表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

献血で倒れて三途の川が見えた話

作者: けい

 皆さんこんにちは。

 いかがお過ごしでしょうか。

 私は高校生。17歳です。

 私、献血というものに今日初めていきました。

 今年は血が足りてないとかすごく言われていて、この前学校に日本赤十字社の方が来て、「どうか献血にご協力ください」と言われてました。


 そこで僕は高校3年生で受験生で忙しい中、献血をしに行ったんですよ。


 身長169cm、体重46kgの僕は献血をすることはできるのです。

 献血にものすごく協力したいのです。

 だって自分の血で誰かの命が助かるのですもの。







 倒れました。

 献血始める前の血液検査で倒れました。

 献血できませんでした。


 血液検査のために注射器で2mmぐらい血液を取られるんですよ。

 注射器の針は血管より少し小さいくらいで、結構太いんですよ。


 それを何の躊躇いもなくブスッと看護師さんがさして、血を抜いたんですよ。

「あぁこんなふうにするのだなぁ」とじーっとその様子を見てました。

 一瞬ピリッと腕が痺れたんですが、こんなものかなと思っていたんです。看護師さんと普通に話していて、そのあとに指示を間違えて立ち上がったんですよ。


 看護師さんに「もう少し待っていてください」と言われて、その時に少し立ちくらみがして、椅子に座り込んだんです。

 その瞬間、意識が遠のいて目の前がブラックアウトしていきました。

 気づくと夢の世界に僕はいました。

 森と川が見えました。

 妙にリアルだったのを覚えています。


 その瞬間、僕の意識が引き戻され、

 目を開けるとおじさん5人が自分を見ています。

 突然のことに何が起こったのか僕は理解できません。

 悪夢かなと思い、目を閉じて、数秒。






 記憶がフラッシュバックしました。


「そうだ、いま献血中じゃないか」と思い出しました。

 再び目を開けるとそこには優しそうなおじいちゃん先生が。


「大丈夫かい」

 と言われて、頷くと僕はすぐに聞きました。

「どれくらい倒れていました?」と。

「10秒くらいやよ」とおじいちゃん先生が答えてくれます。


 どうやら僕は座った状態から意識が遠のき、前に倒れたそうです。

 実は僕が倒れた側の机には注射針が並んでいたのですが、新型コロナウイルス対策のシールドによって、僕の頭がそこにダイブするのを止めてくれたんです。

 本当に奇跡でした。


 あと、その後のお医者様の処置が素晴らしかった。

 倒れてから目を覚ますまで10秒くらいだったはずなのに、

 僕が目を覚ましたのは処置室のベッドの上。

 足は高くされていて、膝には毛布がかけられ、

 衝立で通路からは見えないようにされている。

 お医者様、凄すぎる。



 その後僕は10分ほど横になったまま、寝かされていました。

 お菓子と飲み物を飲んで安静にしてくださいといわれ、申し訳なく感じながら、色々いただきました。


 献血に行ったのに僕が逆に手間をかけさせてしまい、お菓子や空間を提供されたにもかかわらず、血液は取れなかった。


 申し訳ない気持ちでいっぱいです。

 献血回数0回の献血カードが手元にはあります。

 悲しい。


 ちなみにこの症状は正式名称を「血管迷走神経反応(Vaso Vagal Reaction 略してVVR)」といいます。


 針を刺すことをきっかけに、迷走神経が刺激され、脈が遅くなり末梢血管の緊張が緩んで血圧が低下する副作用で、献血者の約1%に起こると言われているそうです。


 でもね、献血自体は本当に人の命を救うものですよ。

 あなたの血液が人の命を救えるんですよ。

 僕は献血は今後ご遠慮くださいと言われました。


 だから、献血に行ってくださいと皆さんに勧めることしかできないんです。だから最後に言わせていただきます。

 皆さんもぜひ献血に行ってみてください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] こんにちは! 献血に行ってくださってありがとうございました! 私は子供を産んだ時に出血多量で死にかけたのですが、献血のお陰で生き延びています。 輸血を受けた人間は献血できないのですが、ずっと…
[良い点] 素晴らしい心掛けです。 [一言] 私も若いころに1度だけ献血に行ったことがあります。 溜まっていく自分の血を見て失神してしまいましてね。 お恥ずかしい話です。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