166話『The Biggest Dreamer』
おぉぉぉぉぉ、リアル多忙で10月9日も休みます……。
支援絵載せたばかりなのに申し訳ない……。
今回、あとがきに支援絵を掲載してますー!!!
是非とも見てってねー!!!みんな素晴らしいー!!!!
修験者たちが創り出した心象心理を具現化する世界の中で、イリスとイリスの見た目を模った修験者たちの成れの果てがぶつかり合う。
長手袋をはめた鉄の拳が衝撃音を鳴らし合い、床を踏みしめる硬い音が部屋に響く。
イリスの発祥を真似て、最初にあった大広間は同じサイズながら畳や襖を金属質のプレートに変え、天井の照明が部屋をわずかに照らしている。
部屋の大きさは実際の場所よりも戦闘に合わせて広くなっているが、この空気の質感は確かにイリスの記憶から東京最後の生存者を見つけたあの場所と時を想起させた。そしてその部屋の奥には、コールドスリープ装置の中に横たわる万葉靖治の姿が再現されていた。
翠色の瞳をした偽物の向こうに眠る靖治を見ながら、イリスは太もものスラスターを噴射させて立ちふさがる自分の写し身へ突撃した。
互いに構えた腕が激突し、イリスは相手の防御を力づくで押し破ろうとしながら鋭い声で問い糾す。
「靖治さんが私の玩具って、どういうことですか!?」
『お前は自分の使命が無償の奉仕だと思っているのか……? 違う、それは見返り合っての行為だ』
翠眼のイリスは複数の男女が重なった声で答えを返しながら、イリスの腕を弾き返した。
それでも攻め気で次の拳を打ち込むが、翠色のイリスは先を読んだ反応で正面から手で受け止めてきた。
拳を掴まれた虹の瞳のイリスは、苦々しい顔をしながらなおも食い下がろうとする。
「わ、私は元々は看護ロボットですよ! 患者を助けるのは当然のことです!」
『だから始まりには人を助けること以外に道を知らなかった、そのために都合の良い存在が目の前に転がっていたから彼を選んだに過ぎない』
指摘とともに翠眼のイリスは足を振り上げ、相手を下顎から勢いよく蹴り上げた。
人間なら脳震盪、けれども脳髄まで機械のイリスはのけぞりながらも怯みはせず、がむしゃらに腕をふるって即座に反撃しようとする。
けれども翠眼のイリスはスルリと拳をすり抜けて距離を取ってしまった。元は心の真理に至ろうと研鑽を重ねていた修験者、かつては肉体も鍛えており、欲望に囚われ残留思念となった今もその技術は未だ衰えていない。
『お前は、自我を得たのに飽きたらず、自分の命を確立したいのだ。だからそのための依代として使命を選んだ』
翠眼のイリスは不気味な声を反響させながら指をさしてきた。
驚愕に虹の瞳を震わすイリスは、さされた指の先が自分の胸の奥底へと届いているような気がして、息苦しい感覚に襲われる。
『自分が心ある存在だと信じたいのだ! この世に我はここにありと、存在を誇るための長い産声なのだ! 使命を果たすことで、人を助けるプログラムの原理から解放されたがっている、もがいた手の虚しさに泣き喚く赤ん坊の駄々に等しい!!』
それはイリスのアイデンティティを大きく揺るがしうる指摘であり、イリスは目を見開いて胸を手で押さえたまま身動きが取れない。
『お前は、自分が奉仕するに足り得る対象を見つけた時に覚えた感動を、情熱を、ただのバグではない本物の感情であると証明するために、あの男の人生を利用しているに過ぎないのだ!!』
イリスが何度でも思い出す、眠る靖治を見つけた時の感動。アレを感情だと信じてイリスはここまで来た、同時にそれがただの勘違いでないようにと願い、怯えていたのも確かだ。
言われてみれば確かにこれらは繋がりうる。頭の中の心理の世界など曖昧で、この発言のすべてを肯定できるものではないが、また否定できるものではない。
可能性が芽生え、懐疑の隙間が生まれただけで精神が揺れるには十分なのだ。
「そ、そうだったの……ですか……!? 私の始まりがそこだった……!?」
