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welcome to CLUB『ISK』へ  作者: れいと
第一部 刻まれた未来
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第17話-8/9

分析できる種類こそ違えど、自らスキリングで共有したこともあるセシルのアナライズに酷似している。


本当の所はセシルのアナライズこそサキの今使っているスキルの上位に値している。


サキのスキルは性的なことに限定されるが、セシルのそれは使い方によって全てにおいて調査することができる。


「ミクのサクセイがツボったのね~、でもホントウにムーンはアイテにされてないのね~」


「ち、違くて!じゃなくて!何をしてるんですか!」


次々と暴露されてしまうデリケートな部分に思わず蒼太は大声をあげてしまった。


「だ~か~ら~、そうちゃんのセイテキなものをバクロ、ゼンブのセイヘキもアタシにはミえちゃってるから~」


「や、やめてくださいってば…」


以前からそれらしいことを口走ってはいたが彼女の本気を見せられ、蒼太は閉口するしかなかった。


「ワかった?だからそうちゃんのツバでコウフンするのはなぜか?それをジッタイケンしてみてブンセキするのよ~」


「変なことになったりしません?」


サキの申し出に対しても脳裏に浮かぶイマリの痴態。


あの時は本当に一瞬終わったかと思うほど絶望を感じたのを忘れはしない。


ミクの時にはミアや周囲の助けが借りれたが、今回は個室と言うこともあり誰からの助力も求めることはできない現状。


「ダイジョウブ~、アタシをダレだとオモってるの~?」


自信たっぷりに尋ねるサキに蒼太は応えた。


「サキュバスですよね?」


「ごメイトウ、はい、あ~ん」


心の準備が出来る前にサキは蒼太におねだりを始める。


蒼太はブッチを操作し、スキリングの項目を確認した。


今はイマリのタイムストップが使える状態。


ユカに頼んでリフレッシュをシェアしてもらうことも考えたが、その手順やユカの負担を考えればあまり望ましくないだろう。


セシルが言っていた容易にスキルを切り返れない足枷が蒼太には大いに有用的になっている。


最悪の事態になった時は時間を止めて他のキャストに助けを求める覚悟で蒼太はサキの申し出に乗ることを決意する。


「ぜ、絶対にかぐには内緒ですよ?」


「はいは~い、アタシのクチはカタいからアンシンしてね~」


サキの軽い返事と今までの実績が蒼太を不安にさせる。


「いつもふにゃふにゃじゃないですか…今回だけですからね」


ここまで来たからには後に引くことも出来ず、蒼太は口腔内に唾液を溜め始めることにした。


「リピートは?」


「ありませんし、しません!」


即答しつつ、蒼太は投下に必要な唾液を分泌させていた。


目の前に欲望をはじけさせるほどの魅惑的な相手が居る分、唾液の溜まり具合ははるかに速い。


「いきますよ…」


「ふぁ~い」


サキはセシルの時と同じように口を開け、蒼太を見上げつつ長い舌を出し投下を待った。


蛇を思わせるセシルやユカと比べても圧倒的に長い舌が揺れ動く。


必要以上に溜まった唾液は残すことなく蒼太の口腔からサキの伸びた舌へドロリと滴り落ちる。


舌で受け取ったサキは一旦それを口の中に仕舞い、セシルと同様に頬へと擦り付けるように舌を蠢かせた。


「うんうん、ふむ…ははぁ~ん…あっ♡…なるほろ…あぁ♡…はぁ~ん♡」


甘ったるい声を上げるサキ。


艶っぽく体をくねらせる姿は見ているだけで興奮が治まらなくなってしまう。


同時にフラッシュバックするホール内でのミクとの搾精シーン。


「だ、大丈夫?」


知的好奇心を満たすための軽率な行動をとってしまったと思ったものの後戻りはできない。


