Dブロックの試合
Dブロックでも他のブロックと変わらず、始まると同時に参加者たちはすぐに戦い始めた。その中でもレフィーは人をよく落としているので、他の参加者からも狙われるようになっていた。けど、 力の差は圧倒的で全く危なくなかった。
「あの子強いね。Dブロックの中でも頭1つ抜けてるな。」
「そうだな。」
「それに彼もだね。あれも勇者だな。」
「どれだ?ああ、ってあいつは確か…。」
そこには何となく見覚えのある奴がいた。確か、同じクラスで「ディセカ」にいたときにルアに絡んでいた奴だ。名前何だったっけ?鈴木とかそんな気がするけど。
「あいつのこと知ってるの?俺も見たことはある気がするんだけど。」
「俺と同じ時にここに来た奴だ。それぐらいしか知らないけど。」
「ふーん。この2人ぐらいかな。勝ちそうな奴は。」
その通りでその2人が人を落としていって、ステージに残っているのは2人だけになった。
「後はあなただけね。ここで勝って私が決勝に行くわ。」
「そんなことはできない。俺が勝つからね。俺も女の子は傷つけなくないけどね。」
「舐めんな!」
レフィーが先に勝負を仕掛けた。鈴木は剣を持っていたのでレフィーはそれを避けつつ攻撃する感じだったのだが、
「君、結構速いね。けど、俺ほどじゃあないな。」
「く、こいつ強い!」
鈴木は城にいた頃よりも強くなっていて、速さも増していた。レフィーは頑張って着いていこうとしていたけど、徐々に体力切れか動きは遅くなっていった。
「はぁ、はぁ。攻撃が当たらない…。」
「しょうがない。俺は勇者だからな。君も一般人にしてはやる方だけどね。」
レフィーは疲れていて、会話をするのもしんどそうだった。けど、あの雷属性の魔法があるのに使わないのか?と思っていたら、レフィーは俺に使ったのとは違う、別の魔法を使った。雷を自分の回りに纏うように出した。そして、鈴木に向かって走り出したんだが、
「くそっ!速い!」
今までよりも動きが速くなっていて、力も増えているようだった。最初からこれを使えばいいのに、と思ったんだけど、あれは自分もダメージを受けるのかレフィーは余計に疲れていた。レフィーは早く勝負を決めようとして攻撃を続けていたんだけど、決定打となる攻撃はなくて結局動けなくなって、鈴木に落とされていた。
「勝者は341番!」
俺は参加者用の入り口から入って、ステージがある場所までレフィーを迎えに行った。
「ごめんなさい。試合負けちゃった。」
「いや、レフィーは良くやったよ。かっこよかったし、人もたくさん落としてたじゃないか。」
「そう?なら、良かったけど。」
「とりあえず、外に出よう。」
近くで見るとレフィーは切り傷などは少し付いていたが、血は出てなかった。俺はレフィーをいつも通りお姫様抱っこして、コロシアムの外まで連れていった。
「レフィー、今から宿まで帰るけど大丈夫か?」
「うん。傷はないから、寝たら治るでしょ。」
「そうだな。」
俺たちは宿に帰って、レフィーをベッドに寝かした。俺も戻るつもりはなかったので、レフィーが起きるまで待つことにした。
レフィーが起きたのは夕方でそろそろ夕食を食べる頃だった。
「レフィー、体の調子はどうだ?歩ける?」
「うん。もう大丈夫。」
「なら、夕食食べに行くか。」
「うん!」
俺たちは泊まっている宿の夕食を食べようと思い行った。すると、近くで話している人が、
「それにしてもEブロックの女凄かったな。」
「ああ。あれは優勝候補だな。」
どうやら、Eブロックの試合は女の人が勝ったみたいだ。少し興味はあるけど明日になれば決勝で会うことになるんだから別にいいかなと思って詳しく聞かなかった。
「Eブロックは女の人が勝ったみたいね。」
「そうみたいだな。」
俺たちもイベントのことを話しながら夕食を食べた。その後は特に何もなく、次の日になった。
決勝はやはり、観客が一番多くて盛り上がっていた。試合は昼からで時間もあったので、俺たちは適当に歩いていた。
「決勝だけど、大丈夫?緊張とかしなさそうだけど。」
「まあね。ここまで来たら勝っても負けても別にいいから。」
「魔法剣欲しくないの?」
「まあ、できたらって感じかな。」
「マイペースね。」
適当に昼食を食べた俺たちはコロシアムで別れて、俺は入り口から入った。今回は人も5人しかいないので全然混んでなくて、スカスカだった。
とりあえず、アナウンスがあるまでは待ってようと、壁にもたれていたら、俺の所に走ってくる人がいて、俺はつい身構えたんだが、
「高橋くーん!久しぶり!」
何か面倒くさそうなのが話しかけてきた。