イリスは胸元をひっかきながら、驚愕にわなないた。
何故自分がここまで靖治の命を活かすことを己の使命としたのか、明確な答えを持たなかった。この修験者の言葉は、その欠けたピースとしてカチリと胸にハマっていた。
靖治を助けようとする以外で欲求の希薄だったイリスは、初めて自らに存在する”エゴ”を付きつけられて困惑にも似た様子で足元をふらつかせる。
その狼狽え用に、修験者たちが集まってできた翠眼のイリスはニヤリとほくそ笑み右手を握りしめた。
『誰も彼もが欲望に汚れている、ならばこそすべてを知る者が今一度現世に立たねばならん』
己の意思を唱えた翠眼のイリスは、右腕の長手袋を破って内側から三つのシリンダーを現した。
ここは精神を具現化する領域だ。例え形だけの真似であっても本人が破壊力をよく知るそれを受けたならば、相応のダメージとなって通じるだろう。
トライシリンダーに精神力を込めて翠色に発光させた修験者の成れの果ては、イリスの綺麗な顔を欲望に歪ませて吠え立てた。
『貴様の体を有効に使わせて貰うぞぉ!!!』
右腕を構えた翠眼のイリスが床を蹴って飛び上がると、立ちすくむ本物のイリスへと必殺の拳を振りかぶる。
イリスは困惑に波打つ虹の瞳に、拳が迫ってきた。
「護ってやりな、アグニ!!」
だが衝突の寸前、イリスの背後から舞い込んできた炎が形を成すと、赤き魔人の姿となって割って入ってきた。屈強な炎の体に、二人のイリスが目を丸くする。
『なっ!?』
「これは!!」
打ち込まれた拳が魔人に受け止められ、翠色のエネルギーが電撃のように弾けて壁を穿とうとするが、堅牢な炎はびくともせずに拳を弾き返した。
退いた翠眼のイリスが靴底で床を削りながら体勢を整えようとするも、純白の翼が一枚、風のように滑り込む。
「その悪意、喰い殺せネームロス!!」
獣の牙のような歪な刃を振り上げたのは、白銀の鎧をまとって氷のような髪をした片翼の半天使。
そこら中が欠けた刃はけれども鋭く空を裂いて振るわれ、防御しようとした翠眼のイリスの右腕に大きな切り傷を作って損傷させた。
一太刀を入れ片翼を羽ばたかせたナハトは後ろに下がると、イリスの目の前にふわりと降り立つ。次いで重い手枷を振って駆け付けてきたアリサが足音を踏み鳴らしながら並び立った
「ったく、体のカツアゲとかチンケな真似してんじねーよ」
「許せませんわね、姑息な手段でイリスさんを襲うとは」
「アリサさん、ナハトさん……!?」
現れた二人にイリスが目をしばたかせていると、背後から新たな足音が届いてきて慌てて振り向く。
そこにはイリスの予想通り、のほほんとした顔の靖治が、預かったアリサの丸鞄を背負いながらのんびり歩いてきていた。
「靖治さん!」
「やあイリス。来てみたけど迷惑じゃなかったかな?」
朗らかに笑って言われた気の抜けた言葉に、イリスは途方も無い安心感を覚えて、ニッコリと歯を見せて笑った。
「――いいえ、ちっとも!」
対して翠眼のイリスは悔しそうに顔を歪ませ、炎と刀を構えたアリサとナハトを睨みつけていた。
『闖入者がこんなにも。誰も彼も、欲深いことだ……』
「イリスはウチの重要戦力よ、そう簡単にくれてやるわけには行かないわ」
「彼女の純真は尊いもの、それを汚すことはまかりなりませんよ」
護るように並び立った二人が敵意を剥き出しにして戦闘態勢を取った。
その背中を見つめて、イリスが率直な感想を口にする。
「ちょっと驚きました。靖治さんはわかるのですが、アリサさんとナハトさんも来てくれるなんて。お二人はその、たまに距離を離すことが多かったので」
「「う゛っ」」
心当たりのある言葉に、二人は大きく唸ってつんのめった。
アリサは何かを誤魔化すように頬をかいて言葉を並べ立て、ナハトはまたもや自己嫌悪に陥ってその場に四つん這いで突っ伏す。
「いやまあ、あたしなんて人を助けるとかそんな柄じゃないし、悩んでるやつの隣にいても迷惑っていうかなんてーかアレだし……」
