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「最強」スキルは俺専用です!  作者: うきを
一章 転移先「ディセカ」
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ダンジョンと、城下町

今回は、城下町デートの始まりです。まあ、うまく進みませんけどね。

「ダンジョンとは、モンスターが住んでおり、それを倒すと、死体は消えて素材を落とす。降りていくほど、それは強くなっていく。しかし、その分、ドロップする素材がよくなり、宝箱が出る確率が高くなっていく。それに、10階層ごとにボスが存在する。それは、そこまでに出てきたモンスターの種類のリーダー的な存在だ。こいつは、確定で何かを落とす。武器や防具、貴重な素材などをな。これを倒せば次の階に進むことができる。」


そういうものなのか。まあ、ダンジョンは分かった。モンスターとかをまだ、見たことないからな。行ってもいいんだけど、ちょっとめんどくさいなぁ。一人でいきたいんだけど。


「しかし、こちらも、強制はしない。怖い者、戦いたくない者もいるだろう。だから、明日の朝9時、行く者はこの場所に来い!その者以外は、自由にして構わん!分かったか!」

「「「はい!」」」


そうして、解散になった。あの調子だと全員行くんだろうな。それで、怪我人とかでて、トラウマとかになるんだろうな。俺は、行かんけどな。


でも、午後からは、ルアと城下町に行く約束だからな。これは、しっかりと参加しなければ!


部屋に戻ると、すでにルアは準備ができていた。いつもの格好だったが、多分これが一番似合うんだろう。


「あの、何か変ですか?」


おっと、見すぎてたか?


「いや、ルアって私服とかないの?」

「いえ、この服が私服みたいなものですから。」

「そういうものなのか。まあ、行こっか。」

「はい!」


まず、この世界のお金の価値だが「ペリ硬貨」という名前で、銅貨、銀貨、金貨、白金貨があるらしく、それぞれ、10、1000、100000、10000000という、単位らしい。一般的なパンが10銅貨なので、日本とそこまで差はないはずだ。


俺たち、というかルアが20銀貨持っていたので、20000ペリ持っているということだ。


城を出る途中、クラスメートたちに会うことはあったが、特に話しかけられることもなく、話しかけることもないので、お互い無視をし合ったが、どうにも、ここに来てから、俺の評判はよくないらしい。何か言われてることは、分かる。


「はぁ、やっぱ友達とか作っておくべきだったか?」

「大丈夫ですよ、私がいますから!それに、陰口を言うような人たちと、友達になる必要なんて、ないですよ。」

「そうだよな。ってか、ルアは俺のこと友達だと思ってくれるんだな。」

「い、いえ、私たちは、あくまで、メイドとご主人様ですよ!」

「なら、外に出てる間は、俺のこと呼び捨てで、その堅苦しい関係は一旦やめよっか。」

「いやいや、無理ですよ。呼び捨てなんて!」

「なら、外にいる間は、友達ってことで、いいかな?」

「それなら、まあ、大丈夫ですかね?」


やったー!これで、友達が二人か、神様とルアか。これも日本にいたときじゃ、考えられなかったよな。俺に友達なんて。俺は昔から、一人でいることの方が楽だったから、まともな人間関係なんて、作れたことなんてなかったしな。


友達としての関係を結べた俺たちは、外に出た。城門を出るときに、兵士がいたんだが、許可はとってるお陰か、すぐに出ることができた。出た時に思ったんだが、城から城下町へは、道が割りと整備されていて、そこら辺は、しっかりしているなと思った。


歩きながら、俺は周りを見ていたが、木が生い茂っていて、なかにはいると、迷いそうだったが、道が整備されているお陰で進むべき道が分かるようになっていた。それに、前から、馬車が通ることもあり、この世界の文明はそれなりに進んでいるんだなと思った。


城下町についた俺たちは、まず、昼食をとろうということになり、宿と食堂を経営している店に入った。なかにはいると、冒険者らしき人たちがたくさんいて、筋肉がすごいやつ、黒い、

