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Operation Happy  作者: しろすと
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見覚えのある少女

「ん…」

窓から眩しい光が差し込んでくる。その眩しさのあまり、僕は目を覚ました。

「今日は…始業式だっけ。」

そう、四季は春。今日から新しい学園生活が始まる。


あっ、そういえば自己紹介がまだだったね。僕の名前は神谷一夜。得意なことはないけれど、不思議な力みたいなものをもっている。それはーーーー

「おい、起きてるか、イチ。」

ドア越しに声がきこえてきた。僕の双子の兄の神谷絶。自称最強の痛い兄だけど、実際は、本当に頼りになる。僕たちは両親を事故で失っているけれど、絶兄がバイトなどして補ってくれている。だからすごく感謝している。

「おい、起きてないのか?入るぞ?」

そんなことを考えていたら返事をするのを忘れていた。あれ、というよりも僕は誰に説明していたんだろう。とりあえず返事をする。

「絶兄、起きてるから大丈夫、着替えたらそっちにいくね。」

「わかった。さっさとこいよ。」

そういうと足音がとおざかっていくのがわかった。

始業式から遅刻するわけにはいかないね…まぁ、僕は転校生なんだけどね…。

葵学園。僕が通う学校の名前。学年は2年で…あ、時間時間。

急いで着替えて、リビングへ。

そこにはすでに朝食の準備を終えて、絶兄が座っていた。

「おそい。早く食べるぞ。」

「うん、ごめんなさい。」

「「いただきます。」」

こうして学園生活ハジメテの1日がはじまった。




朝食も終わり、家をでた。

通学路はきれいな桜が満開に咲いていて、まるで僕たちを歓迎してくれているのかのようにも見えて、とてもあたたかい気持ちになった。そんななか一人の女の子が目に入った。あの子は…みたことがあるような気がする。僕がじっとその子をみていると

「お、イチ。あの子が気になるのか?」

と絶兄がからかってきた。

「ち、違うよ!なんだかどこかでみたことあった気がして…どこだっただろう。」

「…そうか。」

そういうと絶兄は黙り込んでしまった。なにかいったらいけないことでもいったかな?そんな会話をしていたらさっきまでそこを歩いていたはずの女の子はすでにいなくなっていた。制服が葵学園のだったはずだから葵学園の生徒だとおもうけど。会えるといいな。そんなことをおもいながら歩き続けた。




歩いて20分近くたったころ。学校の校門が見えてきた。

学校の校門前までいくと、人がたくさんいて、貼りだされているはずのクラス表がみえない。それにさっきから感じるまわりの視線も辛い。僕たち何か変なのかな。

そんな気持ちを察したのか、絶兄が口を開いた。

「俺たちは転校生なんだ。みんな俺たちを知らないんだから視線がくるのは当たり前だろ。お、イチ、俺と同じクラスのD組だぞ。」

淡々としゃべる絶に………え?絶兄の頭になんかついてる。朝はあんなのついてなかったのに。

「あ、あのさ、絶兄。その頭のなに?」

きくのが怖かった。

「あ、このはちまきか?最強はちまきだ。」

最強とだけかかれたはちまき。

うわあああああああああ!そんなのつけてるから視線くるんでしょおおおおおお!

だいたい、最強はちまきってなに?なんなの?なんでそんなのつけてくるの?少しは自重してよ…

あれ、まってまって。もう一つ大切のことを絶兄がいってた気がするんだけど。

まず、クラスどこだろう。

「絶兄、クラスみえないから教えてくれない?」

僕と絶兄は双子のはずなのに、絶兄が長身に対して、僕は背が低い。あんまりだよ。

「おいイチ、さっきいっただろ。俺と同じD組だって。というかまたきいてなかったのか。」

はぁとため息をつく絶兄。それよりも気になることを絶兄が口にした。

「ご、ごめんなさい。それよりもまたって?」

僕はこんな感じのやり取りをした記憶はない。絶兄は少し焦りながらもなんでもないから気にするな、とだけいって黙ってしまった。別に気にすることでもないからいいんだけれど。

そんなこんなで僕たちはD組の教室へ足早に向かった。




2年D組の教室は、二階にあるらしい。僕たちは二階の廊下を歩き、一番奥までいき、右側に2年D組とかいてあるのでそこに入った。わいわいたくさんのおしゃべりがきこえてきた。

やったー!同じクラスになれたね!

とか

うわー、あいついるじゃん。

とか

なじめるのかなぁと不安におもっていると、また一人の女の子に目がいった。

あの子は…さっき桜並木でみた子だった。小柄で、きれいな髪で、なんて表現すればいいんだろう。あの子といるだけで幸せになれる感じがした。

キーンコーンカーンコーン

わわ、チャイムなっちゃったよ。僕たちは指定されている席についた。といっても、絶兄は僕の後ろの席だけどね。名前順だし。そしてあの子は絶兄の後ろの席だった。

入ってきた先生はおじいさん。なんだか、すこしぼけてそうな先生だ。

「それ…ては、はしめま…しょう…」

濁音なくなってるよ!?大丈夫なの、この先生で…。不安がさらにつのった。

ボケーと話を聞いると

「それては…去年いなくて今年からきた生徒もいるのて…しこしょうかいをしましょう…」

自己紹介の時間がやってきた。あの子の名前もわかるし、クラスになじむには第一印象が大事だよね!

僕はわくわくしていた。対して、絶兄はこういうの苦手だから顔が暗いけど。なんかぶつぶついってる…怖い。

名前順での発表だったので、自分の自己紹介を考えているうちにすぐに僕の番がやってきた。

「それては…つきの生徒…」

呼ばれて席を立ち、前へ。みんな興味津々な目でみてくれていた。これはがんばらないと!

「初めまして。今年からこの葵学園でお世話になる神谷一夜です。これといって得意なことはないですが、みなさんと仲良くしたいので、どうぞよろしくお願いします。」

最後にお辞儀をした。拍手が起こり、僕は席へ戻った。悪くはなかったとおもう。あとは絶兄次第…

そして絶兄が立ち上がり前へ。あれ、手になにかもってる?もしかして。

「は、初めまして。神谷一夜の双子の兄の神谷絶だ。まずこれをみてほしい。」

そうして手からみえたのは…最強はちまき。クラスが静まり返る。

僕は少し脳を整理するのに時間がかかった。あああああああああああ!最悪だ。

何もいうことができず紹介は先へ進む。

「これは俺が最強だからもっている最強はちまきだ。なにが最強かって?すべてだな。」

そんなこと、だれも聞いてないでしょおおおおおおおお!?もう…いいよ。この学園生活に絶望した。変な双子だと思われたに違いない。

「とりあえず、よろしく。」

終わりには、緊張が完全になくなってやりきったという表情をした絶兄が立っていた。

少しの沈黙の後拍手がおこり、僕が思った結果とは異なる結果となった。

うおおおおおおお!かっこいい!

という声や

面白いやつがきたな

などと好評な声がきこえた。

もしかして、この学園、変態多い?そんなことを思った瞬間だった。


次はあの子の番だ。いったい、どんな子なんだろう。




閲覧ありがとうございます。

なんだか微妙なところで終わってしまいました。

また漢字のミスや、言葉の使い方が間違っている等ありましたら、教えていただけると嬉しいです。

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