「うぅ……臆病者な騎士でごめんなさい……!!」
「はい?」
しどろもどろな態度にイリスが首を傾げていると、ゆっくり歩いてきた靖治が柔らかい言葉を差し込んだ。
「みんな気持ちを上手く伝えられないこともあるけど、イリスのことを大切に思ってるんだよ。だからここに来たんだ」
「靖治さんも、アリサさんも、ナハトさんも……?」
アリサは溜息を吐くと観念して苦々しくも笑った横顔を見せ、ナハトは眉を曲げて申し訳無さそうにしながらも頷いてみせた。
「イリス、僕たちはここに来たよ。君はどうしたい?」
靖治の言葉と、アリサとナハトの態度に胸を膨らませて表情を明るくさせたイリスは、やがて眼光を強めると前を向いた。
「あの人に言いたいことがあります」
イリスは自分をかばってくれた二人のあいだから前へ出ると、翠眼のイリスに顔を向かわせた。
「修験者の方たち。あなた方のお話は大変興味深かったです。私の見出した使命が、実は私の欲望から生まれたものだったというのは、確かにに見方によってはそうかもしれません」
しっかりと立ちながら言い放ったイリスの言葉は、修験者たちの指摘を肯定するものだった。
それにナハトは驚き、思わず止めようと手を伸ばしてしまう。
「イリスさん、それは……!」
「良いんです、ナハトさんも聞いてください」
今はナハトの気遣いを硬い言葉で押し返したイリスは、更に前を向いて言葉を続ける。
「靖治さんを助けることを通して真に完成したい、本当の意味でこの世に生まれたい、それが私の欲求で、靖治さんと共にいるのが私の使命だと決めたのも、単なる手段に過ぎなかったのかもしれません。私は、私の欲望のために、靖治さんを利用しているのかもしれない!!」
『ほう、気付いたか。他人を食い物とする自らの欲深さに』
「そうです、私は靖治さんを踏み台にしようとしていた。なんということでしょう……」
翠眼のイリスしたり顔で目を細める。自らの欲望を認めたならば、そこ罪悪感が生まれ羞恥が生まれ、入り込む隙間となる。状況は悪いがまだ体を乗っ取るチャンスは十分にある。
そう修験者が考えていた時、イリスは虹を煌めかせると大きく口を開いた。
「――――それって、もしかしなくてもスゴイことなのでは!!!!?」
いっぱいに眼を輝かせて胸弾ませた素敵な声が薄暗闇を裂いて、高らかに響き渡った。
『はっ?』
「えっ」
「えっ」
「……っはは」
予想外にも明るいイリスに修験者たちは呆けて、アリサとナハトも拍子抜けする。
靖治がうっすら笑い声を漏らす視線の先で、イリスは自らの胸を押さえながら抑えきれない情動を紡ぎ続ける。
「だって私は、元はただのロボットなんですよ!? だから私は心のどこかで諦めていました。機械である私は、人間の感性にはどこかで交われない一線があるのではないかと。だから靖治さんを喜ばせる料理を作ろうとしても、自分で味わうことについておざなりでしたし、ただ美味しいと言われるだけの料理を機械的に学ぼうとしていました」
ここ数日の料理が上手くいかない自分の失敗と今知った原点が一致し、原因を探り得たイリスが興奮した様子で騒ぎ立てる。
「でもそうじゃなかったんです、本当は私にも人と同じように欲望があったんです! ただの機械に過ぎなかった私が、自我だけでなく欲まで手に入れてたなんて……これはとってもとっても、すごいことです!! 驚嘆です!!」
『な、何を言っているのだ……!? 己のために他人を利用しようとしている自分に何の罪悪も感じないというのか!?』
かつて自らの欲望に飲み込まれた修験者たちは、信じられないとイリスと同じ顔で責め立てる。
しかし当のイリスは唐突に真顔になって言葉を漏らした。
「だって靖治さん、絶対そんなこと気にしませんし」
『うぐぅっ!?』
あまりにも疑いのない言葉に翠眼のイリスは狼狽え、アリサとナハトは呆れと諦めが混同した顔で頷く。
