表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/80

第23章:失敗

はい、どーも。作者です。あれ?何でもう投稿してんの?と思っている方も沢山いらっしゃると思います。そうです、早いです。でもこれにはちゃんとした理由があります。PVが3000に到達しました!ですからその感謝もこめて投稿しました!こんな僕の稚拙な小説を読んでくれる人がいてとても嬉しいです!それでは本編をお楽しみ下さい。

前章で、唐沢に取り付いている十二魔将を唐沢ごと、全員のコンビプレーでやっと亜空間に引きずり込む事に成功したのだった。

シュオオオォォ!


スタッ。

サミュエルさんとタレーランさん、そして唐沢の三人は鮮やかな着地を決めて、俺と中濱の待つ亜空間にたどり着いた。

「ほお。待ち侘びたぜ。」

中濱が首を回しながら言った。

「こんなかわいこちゃんに取付きやがって!許さねえぞ!」

いやそこかよ。そういう問題じゃねえだろ。それは間違ってるだろ。

「とにかく、まずは唐沢から離れるんだ!そして、お前を倒す!」

俺はいきり立って言った。

「ヨホホホ。可哀相だねぇ。」

唐沢に取り付いている魔物は不敵な笑みを浮かべた。

「な、何だと!」

「何故なら、あなたたちはここで死ぬのだからねぇ!」

不意に唐沢の周りに深い闇のようなオーラが見え始めた。それはもうこの世のものには思えなかった。

「まずい!奴はガドリニウムだ!」

サミュエルさんは一瞬たじろいだ。ガドリニウムとは十二魔将No.2の実力の持ち主で、魑魅魍魎を操ることが出来るという奴だ(第8章参照)サミュエルさんがたじろぐのも分かる気がする。

「サミュエルよ。これは私達の組織にたいする裏切り行為と見ていいようね。どうやら諜報班が手に入れた情報は確かだったようねえ。」

「ち、諜報班!?やっぱり存在していたのか!?」

段々と組織内の話になって来ている。俺には理解が難しくなってきた。

「サミュエルさん。俺達がここで粘りますから、タレーランさんと一緒にここから脱出してください。」

中濱が突然言い出した。

「おい、中濱!お前急に何言って・・・」

俺はその言葉を信じられなかった。当然だ。人員を減らして勝てる相手では間違いなくない。

「分かってる。今の俺達じゃ勝てる相手でもないし、タレーランさんは俺達を護衛しに来たってこともな。」

「じゃあ四人で戦った方がいいだろ?」

「それは確かにそうさ。だけど、これ以上人を失いたくないんだよ!」

中濱の言葉に一瞬ハッとなる。確かに自分以外の人を失うのだけは絶対に嫌だ。だから俺は仕方なく承諾した。

「・・・わかった。それじゃあ・・・生きて帰ってこいよ。」

サミュエルさんも一瞬考えた後、彼女を抱き上げて、外に出ていった。



「さて、どうやって始末してやろうかな。」

ガドリニウムが腕をくるくる回し始めた。

「いくぞ!中濱!」

「おう!」

俺は初めて見る、紫色のカプセルを、中濱は黒いゴーレムのカプセルを取り出して、一気に口に放り込んだ。

シュオオオオォォォ!

俺達は更に集中した。完全漂依して、一気にケリを付けようと思ったからだ。手を抜いて勝てる相手ではない。かといって、全力を出し切ったって勝てるかどうかわからない。そんな事は二人とも間違いなく分かっていた。けれども、唐沢を救うため、そして、地球を守るためにやらなければならないのだ。

カッ!

中濱は巨大なゴーレムになってきていたが、俺は・・・何だこれ。みるみるうちに体から羽が生えてきた上に、なんかトサカみたいなものが生え始めた。ヤバイ!これは間違いなくゲリョ●ではないか!いいのか!?いくら星が違ったからとはいえ似過ぎだろ。つーか全く同じとしか言えなくなってきたぞ?

彼の会話がわからないという人のために一応説明しておこう。ゲリョ●とは、某人気ゲームに出て来る毒を吐く怪鳥だ。ちなみに紫は亜種で、本当は灰色をしている。死んだ振りとかもして、結構えげつない。

とにかくこれでは勝てないと俺はすぐに感じ取った。俺が白いカプセルを飲もうとした正にその時、

「遅い!」

オドロロロロ!

そう言い放つや否や、奴の後ろに出来た闇から、大量の火の玉が出てきたではないか!いくらなんでも数が多過ぎるぞ!

ガガガガガガガガッ!

俺が変身しようとしている間に、中濱が全て受け流してくれた。

「おい、もうちょっとまともな奴飲めよ!」

中濱が受け流しながら言った。

そして俺は緑のエグドラシルのカプセルを飲んで、素早く完全漂依に持って行った。

カッ!

デ、デカイ。ガドリニウムが小さく見える。二人ともでかい魔物を選んだのはちょっと間違いだったかな?俺はふと思った。

しかし、そんな事を言ってる暇はない。俺は例の如く葉っぱの雨を打ち込んだ!

ドドドドドドドドッ!

大量の葉っぱが奴に向かって降り注いだ。

「や、やったか!?」

あいつは避けなかったから、間違いなく当たっているに違いない。俺達はそう思っていたその時!

