049. 響き
リーン・・・・・
リー・・・・・・ン・・・・・・・・・・・・
『・・・・・・・・ト・・・・・・・』
リーーーーー・・・・・・・・ン・・・・・・・・・
『ァ ト・・・・・・』
自分のスミカに辿りつく前に、自分の羽音に混じり、別の音が空間を渡っているのに気がついた。
あまりにも細い音で、幻聴かなどと思ったが、確かに空間を細い幅で震わせている。
翼を停め、中空に浮かんで耳を澄ます。
“ンカアァアアアー!!!!!”
どこか情熱を感じさせる、聞き知った声が耳にストンと届く。
セフィリアオンデスか。
背中に白い翼を持つ― この世界の住人、有翼人種の トートセンクは 自分の心の中でのみ呟いた。
さっさと帰るが良い。
リー・・・・ン・・・・・
ああ、この響き。この細い音は初めて聞く。
心地良い。
自分の羽根を狙っているらしいセフィリアオンディスがこちらに向かっている気配。
その気配と一緒に、この音が近づいている。
どういう事だ。今までセフィリアオンディスからはこんな響きを感じ得た事はない。
一度自分の世界に帰って、あの音を連れて再びこちらに踏み込んだか。
それほどに、なぜ私の羽根を狙うのか。
リー・・・・・・・ン・・・・
『・・ア・・ト・・・ ス・・・・・』
トートセンクは、その瞬間、ゾクっと身を震わせた。
この声は!?
セフィリアオンデスか? いや、まさか。アレとは出せる声の「質」が異なる。
どういう事だ。いや、まさか。
まさか