「ないわね」
「ないですわね」
「あっはっは、イリスはかわいいなぁ」
のんびり状況を楽しむ靖治の視線を背中に受けながら、イリスは疑いを持たずに意気揚々と謳い上げる。
「靖治さんは絶対に私のことを信じてくれます。例え始まりが醜くとも、その先にある可能性を信じてくれるはずです」
人に絶対などないだろうが、それでも靖治からの信頼は絶対だとイリスは自負して唱えた。
あの人ならどんな自分も見捨てないでいてくれる。ただ認めて、間違えても笑って許して、共に歩いていってくれる。その絶大な安心感が、イリスの背中を押してくれる。
「そうです、私には私の奥底から生まれた欲があったんです! この胸に宿ったパワーで、私は私を超えて、たくさんのものを手に入れていける! なら私はどこまでだって行けます、先へ進めます!!」
希望に満ち溢れたイリスが、瞳をキラキラと輝かせて語ってみせた。
虹の瞳は煌めき瞬き、まるで一つの宇宙かのような光を湛え、イリスの素晴らしさを色彩となって示してくる。
この混ぜこぜになったワンダフルワールドから造られたフォースマテリアルが、彼女の瞳の中で純粋な心に歓喜していた。
「私に叶わない願いなんてない!! 胸の奥にある欲望で不可能を可能に変えていける!! こんなに素晴らしいことはありません!!!」
これがイリスだ。これがイリスなのだ。
本当は自分が靖治を利用していることに気付いて罪悪感だって覚えていた、だがそれでも彼女の選んだ言葉はどこまでも先を目指したものだった。
純粋で真っ直ぐ、懸命に生きようとする無垢な機械は、自らの胸に灯った命の火に感じ入って声を震わせる。
「胸が高鳴る……力があふれる……これが生きているいうことなんですね……なら、私は!!」
パラダイムアームズ:起動
心紋投影開始 / 成功
定着したシンボルを『花』と仮定 / 着色開始
本機能を定義 / マキナライブラリからフレグランスフォーミュレイションシステムを抽出完了
フレーム設計完了 / 内部構造設計完了
マテリアルのブレンド完了 / 生成開始
世界から汲み取った力がフォースマテリアルという形を取って、さらなる形態を形成する。
心理を具現化するこの空間で、イリスの発した心の波紋が薄暗い金属の世界を純白に書き換えてしまい、彼女の体を宙へと浮かばせる。
素敵な少女を体現するイリスは発動した力で、まっさらなキャンバスにいくつもの花びらを創り出した。
「パラダイムアームズ現出完了!! 『|胸いっぱいの祝福をみんなにも《ラッキーハッピーフラワーズ》』!!!」
みんなの頭上にふわりと舞ったのはたくさんの虹色の薔薇。いくつもの花冠がゆったりと回りながら落ちてきて、そこからこぼれた花びらがゆらりゆらりと花吹雪となって降りしきる。
花弁はその一枚一枚が違う色彩を鮮やかに映し出し、世界を照らし、心が和む匂いを辺り一面に広げていく。
見た目にも美しかったが、匂いもまた格別に素晴らしかった。清らかにも感じる匂いは仄かに甘く、しかし決して鼻につかずスルリと胸の奥に届いてくるようだ。
嗅いでいるだけで気が落ち着き、けれども心は静かに沸き立ってくるかのような不思議な匂い。
世界をも塗り替えるあまりにも強い心と降り注ぐ虹のバラに、見ていたナハトは感嘆に熱い息を吐く。
「なんと麗しい光景ですか……イリスさんはこんなものも作れるのですね……」
「けどこれ、何の効果があるの?」
絶えず無から造られ降り注ぐ花にアリサが疑問を口にすると、宙に浮かぶイリスは胸いっぱいにバラの花を抱きしめながら振り返って笑顔で答えた。
「いい匂いがするそうです!!」
「えっ、それだけ?」
「ハイ!!!」
元気いっぱいに響かせてイリスは抱えた花を高く振りまくと、その一つを手に取って鼻先に寄せた。
「今の私には、この花の匂いの芳しさはわかりません。でもいつか、その時が来るかも知れない……そう考えるとワクワクします!!」