彼女の眼はまだ正気を保っていそうだが、時折怪しく光るのを見ていると平常とは違うことは明らかだ。


「らいろうふ…ふにゅ…あっ♡…ほへははぁ、はぁぁふぅ♡」


呂律が回っていないが蒼太の問いかけに応えるようにサキは返事を返す。


最初の言葉以外正直何を言っているかは分からない、感覚的に目が逝っていない様子を見ると救助を求める必要はないと判断する。


「暴走しないで下さいよ」


切に願いながら蒼太はサキの近くで彼女の動向を見守っていた。


するとサキが蒼太の肩を掴み、にんまりと笑みを零す。


ゆっくりと口を開くとそこには蒼太の唾液と彼女の唾液がまじりあった粘着質の液体が口腔内に糸を引きつつぬめり光るのが見えた。


「ほろほうはひは~?(もどそうかしら~)」


言葉は認識できなかったがはっきりと彼の思考にサキの言葉が届けられる。


会話が不可能と悟ったサキはテレパシーでの意思の疎通を行ったのだが、そのことに蒼太は気がついていない。


「いりません!自分の唾なんて…」


しっかりと否定をしながらサキを遠ざけるように両手を前に出し、拒否の姿勢をみせた。


元々蒼太が唾液を飲ませる性癖があったわけではない、セシルの変な思惑から始まったこの唾飲行為。


「ハンヘンねぇ~(残念ねぇ~)」


再びサキは蒼太にテレパシーを送った後、口腔内に多量に含んだ蒼太の唾液と自身の交じり合ったものを嚥下する。


ごくり…


しばしの沈黙。


「ど、どうですか?」


その沈黙に耐え切れず蒼太が先に口を開いた。


サキは何度か瞬きをした後、にっこりと笑顔を作った。


彼女にしては珍しい爽やかな笑顔。


「ん~えへ、ワからなかったのよね~、おかわりおネガいしちゃおうかしら~」


蒼太の胸元を人差し指でつつきながらサキが呟いた。


それにはがっくりと肩を落とす蒼太。


「ダメですよ…少しは期待したのに!」


「えっ?ナニを~♡」


「そっちの期待じゃないです!俺の身体の秘密が分かるかと思ったから」


言葉を違う意味合いで取られた蒼太は慌てて否定するも、それを知った上で揶揄っているサキ。


今度は誤解を招かないようにとはっきりと明言しながら何について期待したかを蒼太は語った。


「ホントウはワかったわよ~♡とってもキケンなことが~」


押したら引く、引かれれば押すのやり取りをしながらもサキは確信に近づいたことを蒼太に告げる。


「なにがどうですか?」


「クワしくまではワからないけど~でもそうちゃんってトクベツなのはワかったわ~」


「それはどうも…いつも言われてますけどね」


ありがちな回答に蒼太は謝辞を述べながら結局は何もわからないのかと残念そうに続けた。


だがサキの感想はそれだけでは終わらなかった。


「タイエキをアタえてケンゾクをフやすみたいな~アルちゃんとドウゾクなのかしら~?」


意外な真実に蒼太は思わず身を乗り出すように質問を重ねた。


「アルちゃんってアルカ?あの吸血鬼の?」


「そうね~アルちゃんはチをスってケンゾクにしちゃうけど~そうちゃんはそのギャクみたいな~」


アルカといえばドラキュラであり、それらは人間の血を吸うことで吸われた者はドラキュラと同じ種族、あるいは劣化ドラキュラとしてその支配下に置かれると言う。


少しきな臭い話題に蒼太は思い浮かぶ謎をそのまま口から発してしまう。


「体液って唾以外にも…汗とか血とかもですか?」


ようやく漕ぎつけた体の秘密に蒼太の興味がふつふつと沸き上がってくる。


「そこはやってみないとワからないけどきっとそうよ~、あとセイエキとかね~」


「せ、セイエキって…眷族って、下僕みたいな?」


何かにつけてセクシャルな話題へと変換してしまうサキの言葉に戸惑いながらも彼は興奮が治まらなかった。



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