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第9章:組織

前章で俺は糞箱の野郎から、十二魔将とか言う敵サイドの幹部の存在を知ったのだった。
















ガラガラガラガラガッシャーン!




次の日、俺は家の近くの崖が崩落した音で目が覚めた。それはもう凄かった。あれで目の覚めない奴の気が知れないくらいの騒音だった。




PING-PONG!



ドアベルが鳴っている。もう両親は仕事に出てるし、糞箱はまた寝直してやがる。全くKYだ。ちょっとくらい仕事をしろよ。まあ、箱が関西弁で出て来たらどんだけ〜って話になるけど。

という訳で、結局俺が出た。


ガチャッ!

「はーい、どちら様で・・・うわわ!」




扉を開けると、そこには耳の長い不審者が立っていたのである。

もう俺はパニクった。戦闘続きだったから、カプセルを飲もうとさえした。しかし、

「なぁにやってるの!私は全く怪しい者じゃないわよ。」

突然彼女は口を開いた。いやさ、耳の長い時点で怪しいからね。普通パニクるよ。




「あんた、一体何しに来たんですか?押し売りならお断りですよ。」

俺は質問した。



「売りに来たんじゃないわよ!まったく・・・私はこういう者よ。」

彼女は懐からパスポートの様な物を出して、俺に突き付けた。しかし、俺には書いてある字が読めない。英語じゃないし、フランス語でもなさそうだし、これなんだ?

「あのー、失礼ですが、何て書いてあるんですか?」

俺は疑問に思って、彼女に尋ねた。


「あぁ、いっけない。これじゃ読めないわね。これ、地球の言語じゃないから。」

彼女はさらりと言った。・・・あれ?またカプセル関連ですか?これ以上面倒臭い事にはしたくないんだけどなぁ。俺はそう思った。



「私達はね、ガラクトスの魔の手と戦う組織、THE・ブラッドオニキスよ。そして私はタレーラン。よろしくね!」

彼女は自己紹介した。

「いや、申し訳ないんですが・・・何から何まで趣旨が意味不明なんですけど・・・」

俺は訳が分からなくなっていた。


「え?ここまで来て意味不明はないでしょう。要するに、君の護衛に来たの。あと、カプセルのグレードアップもね。」

彼女は淡々と趣旨を説明した。




ヨッシャー!ここに来て仲間フラグー!こりゃきたわー。ミラ何とかみたいな奴より強いのを一人では無理だと思ってたから、非常に助かる。ちょっとは楽になるかも・・・。俺はそう思わずにはいられなかった。










「それじゃあ、早速本題にはいるわね。君が今、ガラクトスに狙われているのはもう御存知?」

「はぁ、まあ、なんとなくは・・・。」

俺は彼女の質問に答えていた。確かに何となくとしか言えなかった。



結局このタレーランとかいう異星人は、家に上がり込んだ。あとは、あの糞箱が起きないうちに、事を始末するだけだ。あいつが起きると間違いなく厄介なことに成り兼ねないからな。




「んで、なんか十二魔将とかいう連中が召集されたとかいうのも情報をゲットしました。」

俺は糞箱の野郎から聞いたことを簡単に説明した。

「そう。それなら話が速いわ。まずはそいつらを倒さなきゃならないのよ、二人で。」

と彼女は突然言い出した。



「え?あんな強大な敵を・・・っすか?いや、もうちょい増援を個人的には希望しますが・・・。」


俺は思わず、彼女に聞き返した。いくらなんでも二人なんかでは無理だ。不可能だ。できるはずがない。


「今はそれどころじゃないの!ただでさえ他の星でも戦闘があるのよ?ちょっとは協力して!」

「はい、ごめんなさい。」

早速窘められてしまった。



「とにかく、私達はその十二魔将達と戦わなければいけないの。そしてガラクトスの息の根を止めなきゃいけないんだから!」

彼女は満面の笑みで答えた。いやいや、そんなぶりっ子っぽい言い方はもはやその年齢じゃ無理あるぞ、何てとてもじゃないけど口に出せなかった。出したら死ぬな、こりゃ。

皆は女性に対して体重と年齢の話はむやみにしないようにしよう。それからもし万が一言ってしまったら素直に謝るようにしよう。これは筆者からの痛切な願いである。







「ふわぁ〜!あぁ〜!よう寝たわ〜!」

その時、どこからともなく大きなあくびが聞こえてきた。俺とタレーランさん以外にこの家に今いる奴は・・・やばい!あの糞箱が起きやがった!最悪だ。なにもかもが最悪だよ。俺は地団駄を踏みたくなった。


「んあぁ?何やぁ?誰か来とんのかぁ?」


「まあ、BOXNO.102635じゃないの!何地球人にカプセルを渡しちゃってるのよ!お陰で関係の無い人をバイオ・ウォーズに巻き込んじゃったじゃないの!何してくれてんのよ!」

突然彼女の顔色が変わった。そして・・・

メシッ!ガコッ!

そりゃあもう強烈な一撃が決まった!うわぁ〜、めっちゃ痛そう!

「あの〜、お知り合いか何かですか?この箱と・・・。」

俺は不思議に思って、彼女に聞き返した。

「知り合いも何もないわよ!こいつはね、ガラクトスの奴らの手下なのよ!」

彼女の口から語られる衝撃の事実。一瞬目の前が真っ白になった。

「なあ、そりゃあちゃうってぇ!ガラクトスなんて知らんて!なあ!」

知らないはずはないことくらいはわかっていた。けれどもその言葉は俄かには信じられなかった。



「なあ!じゃないわよ!」

彼女は糞箱の野郎にもう一発鉄拳を喰らわせた!

ゴシャッ!

すげえ、あの糞箱が黙ったよ。なんか煙出てるよ。


「まあ、とにかくね。このバイオ・ウォーズを始めたのは他でもない、ガラクトスなのよ。」

「え、でもそれじゃ自陣が不利にならないんですか?」


「いいえ、不利な筈はないわ。なぜなら、他の連中にもあのカプセルをばらまいているからね。それで全宇宙を支配下に置くつもりなのよ。」

彼女はこれまた淡々と話した。あれ?何この漫画によくある展開。宇宙戦争は覚悟してたけど、まさかここまでシビアな状況だとは、全く思ってなかった。こりゃうっかり。

「いや、状況は何となく呑めましたが・・・。何故カプセルのグレードアップを?」

俺はようやく本題を聞けた。

「実はこの前ね、敵側の技術者を捕まえたの。んでもって、そいつから技術を吐かせたの。そしたら、ちょっとは戦いが楽になるでしょ?」

全くその通りだ。ここでのパワーアップはかなり貴重だ。

「さ、カプセルを出して?」

俺は言われるがままに、箱を差し出した。なぜか簡単に外せた。


「そして、この溶液をかけて・・・ト。」

彼女はなにやら黒い液体をカプセルにぶちまけた。すると、なんだかカプセルのひとつひとつに黒い膜が張られた。


「さあ、これでいいわ。じゃあ、私はこれで失礼するわね。あ、そうそう。私はあそこの崖に停泊してるから。何かあったらいつでも来てね!」


と言い残し、彼女は去っていった。とか言ってる内に・・・

「やべえ、このままじゃ遅刻だよ。あばよ、糞箱!」

俺も全力で走り始めた。しかし、学校にも魔の手が近づいていようとは、その時の俺は知る由もなかった。


果たして少年を待ち受ける運命とは!?

To be continued...

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