人なら和むこの匂いも、イリスにはただの数値でしか感じ取れない。でもそれは『今はまだ』という話なだけなのだ。
この先は違うだろう、いつかきっと並び立って笑顔で「いい匂い」と言える日が来る。あるいは「嫌な匂いだ」と顔をしかめる時も来るかも知れないが、それもまた良いだろう。
どちらにしても素晴らしい、自分のは揺れ動く心もそれに向かう欲求もある。ならば未来は虹色だと、イリスは夢を見て語る。
『な、なんなのだ……何故自分の薄汚さを知りながらそこまで明るく前向きでいられるのだ……我々はみな、自らの欲望を前に膝をついたというのに……!!?』
そのあまりの純粋さに、翠眼のイリスはどうすればいいかわからず狼狽えるしかない。
そして靖治はポカンとした顔で、この光景を見つめている。
「きれいだ……」
今は芳しい匂いを味わい、ただイリスの姿に見惚れていた。
「ぷっ、あっはははははははは!!!」
誰かと思えばアリサだった。急に笑いを声を響かせると、お腹を押さえて涙混じりに大爆笑していた。
「もぉー、我慢できない! あたしらが来る必要なかったじゃないの! おっかしいなぁーもう!!」
「ふふ、確かにそうですね。わたくしどもが思うよりも、ずっとイリスさんは強かった」
予想を裏切る力強さにナハトも肩を落としていたが、イリスは踊るようにバラを振りまいて振り向くと花弁と一緒に感謝な言葉を浴びせる。
「いいえ! みんなが来てくれたから、アリサさんとナハトさんが私を心配して手を差し出しに来てくれたから、私も胸を張って幸運を叫べるんです! みなさんがいてくれるから、まだ足元が覚束ない私もここにいて良いんだって感じられる……」
いかにイリスが純粋であれ、一人ではここまでの答えに辿り着くことはできなかっただろう。
核たる意思がイリス本来のものでも、彼女の助けになりたいと近づいてくれた者が力を分け与えてくれて初めて見つけた回答だ。
そしてその答えには、花マルを付けてくれる誰かが必要だ。
「ねえ靖治さん! 私は未だ使命の真っ只中、生まれいずる途中の段階です。だからまだ、私一人の力では、この胸にあるものが歓びだと定義するには一歩足りません」
下にいる靖治に振り向いたイリスは、どこまでも届く声で手を伸ばす。
「あなたの声で、私の心を完成させて下さい!」
それを聞いた靖治は呆けていた顔に花咲かせると、力の限りに叫んで最後のピースを打ち込んだ。
「あぁ、イリス。君は美しい! その胸の想いも、浮かんだ笑顔も、何もかもが素晴らしいよ!!」
「――――ハイ!!」
最高の褒め言葉を受け取って、イリスは満面の笑みでガッツを握ると嬉しさに喉を震わせた。
無垢な心は憂いを乗り越え、不安をも拭い去る。
虹色は闇を突き破って、どこまでも未来を明るく照らしていた。
実は先月、作者の誕生日でして、その日にTwitterで虹の瞳を読んでくださってる方々が作品のイラストを描いてくださったのですよ!!!!!!!!
なので今回、そちらのイラストを支援絵としてこちらに掲載したいと思います。遅れちゃってごめんなさいね!!!! ありがとう!!!!!!!
わさびすけさんよりイリス
キナさんよりイリス
メイルさんよりイリス
pixiv版(差分アリマス) → https://www.pixiv.net/artworks/76787936
匿名さんよりイリス
及びアリサ・グローリー
及びナハト・マーネ
みなさんありがとうございます!!! みんな素敵なイラストだぁ……。
メイルさんのは表紙絵風でトップを飾るのにもぴったりなので、次の話から目次下に掲載するようにしますね。穴が開くまで見てみてすごいぞこれ!!
ホントにありがとうございましたー!!!! わーい!!!!!!
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これからも虹の瞳をよろしくおねがいします!!!!!




