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殿下は無能なので、婚約破棄すらまともにできない  作者: マンムート


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1/10

1 敵は罠にかかった!

初心に帰って婚約破棄ものです。


 婚約者に婚約破棄を宣言された侯爵令嬢。ですが彼女は落ち着いています。

 なぜなら、愚かな婚約者である王太子殿下が、この日この時この場所で婚約破棄が起こすように仕向けたのは彼女とその一族だったからです。会場にいるのも彼女の一族や寄子ばかり。

 愚かな王太子殿下の運命は、廃嫡ルート一直線、その未来は、北の塔での病死か、はたまた最果ての辺境への追放か、はたまた平民落ちか……。真実の愛のゆくえやいかに!


 ってな感じのお話です。最後まで読んでいただければ幸いです。


 では、はじまりはじまり。

「メープル侯爵令嬢マリア。お前との婚約は、今日をもって破棄する!」


 目の前で、頭の悪いセリフを言い放った男。


 ジャガル・ヤゲーロ王太子殿下は地味だ。



 いや、もう遠慮なんかする必要はないので正直に言いましょう。



 美男からは程遠い、ブサイク寄りの凡庸。


 つまり不細工です。



 目は小さく、ちょっと寄り目気味で、そのうえ垂れ目。


 鼻は低く丸く。唇は分厚い。


 小柄でデブよりで、金髪も赤みがかった中途半端さ。


 いかにも王太子らしい礼服は着ていらっしゃいますが、全くといっていいほど似合っていません。



 アホ発言と同時に、音楽がぴたりと止まりました。


 針が床に落ちる音さえ聞こえそうな静寂。


 舞踏会場出席者の全ての視覚と聴覚が、目の前の愚か者とわたしに集まっています。



 会場中のみなが愚か者のふるまいを見て、聞きました。


 そして、ここにいるのは、我が侯爵家の親族と寄子と派閥に属する者たち、並びに中立派の中でも影響力のある貴族だけです。



 全て計画通り。


 冤罪による婚約破棄が、卒業パーティで行われると察知したわたしは、さっさと決着をつけたかったので罠を張ったのです。


 国王陛下と王妃様が外遊で留守の今夜を狙い、当家で夜会を開き、『今年の卒業パーティには陛下が臨席するらしい』という風聞を流しました。


 愚鈍な殿下とその取り巻きと男爵令嬢は陛下のいない機会にことを起こしたいはず。


 そこを一網打尽にする。



 唯一、いかんともしがたかったのは、わたしの容姿。


 さんざん殿下のことをブサイクだと言いましたが、かく言うわたしも大したことはないのです。


 黒髪一重の黒目で、隠しきれないソバカスが散った地味な女。


 鼻だって平凡です。


 しかも女にしては背が高く、目の前の殿下と大して変わりません。


 腕も脚も太め。


 華美な服が似合わないので、今日も白と、胸元と襟と裾に青が入った地味なドレスです。



 絵にかいたような美男美女からほど遠いわたしたち。


 いわゆる『婚約破棄』の場面の絵としては地味で華やかさに欠けているという自覚はあります。


 物語の場面としては少々物足りないですが、ここは現実。


 列席の方々、そこは許してほしいです。




 目の前の愚か者――わたしの婚約者の破滅は確定したのですから。



 王命の婚約を勝手に破棄した以上、王太子の地位を喪うのは確実。


 そして、これからわたしに掛ける冤罪をことごとく論破され、王太子どころか臣籍降下すらなくなるでしょう。


 うまくいけば処刑されて、わたしの目の前から永遠に消えてくれる。



 そして我が家としてはそれだけで終わらせるつもりはありません。


 これをきっかけに、我が家が王位を奪うのです。



 完璧なはず。


 全て計画通り。




 それなのに、なぜわたしは違和感を感じているのでしょう。




たくさんある作品の中から、拾って読んでくださってありがとうございました。


誤字脱字、稚拙な文章ではございますがお読み頂けたこと幸いでございます。


完結までよろしくお願い致します

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