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止まるんじゃねぇぞ…

結城が転校して来て数週間がたった。

「いつになったらボクのこと下の名前で呼んでくれるの?」

そんなこと言われても。

「このまま結城って呼ぼうかと…」

俺が言い終わる前に結城が。

「なんで! ボクは涼のこと下の名前で呼んでるのに、涼はボクのこと下の名前で呼んでくれないの!」

言わなきゃダメですか。

おっと、結城が頬を膨らませて怒っている。 これは呼ばなきゃダメみたいだ。

「し、椎菜…」

は、恥ずかしい。

「うん!」

まあ喜んでいるからいいか。

「お二人で楽しそうですね。」

急に後ろから声をかけられた。

「びっくりした、なんだ羽黒か。」

「結城さんのこと下の名前で呼ぶことになったのですね。」

どこから聞いていたんですか。

「そ、そうだけど。」

怖い!その笑顔が怖い!

「藤宮様、わたくしお願いがあります。」

一体どんなお願いをされるのだろうと警戒していると。

「わたくしのことも下の名前で呼んでください。」

なんだ、そんなことか。

「そんなことか、それなら全然大丈夫だよ。」

「あれ、さっきボクがお願いした時は戸惑ってたのに。」

まあ、昔馴染みだしな。

 

 

 

そして現在にいたる。

「今日の体育はサッカーだって!」

相変わらず元気がいいな日奈子。

「涼ちゃん、一緒のチームになろうね!、幼馴染だし!」

「幼馴染はいらないだろ。 てか俺はお前のことを幼馴染と思ったことないぞ、お前はただのお隣さんだ。」

「そう言うのが幼馴染って言うんだよね!」

俺の中での幼馴染は。

「俺の幼馴染は琴音だけだからな。」

「私だって幼馴染だもん!」

ちょっと言い過ぎたか。

「お熱いところ申し訳ないけど、琴音が大変なことになってるよ。」

「別に熱くねーよ、椎菜!」

待て、琴音が大変なことってどう言うことだ?

「プシュ〜」

「こ、琴音!?」

なぜだが知らないが琴音が倒れてた。

「琴音だけ…」

「えっ。」

とりあえず保健室に連れて行くことにした。

「大丈夫か琴音?」

「すみません。ご迷惑をおかけしました。」

大事には至らなくてよかった。

「じゃあ俺戻るから。」

「待ってください、わたくしも戻ります。」

「大丈夫なのか?」

「はい、もう大丈夫です。」

琴音が大丈夫って言うんだから、大丈夫か。

「じゃあ、行こうか。」

「はい。」

急いで戻らないとな、チーム決めしてるだろうか。

「本当は、藤宮様を一人にはさせられんもの。」

「なんか言ったか?」

「いいえ何も。」

言った気がしたんだが。おっといけない、急いで戻るか。

俺たちは急いでグランドに戻った。

「あ! 来た来た!」

「もうチームは決まってるかな?」

「うん、ボク達で決めちゃった、後は涼と琴音が入るだけだよ。」

まあ決まっちゃてるよね。

「でしたら、わたくし 藤宮様と一緒のチームになりたいです。」

「ごめんね、涼はボクのチーム入れることになってて、琴音はそっちのチームなんだ。」

そうか琴音とは同じチームになれないのか、まあ戦力差を考えてのことなんだろう。

「敵同士だけどお互い頑張ろうな。」

「はい、藤宮様。」

さっきから椎菜のことばっかり見てるな。

「とりあえず、俺と椎菜と日奈子、それに星乃も一緒か。」

「やっぱり同じチームだね、涼ちゃん。」

ここまで来たらうんめいなのかもな。

「頑張ろうね、藤宮。」

「ああ、頑張ろうな、星乃。」

そういえば、あっちはどうなっているだろう。

「よろしくお願いするぞ、羽黒さん。」

「ええ、殺す勢いで頑張りましょう。」

「すごく気合いが入っているな。」

それは気合いじゃ、無いと思う。

「私はゴールキーパーしますね」

なんかやな予感がする。

「顔面からボールを受けた時は…ぐふふ。」

悪い予感は的中はしてしまった。

「さあ、試合を始めよう!」

スタートは琴音のチームからだ。

琴音はバンバン点数を入れてきた。

俺たちも負けじとゴールを決めた。

試合も前半最後の時。

「ここは行かせないよ、琴音!」

「止められるもんなら、止めてみなさい!」

待て待て! そんな至近距離でボールを蹴ったら!

琴音の蹴ったボールは椎菜の顔面にヒットした。

椎菜はうつ伏せの状態で倒れてしまった。

「おい大丈夫か!」

俺が声をかけた後、椎菜はしゃべりだした。

「ボクはこの先で待ってるから、だから、止まるじゃねぇぞ。」

「団長!!」

やめろ! 日奈子、椎菜は団長じゃないし、死なねーよ!

てか、ツッコんでる場合じゃねえ。

「立てるか、椎菜。」

「ごめんね、涼。」

俺は椎菜を保健室に連れて行った。

保健室に着いた時、椎菜が。

「ボク、絶対に負けたくない! だから勝ってね。涼。」

椎菜の言葉が俺の心に響いた。

「任せてくれ。」

俺は急いでグランドに戻り試合を始めた。

俺は始まると同時に、ボールを挟み、高くジャンプをしてシュートをした。

そして俺はこう叫ぶ。

「ファイ◯ートル◯ード!」

俺が蹴ったボールは見事にゴール。

着地をして俺は一言。

「みんな!椎菜のために絶対勝つぞ!」

それから超次元サッカーをしたりしたが見事に俺たちの勝利だ。

「やはり藤宮様はお強い。」

そんなことを言う琴音だがすべての点数は琴音が入れている。恐ろしい。

「勝ったんだね、涼。」

「ああ、勝ったぜ。」

こういうことも悪くはないと思った時我に帰った。

「これ、体育だよな。」

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