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3/29 午後

わけ合ってすごい短いです、理由は後々判明します。

あの日から一週間が過ぎた。その日々は至って平穏で朱雀はひたすらに基礎知識を詰め込むことに時間を費やした。


対してアレキサンダーはというもの。中々家にも帰ってこず顔を合わせる回数が減った。


「あっ!アレキサンダーさん!おかえりなさい!」

「おお、ただいま、スザク。三日ぶりくらいか。ところで何か用か?」

「いやもう二三日もすれば、学校にいくしさ。寮だししばらく会えなくなるから、」

「そういえば明明後日だったかな?寮に入れるのは。」

「それでさ、次いつ会えるかわかんないからとりあえずお礼を言っておこうかと思って。」

「んな、水くせぇな、離れるって言っても数週間だろ?それに馬車で六時間くらいだしよ、六月には一回帰ってくるんだろ?こっちの祭り参加するために」

「ああ、水神祭、そういえば六月だった。」


アレキサンダーはしばしの歓談の後、用事があるとのことでまた、出かけていった。





その日の夕方、朱雀は一人で港へと向かった。


「この世界にも夕日ってあんだよな。」


水平線を見つめながらそうつぶやく彼はどこか悲しそうで楽しそうだった。故郷の海でいつか見た夕日もこんなのだった。と思いながら朱雀はその後すぐに家へと帰った。


「おかえりースザク。荷物の用意はできた?」

「ああ、ただいま。そもそも僕の荷物はこれくらいだしね。」


そういうと朱雀は例のナイフと二、三日前に買った黒と灰の中間の色のワンショルダーを見せつける。


「それじゃあ、晩ご飯の時間に…」

「まって!少しお話ししない?」

「ああ、構わないよ。」

「じゃあ、私の部屋に。」


朱雀とエレーナはエレーナの自室へと向かう。


白を基調として落ち着いている。そんな部屋だった。


「えーと話って?」

「ああ、うん、えーとね…」



ーーこの数日間のことを話していると、二時間ほどがたった。そのころ食堂へ来るようにジェームズと呼ばれている執事がやってきた。


「明日はついに出発ね!」

「ああ、うん。」


なぜか少しうつむくエレーナ。きっと寂しいんだろう。今まで十五年間一緒にいた家族と離ればなれになるのだから。


「まぁ、家族と離れるったってすぐに帰って来れる距離だしさ?大丈夫だよ。」

「いや、そうじゃなくて…」

「え?」

「その、あの、あれよ!あれ!」

「どうしたの?エルちゃん。」

「だから…その……」





ーーーーー夜が更けた。深夜と呼べる時間を過ぎ間もなく日が昇る。朱雀は期待に胸を膨らまさせすぎたせいで眠ることが出来なかった。



そして、朱雀と周りの奴らを巻き込むハチャメチャな日々の最初の一日のその夜明けが…やってくる…

次回、魔法学校編、開始!

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