魔女のコスプレみたいなのを着ているやつとか、いろんな人がいて、驚いた。


「いらっしゃいませ、2名様でしょうか?」

「あ、そうです。」

「こちらの空いている席にどうぞ。」


案内された俺たちは、席に座った。城下町では、前にルアが言った通りに、メイドが一緒にご飯を食べないなんてゆう、認識はないんだな。いいことだ。


「ご注文は、お決まりでしょうか?」

「あー、俺は、店員さんのおすすめがいいです。」

「そうですね、今日だと、このオークの唐揚げとか、どうでしょうか?」

「なら、それにします。ルアは?」

「私は、この、シチューにします。」


そうして、運ばれてきた料理を食べていたら、


「おい!なんで、あんなやつらより俺たちの方が後なんだよ!」

「すいません!当店は注文した順で料理を運んでいますので。」

「あ?俺たち冒険者だぞ?この街の平和は誰が守ってやってるんだ?俺たちだろうが!なら、優先するべきなのも俺たちだろ!」

「すいません!お客様で、分けるということはできません!」


そういうと、絡んでいたやつらは、こっちにきた。ていうか、俺たちのことを言ってたのか。全然気づかなかったわ。


「元はといえば、お前らが悪いんだぞ!そこの男、今すぐ、俺たちに謝るなら、許してやってもいいぞ。」

「なんで俺がお前なんかに謝らなきゃなんないの?」


こいつ頭いかれてんのか?店員の次は俺たちか。めんどいなぁ、ほんと。


「舐めてんのか?おい、決闘だ!決闘!おい、お前!外に出ろ!逃げれるなんて思うなよ!」


そういって、先に店から出ていった。残された俺たちは、周りの冒険者から「早く行けよ!」という、数の暴力というか、脅しを受け外に出された。だれか、まともな冒険者はいないんですか?

そう言いたい気持ちになった。


「おい、ルールは簡単だ、先に戦えなくなった方が負けだ!今謝るなら、なしにしてやってもいいぞ!ただ、その時はそこの女は俺たちのものだ!」

「は?お前みたいな、気持ち悪いやつに、誰が渡すか、ボケ!モテないからって、絡んでくんなよ、うっとうしい!」


そういうことかと理解した。最初っから俺らに絡むと決めていたんだな。理由は、ルア狙いか。これは、元から負けはしないが、見せつける必要があるな。周りも周りだ!どっちかっていうと、こいつよりか、冒険者ってこんなにモテないの?


「なんだと!テメーだけは絶対殺してやる!」


そういって、そいつは剣を抜き、こちらに走ってきた。俺も、動こうとしたときに、


「やめなさい!」


と、女の人の声がした。そして、俺とそいつの間に入ってきた。


「冒険者が一般人に絡む、ましてや、剣を抜くなんて何を考えてるんですか!」

「え、それはその、イーナさん。」


イーナと呼ばれた女は俺たちの方に走ってきて、


「すいませんでした!うちの冒険者が粗相をしたようで。」


と、頭を下げてきた。周りの冒険者もすこし、怯えているように見える。この人誰なんだ?


「私は、Sランク冒険者のイーナと申します。この度は、うちの冒険者がすいませんでした!」


と、また頭を下げた。よく見ると美人だな。金髪は金髪でも、鈴木みたいな汚い色とは違う、きれいな色だ。それに、身長も低くなく、キリッとした顔は、ちょっとカッコいいなと思ってしまった。てか、俺よりちょっと年上ぐらいなのに、周りに怯えられるってどうゆうことよ。まあ、俺がここで言うことは決まっている。


「あ、大丈夫ですよ。そいつは、俺がぶちのめすので。」


、と。イーナさんは驚いた顔を一瞬したが、元に戻し、


「お言葉ですが、一般人ですよね?見たところ武器もないですし、勝てるとは思えませんが?」

「そうかどうかは、やってみたらわかることでは?」

「それもそうですが、ここでは、目立ちますし、そこまで言うのなら場所を変えましょう。」


そう言い、どこかに向かって歩きだした。俺たちの他にも、さっきいた冒険者たちは、全員ついてくるみたいだ。俺としても、舐められたまま終われないし、ちょっとは、ルアにいいところを見せたい。ほかにも、思惑はあるのだが、今はいいだろう。


