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「最強」スキルは俺専用です!  作者: うきを
三章 魔王を助けに「魔王城」と「ゼフィラ」
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決勝の前に

話しかけてきたのは見覚えのある人だった。それは学校で、だった。


「えーっと、誰だっけ。」

「え!?私だよ!山坂だよ!委員長してたんだけど、覚えてないの!?」


悪いが全く覚えてない。そもそも、そうだとして何で俺に話しかけてきたんだ?


「あ、うん。そうだったね。覚えてるよ?山坂さん?」

「絶対覚えてないでしょ!なぜ名前まで疑問系なの!?」

「それで、何のよう?」

「何のようって、私が聞きたいことあるのよ!何であの国から出ていったのよ!」

「面白くなかったから。」


それ以外にもあるけど、一番はそうだな。


「面白くないって、そんな理由が通じると思ってるの!?残された私がどんな気持ちだったか!」


え!?私の気持ちって知らないよ!そんなに話したこともないし、ここに来てからも接点なんてほとんどなかったのに。


「いや、知らないよ。残されたって他のクラスメートも残ってたでしょ?」

「みんな国のために、って感じだし。私とみんなで思ってること違ってるし。」

「違う?何が?」

「あなたが出ていった時、私は残ってたよね。その時もクラスメートのことを心配するんじゃなくて、国を裏切ったことに怒ってたんだから。私はそれが理解できなくてみんなに話したんだけど、聞いてくれないし。」


ふーん。つまり洗脳でも受けてるのか。まあ、そうだったとして、俺には聞いてないしこの人にも聞いてないみたいだから、そこまで強いものじゃないみたいだな。


「大変だったね。で、何でここにいるの?」

「それは、私がこのイベントを勝ち残ったからよ!Eブロックを勝ち残ったの。」


あー、他の人が言ってたな。Eブロックは女の人が勝ち残ったって。それがこの人だったのか。


「じゃあ、敵だな。よろしくね。」

「あなたの試合見てたわよ。すごい強かったわね。けど、私も強くなったんだから。あなたが出ていった後、ダンジョンに行って特訓したんだから!私はあなたに勝つわ。」

「ふーん。頑張ってね。まあ、無理だろうけど。」


俺はニヤニヤとうざい笑顔を山坂さんにかましてやった。山坂さんは一瞬イラついていたが、すぐに戻して、


「そんな挑発には乗らないわよ!試合で覚えときなさい!」


そう言って、ステージに立ち去っていった。カッコつけてたけどまだ時間じゃないしな。あ、それに気づいて戻ってきた。


「べ、別に勘違いしてた訳じゃないんだから!」

「はいはい、天然だね。」

「うー。もう、バカ!」


顔を真っ赤にして、プンプンって音が出てると思うぐらい怒ってたけど、怖くはなかった。


俺たちが話していたら、他の決勝進出者がコロシアムに入ってきた。Aブロックの奴は、


「あ、Bブロックの人、今日はよろしく。」


って言ってきた。俺も「ああ。」と返しといた。Cブロックの奴は何も喋らずに壁にもたれ掛かってる。けど、Dブロックの勝者である鈴木に関しては、


「お前だけは必ず潰す」


といきなり言ってきた。俺としては何でここまで嫌われてるのか分からないんだけど。まあ、俺としても来るなら叩き潰すだけだ。


全員集まった所でアナウンスがかかった。


「では!決勝を始めます!決勝出場者はステージに入場してください!」


と。俺たちはぞろぞろと入っていった。今から決勝が始まるんだと思うと、少しワクワクしてきた。



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