
突然のことに何が起こったのか僕は理解できません。
悪夢かなと思い、目を閉じて、数秒。
記憶がフラッシュバックしました。
「そうだ、いま献血中じゃないか」と思い出しました。
再び目を開けるとそこには優しそうなおじいちゃん先生が。
「大丈夫かい」
と言われて、頷くと僕はすぐに聞きました。
「どれくらい倒れていました?」と。
「10秒くらいやよ」とおじいちゃん先生が答えてくれます。
どうやら僕は座った状態から意識が遠のき、前に倒れたそうです。
実は僕が倒れた側の机には注射針が並んでいたのですが、新型コロナウイルス対策のシールドによって、僕の頭がそこにダイブするのを止めてくれたんです。
本当に奇跡でした。
あと、その後のお医者様の処置が素晴らしかった。
倒れてから目を覚ますまで10秒くらいだったはずなのに、
僕が目を覚ましたのは処置室のベッドの上。
足は高くされていて、膝には毛布がかけられ、
衝立で通路からは見えないようにされている。
お医者様、凄すぎる。
その後僕は10分ほど横になったまま、寝かされていました。
お菓子と飲み物を飲んで安静にしてくださいといわれ、申し訳なく感じながら、色々いただきました。
献血に行ったのに僕が逆に手間をかけさせてしまい、お菓子や空間を提供されたにもかかわらず、血液は取れなかった。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
献血回数0回の献血カードが手元にはあります。
悲しい。
ちなみにこの症状は正式名称を「血管迷走神経反応(Vaso Vagal Reaction 略してVVR)」といいます。
針を刺すことをきっかけに、迷走神経が刺激され、脈が遅くなり末梢血管の緊張が緩んで血圧が低下する副作用で、献血者の約1%に起こると言われているそうです。
でもね、献血自体は本当に人の命を救うものですよ。
あなたの血液が人の命を救えるんですよ。
僕は献血は今後ご遠慮くださいと言われました。
だから、献血に行ってくださいと皆さんに勧めることしかできないんです。だから最後に言わせていただきます。
皆さんもぜひ献血に行ってみてください。