「みなと様!大丈夫なんですか?負けたら私、どうなるか分からないんですけど!」

「大丈夫だよ。絶対に勝つ。ルアのことは、傷つけさせたりしないよ。」

「な、なら、いいんですが。」


そういってる間も、他の冒険者たちは、ルアのことを見ていた。こいつら、勝った気でいやがる。まあ、これからすることを思えば、それを返すこともできる。


「着きました。ここが冒険者ギルドです。ここの地下には、決闘場があるので、そこで続きをしましょう。」


ここが、冒険者ギルドか。やっぱりあの、大きな建物だったな。ここで決闘ってことは、アウェイだな。


「ふん、あの場で逃げてればよかったものの、みすみす負けに来るとはな!そこの女もこんなやつとは、縁を切ることをおすすめするぜ!」

「大丈夫ですよ!みなと様が負けるはずないので。」


自分からわざわざ来たのは、勝てる確信があるからで、ルアを少しでも危険にさらすような真似はできるだけしたくないんだけどな。


「ルールは、先程と同じです。審判は私がします。公平に、するので、安心してください。」

「おう、よろしく。」

「では、始め!」


そうイーナさんが言うと同時に俺は、高速で動き、相手の腹を手加減のスキルを10%にして、本気で殴った。


「ぐっ!な、なんで。」


そのまま、そいつは、気絶したんだが、俺としては、どれくらいの力で殴ればどうなるのかは見極めないとな。まあ、最悪、これぐらいの力で続けていこう。


「しょ、勝者、あ、そういえば、名前聞いてませんでしたね。」

「俺は、みなとだ。」

「では、勝者みなとさん!」

「あの、一ついいですか?」

「いいですよ?何ですか?」

「あの人は冒険者のなかでは、どれくらい強いんでしょうか?」

「あの人は、Cランクですね。まあ、中堅ってところでしょう。」

「あれで中堅か。雑魚すぎないか?冒険者ってあんな雑魚でもなれるの?」


俺がそう言うと、この場が分かりやすく、殺気で溢れだした。


「これじゃあ、冒険者ってやつの、程度が知れるなぁ?」

「そんな事はないですけど、なら、他の人たちともやってみますか?」

「そうですね、なら、ここにいる全員で。」


すると、今まで、黙っていた観客どもが、決闘場に入ってきた。全員自分の武器を抜き、俺を睨んでいる。


「みなと様!何煽ってるんですか!バカなんですか!早く謝ってください!さすがにこの人数は無理ですよ!」

「たしかに、30人ぐらいはいるな、で、俺がこの程度のやつらが束になったものに負けると?そんなわけないだろ。ルアはそこで、ボーっと見てな。あ、イーナさん、俺はいつでも準備はできてますよ。」

「なら、さっさと潰れろや!」


そういって、まだ、イーナさんが何も言ってないのに、集団で襲いかかってきた。俺は、そいつらの攻撃を避けながら、一撃一撃殴っていく。スキルは、20%にしてみると、相手は多少ふっ飛ぶぐらいですむので、これからはこれぐらいでいこうと思う。


これが、思惑1だ。単純にスキルを試したかった。鈴木の時は、攻撃しなかったしな。


俺が殴る度に人が飛んでいくので、そのうち、攻撃するやつはいなくなっていって、立ってるのは、10人いるかどうか、ぐらいだった。まあ、こんなもんだろうな。


「あなた、いったい何者なの?」

「俺ですか?俺は、今はただの一般人ですよ。俺は、もうスッキリしたので、いきますね、行こう、ルア!」

「もう!心配したんですからね!勝てるとは思ってましましたけど!」

「あははは!当然だろ?」


そう笑いながら、俺たちは外に出た。


「あの子は、本当に何者なんだ?」


その言葉を背中に受けながら。

お読みいただきありがとうございました。今回の主人公はちょっと、物騒でしたけど、これも全部勝つ確信があるわけなので、ただのバカって訳じゃないですよ!一番は舐められないためですけどね。

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