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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

スマホと一緒に異世界転生

作者: HasumiChouji

 一体全体、「この世」と云うか日本で何が起きたのかさっぱり不明だが、どうやら一万人以上の日本の中学生〜大学生の男が、ほぼ同時に、何かのトラブルで死んでしまったらしい。

「と云う訳で、君達を勇者軍団として異世界に転生させてあげよう。異世界を救った後は英雄として悠々自適の余生が送れるぞ」

 神様を名乗る「何か」は、どうやら死んでしまったらしい俺達にそう言った。

「あの〜、スマホ使えるようにしてもらえますか?」

 死人軍団の1人がそう言った。

「わかった、向こうに基地局を作ろう」

 自称「神様」はそう言った。

「使用料金は?」

 別の誰かが質問。

「私が払ってやろう」

 中々、面倒見が良い「自称『神様』」だ。


 そして、俺達、一万人以上の勇者軍団はLINEグループを作り、それを使って情報共有や連絡を行なう事で、効率的にオーク達やゴブリン達を殲滅していった。

 最初の2〜3日間だけは……。


「手の空いてる人、スマホ基地局守備隊の応援に来てくれ〜っ!!」

 そのメッセージが来たのを最後に、折角使えるようになったスマホは単なるゴミと化した。

 互いに連携が取れなくなった俺達は次々と各個撃破されていき……。


「なぁ、異世界からの侵略者よ。何故、お前たちは、いつも、司令塔らしきあの建物を破壊されると烏合の衆と化すのだ?」

 捕虜になった俺に、そう質問したのは、図体もデカくて、頭も良さそうなオークだった。どうやらオークの王らしい。

「え……ええっと……」

 何から説明すれば良いのか? そもそも、こいつらが破壊したのは「司令塔」じゃない。

 あと、「いつも」って何だ?

「また、今回もこのパターンですな。どうやら、こいつらは、司令塔を破壊されると知能まで低下するらしい。こいつら1人1人には大した知能は無く、あの司令塔の操り人形のようですな」

 「王」の横に居た、魔法使い……と云うより呪術師と呼んだ方がしっくりくる格好のゴブリンがそう言った。

「なら、こいつから大した情報は聞き出せぬ訳か。阿呆なら奴隷としても役に立つまい。いつも通りガキどものオモチャにしろ」


 そして、俺は、若いオークやゴブリンに「度胸を付けさせる為の生きた標的」にされ、体中に矢や槍や刀をブッ刺されて「2度目の死」を迎えた。

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