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「最強」スキルは俺専用です!  作者: うきを
三章 魔王を助けに「魔王城」と「ゼフィラ」
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レフィーと特訓

それにしても人が多い。このイベントには勇者も来るみたいだし、当然と言えば当然なんだけど。


「レフィー、出るのはいいんだけど、ちゃんと戦えるの?これに出る冒険者なんて相当力に自信がある奴なんじゃないか?」

「大丈夫よ。元魔王だし、それに大会が開かれるまでまだ時間はあるみたいだから、勘は取り戻せるはずよ。」

「じゃあ俺も手伝うよ。」

「そう、ありがとね。」


俺たちは夕食を食べ終わった後は、宿を探した。これだけ人が多いと泊まれないかもしれないと思ったけど、幸い1つ目の宿で空いている部屋はあった。


「すいません。空いている部屋はありますか?」

「ありますけど、1部屋しかありません。どうしますか?」


1つしか空いてないならここはレフィーに、そう言おうとしたんだが、


「なら、ここに二人で泊まります。」


そうレフィーが言った。いや、まだあって数時間の人がいる部屋で寝れるか?


「別に俺のことは気にしなくていいんだぞ?1人の方がいいだろ。」

「べ、別にあなたと一緒にいたいって訳じゃないんだから!勘違いしないでよね!」


なんだよ、そのツンデレな態度は。そういうのは好きな人にするやつだろ?あ、でも、レフィーは常に偉そうな態度だったからこれが素なのかもしれない。


「はいはい、レフィーがいいならそれでいいよ。」

「本当!しょうがないわね!」


俺たちは部屋を見つけることができて、することもないのですぐに部屋に行った。部屋では、明日何をするかとかそういった話しをして寝ることになった。ベットは2つあったのでルアの時のような、緊張はなかったのでよかったんだが、


「誰か、誰か助けて…。」


夜、俺はこの言葉を聞いて目が覚めた。誰だと思ったら、レフィーだった。相当うなされているらしく顔色は悪く、汗をすごくかいていた。俺は、レフィーの手を握って、


「大丈夫だぞ。もうお前は1人じゃないからな。」


そうして頭を撫でていたら、レフィーは次第に顔色が良くなってきて、寝息が聞こえるようになっていた。俺はその日ずっとレフィーの手を握っていた。


次の日レフィーが起きたときに、驚かれたけど、夜のことを話すと、


「そうだったのね。ごめんなさい。迷惑かけちゃったわね。」


やはり落ち込んでいたので俺はおおげさに、


「いや、むしろレフィーは可愛かったぞ。うん、うなされてたけど、手を握って頭を撫でてあげたら安心したように寝るところとかな!」

「ちょ、そんなところ見ないでよ!もう、夜のことは忘れなさい!」

「いやー、無理だな。絶対に忘れない!」


レフィーは俺の胸辺りをそこまで強くない力で何回も叩いていたが、それは照れ隠しみたいなものだな。それでも、少しは笑ってくれるようになったなら、良かった。


泊まった宿で朝食を食べた俺たちは、働いていた子に、


「すいません、コロシアムのイベントっていつ開かれるんですか?」

「明日に開幕式とAブロックの試合がありますよ。」


明日か。早いな。けど、ちょっと楽しみだから待ちたくない気持ちもあるんだけどな。


「そうなんですか。」

「登録はしましたか?まだなら早くした方がいいかと思いますよ。」

「登録?どこでするんですか?」

「そりゃコロシアムで、ですよ。」

「ありがとうございました。今日もここで泊まるので予約お願いしますね。」

「はい。分かりました。」


俺たちは登録するためにコロシアムに行った。コロシアムでは人が並んでいて、それが登録だと思うとこのイベントの人気が窺えた。並んで少し時間がたってから俺たちの番が来た。


「名前をここに書いてください。明日、開会式の時に、ブロックが発表されるので。」

「分かりました。」


俺たちは名前を書いた。他にも人がいたが、それぞれ同じように名前を書いていた。登録が終わった俺たちは、外で少し特訓するために門に行って外に出た。戻ってくることを伝えると、外出証をわたされて、


「これをなくしたら、また検査からだからな。なくすなよ。」


そう言われた。俺たちと同じようにイベント前で特訓する人は多いのか出たところの野原では人がたくさんいて、ここでは無理だなと思ったので、俺たちは少し離れたところですることにした。少しって言っても周りに人がいないところだったけど、


「じゃあ、とりあえず各自でするか。俺はレフィーの見とくけど。」

「いや、私と勝負しましょう。あなたの力を見たいから。」

「いいけど、けがはするなよ。」

「あなたこそね!」


そう言って、レフィーは俺の顔めがけて拳を出してきた。俺はそれを避けて殴ろうとしたけど、レフィーは直前で手から電撃を出してきて俺は反応できずくらってしまった。


レフィーはそのまま俺の顔を蹴りにきていたが、それはくらうわけにはいかず、腕でガードして、足を掴んで投げ飛ばした。それにレフィーは反応して空中で受け身をとっていた。


そして、翼を出して空中から速いスピードで飛んできて、そのまま飛び蹴りしようとしてたので、俺はそのまま正面から受けたけど、何が来るか分かっていたらダメージ何て受けないから、俺は蹴ったレフィーの額にデコピンをして、この勝負を終えた。デコピンでも、俺がすると相当強いわけで、


「痛い!何なのよ!この力は!やっぱりあなたは何者なの!?」

「うーん、まあ色々あるんだよ。けど、レフィーも動きはよかったぞ。翼は出しちゃダメだけど、電撃は予想できなかった。」

「でしょ!けど、蹴りは効かなかったわね。電撃もダメージは入ってなかったみたいだし。」

「まあ、俺は異常だからな。しょうがないよ。」


その後も俺たちは何回か繰り返して、門に戻った。レフィーも戦いの勘は戻ったらしく、なかなか良い動きをしていた。


時間は昼を過ぎた辺りでまず昼食を食べた俺たちは、また外に出て今度は各自ですることになったので俺はレフィーを見ていた。レフィーは魔法使いだと思っていたけど、どっちかって言うと近接格闘の方が得意のようだった。


俺はこの間に手加減でどれくらいの力が出るか試していた。当然100%なんて出さないので、試していたんだが、よく分からないので本番で周りに合わせることにした。勇者もいるので、それなりに力は出さないといけないかもしれないしな。


夜まで続けた俺たちは宿に帰って夕食を食べてお風呂に入った。俺の宿選びの基準はお風呂があるかどうかだ。俺は風呂には敬意を持っているので「お」は付けないといけないと思っている。なんか、お風呂っていいよね。特に理由はないけど。


その後は寝るだけだが、レフィーが不安だと言うので今度は一緒のベットで寝ることになった。レフィーはルアに劣らず美少女なので、緊張はやはりするが、それよりも昨日のことを見た後だと、一緒に寝るのもいいかなと思った。レフィーはすぐに寝たので、俺も寝ようと思ったんだが、


「…みなと。えへへ。」


とか聞こえてきて何の夢を見てるのか気になって少しの間寝ることができなかった。



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