ズバアッ!

「ガハッ!?」

信じられなかった。いきなり背後から何者かに切り付けられたのだった。振り返るとそこには刀を持った骸骨が一匹立っていた。

そうか。ガドリニウムは魑魅魍魎を扱えるから、このくらい呼び出すのは他愛もないのか。こいつは迂闊だった。

「なかなかいい攻撃だったな。でもこんな攻撃じゃ、私は倒せないよ。スカルゴン!出て来て相手しておきなさい!私はここでおいとまするからね。」

ガドリニウムはこの場から立ち去ろうとした。

「おい!ちょっと待てよ!まだ戦闘の途中だぞ?」

冗談じゃない。ここで逃げられたら作戦が全て水の泡だ。俺は制止にかかった。

「おやおや、随分と元気だねえ。だからあなたをこの女の子の手であやめると、この子が可哀相だからね。だからスカルゴンにお願いした。さあ、やっちまえ!スカルゴン!」

ズズズズズッ!

深い闇の中から、巨大な骨だけのドラゴンが現れた。その隙に奴は亜空間から出ていってしまった。

「クソッ!俺達をどこまでナメてやがる!中濱!こいつには負けねえぞ!俺はこのスカルゴンとかいう奴を破壊するから、おまえは骸骨を頼む!」

「了解!」


俺達は散り散りになって奴らを迎え撃つことにした。


「いっけええぇぇ!」

ドシュウ!ドシュウ!ドシュウ!

俺は右腕から激しく光線を発射する。しかし、奴は全て紙一重のところでかわしている。しかも、

バララララララララ!

奴の肋骨が俺目掛けて飛んでくるではないか!

ババババババババッ!

俺はチョーク五稜郭をかわした勢いで全部かわしたと思っていた。すると、

ズガッ!

「ぐはあっ!」

何故だか知らないが、後ろから最後の一本が俺に突き刺さっていた。こいつ、骨を操る力まで持ってやがるのか!?そりゃねえだろ!強すぎだぞ?俺は背中に刺さった骨を抜きながら思った。

「ぐ、う・・・。」

やばい、少しふらふらする。痺れる奴が混じっていたらしい。おいおい、そりゃ勘弁してくれよな。









一方中濱の方はというと・・・

シュババッ!

「この野郎!そこかああぁぁ!」

ズドオン!

しかし中濱の攻撃は完全に外れていた。

「畜生!うろちょろしやがって・・・。これでどうだ!」

ガラララララッ!

中濱は体の煉瓦を落し始めた。

「お、おい中濱!何やってんだよ・・・。」

俺はふらふらしながら言った。

「これなら軽いだろ?」

シュパッ!

は、速い。これはかなりの大技だ。しかし、両刃の剣でもある。喰らうダメージは大幅に増えるからだ。しかしかなりの名案である。やってみる価値はありそうだ。

「スカルゴンさん。ここからが本番だぜ!」

ブワッ!

俺は全ての葉っぱを奴目掛けて放射した。その数は一万枚位だっただろうか。数え切れない。

ストトトトトッ!

どこかに刺さる音がした。俺は更に全速力で奴に突っ込んだ!

バゴオオオオッ!

どうだ!これなら壊れ・・・

ピクッ!

ズッ、ズズズズズッ!

あれ?なんか、元に戻り始めてる。ゾンビだからと覚悟はしていたけれど、ここまで普通に復活されても、こちら側が困る。所謂不死身じゃ勝てるはずがない。何か方法は・・・あ、あった!

「おい、中濱!塩持ってるか?」

「何でこんな大事な時にそんなこと聞いてんだよ!持ってるわけねえだろ?」

「そうだよな・・・。」

それは当然である。塩を持ち歩いてる奴など普通はいない。待てよ。もしかして・・・。

「中濱!10秒だけ俺に時間をくれ!」

「分かった!こいつらを食い止めておくから、さっさとしろよ!」

中濱が二匹、いや、二体のゾンビの間に割って入り、同時に正拳突きを喰らわせた!

ガスッ!

しかし二体はしっかりと堪えている。

「おい、早くしろ!」

「わ、分かった!」

俺は白いカプセルを飲んだ後に、水色のカプセルを放り込んだ!勿論完全漂依のために集中した。

カッ!

出てきたのはリヴァイアサンだった。こいつは海の魔物だから、海水くらい吐けると信じていた。海水には塩分がある。ゾンビは塩に弱いと聞いたことがあったから、これで仕留められると踏んだ、最後の賭けだった。

「いっけええぇぇ!」

ブバアアアァッ!

二匹目掛けて海水鉄砲が飛んでいった。

ズドオン!

よし、当たった!これで効いてるは・・・

しかしながら、奴らはぴんぴんしているではないか!

VERY効いてナーイ。何故効かないんだよ。蘊蓄かよ。どうしようもないだろ。この状況下では勘弁だろ。

「ヨホホホ!そんな低俗な作戦は通用しないけど?」

ガドリニウムの声だ。どこからだ?しかしそんなことを考えて一瞬防御が遅れたところに、

ズドッ!

ズバアッ!

「・・・!?」

も、もうダメだ。何も打つ手はないし、意識が・・・。

というなり、俺達は倒れてしまった。






はてさて、二人の運命は!?

To be continued...

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