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「最強」スキルは俺専用です!  作者: うきを
三章 魔王を助けに「魔王城」と「ゼフィラ」
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新たな国へ

いえーい!これで俺も魔法使いだー!って思ったけど、魔力の扱いができなかったんだよな。あの時から称号のやる気なしが出てたなら、今ならできそうな気がする。まあ、今は試せないけど。


「レフィー、そろそろ行くか?落ち込む暇あるなら早く行きたいんだけど。」

「むー、誰のせいだと思っているのよ!いいわ!行くわよ!」

「いや、俺が言ったのに…。」


とりあえず、魔王城の敷地外には早く出たいので、俺たちは進み始めた。俺はペースを合わせるつもりだったのだが、思ったよりレフィーは動けるらしく、着いてこれていた。


「さすが、魔王だな。いや、元魔王か。」

「当然よ!むしろ私に着いてくるなんてあなたもなかなかやるじゃない!」


その上から目線はちょっと腹立つな。実力の差を見せておくか。


「まだ速く走れるけど、お前に合わせてやってるんだよ。しょうがなく。」

「嘘よ!私が負けるわけないでしょ。まあ、女の子である私に負けたくない故に見栄をはるのはしょうがないにしても、そんな言い訳恥ずかしいわよ。」

「あっそ、なら先行ってるな。」


俺は少しペースをあげた。具体的には、一瞬でレフィーが見えなくなるほどに。このペースで走っていたらすぐに森の外まで行けた。まだ、本気じゃないが、思ったよりまだまだ力を出せるんだなと思った。


結局レフィーが俺に追い付いたのは、俺が着いてから1時間ぐらい後だった。レフィーは俺が魔王城に向かうときの走る速さぐらいだったので、ここまで来るのにそれぐらいはかかって当然だな。


「遅かったな。待ちくたびれたよ。」

「速すぎよ!待ってくれてるかな?と思ったのに結局最後までいないし!普通こんな可愛い子を置いていくかしら!」

「知らねーよ。お前が言い訳とか言うからだろ?」

「そうだけど。まあいいわ!この後どこか行きたい所はあるの?」

「ないけど?」

「なら、近くの国に行かない?ゆっくり休みたい。」

「うーん、近い国って俺ここ来るとき通ったけど、魔王軍のせいでボロボロだったぞ。」


俺がそう言うと、レフィーは分かりやすく暗い顔をして、


「やっぱり、他の国と戦争をしていたのね。私も言われたわ。お前の力を貸せって。多分私は魔王軍の中で強い方だったから。」

「そうだろうな。で、どうするんだ?お前のせいじゃないんだから、気にする事ないと思うぞ。違う国もあるんだし。」

「そうね。なら「ゼフィラ」に行きましょう。ここからそう遠くないし。軍事国家だから魔王軍にそうそう負けてないと思うから。」

「分かった。ならそこ行くか。」


もう、日は暮れそうだし早く行かないとな。俺はレフィーを担いで走り出した。


「ちょ、ちょっと、あなた何してるのよ!せめてお姫様だっこにしなさいよ!いきなりこんなことして!」

「いいだろ?俺の方が速いんだし。時間もないからな。道の案内は頼むぞ。」

「もう、もっと他にやり方あったでしょ!」


そう言いつつも、そこまで抵抗しない辺り、このままでいいんだろう。


「ゼフィラ」に行く着くまで時間はそんなにかからなかった。門が見えてきたら、異様に長い列が作られてることが分かった。


「なんで、あんなに人がいるんだ?」

「何ででしょうね。ちょっと聞いてみましょう。」

「そうだな。でもその前に、その翼消すことできる?それあったら一発で魔族ってばれるんだけど。」

「消せるわよ!ほら。本当は出す必要もないけど飛ぶときだけは出しておかないとね。」

「空飛べるのか!」

「そうよ!今度一緒に連れていってあげるわ!」

「いいの!?」


俺はつい興奮してレフィーの手を握ってしまった。気づいた俺は手を離そうとして、


「あ、ごめん!つい興奮しちゃって!」

「べ、別に!き、気にしてなんかないわよ!」


そう言いつつも顔を赤くしちゃう辺り、可愛いよな。口と態度が合ってないんだが。きっと男に手を握られたことなんてないはずだから照れてるんだろうな。


「悪いな。じゃあ行くか。」


俺たちは、一番後ろに並んでいた人に話しを聞いた。その人は冒険者らしき人で、そのような人が多いように感じた。


「すいません。ここって何でこんなに人がいるんですか?」

「あん!?お前さん、ここで何があるのか知らずに来たのか?」

「は、はあ。そうですけど。」

「なら、教えてやる!毎年、この時期に見せ物や力自慢のためにこの国では、コロシアムで大がかりなイベントが行われるんだ。ここにいる奴らもされに出る奴か、見に来た奴だな。しかも、今回はこないだ召喚されたという勇者たちも出るらしいからな。今まで以上に盛り上がってるぜ。」


なんだと?勇者ってことは俺のクラスメートがいるかもしれないのか。


「どこの国なんですか?」

「確か、「ディセカ」と「アンカサス」だったかな?」


まじか、てか、他にも召喚された勇者がいるのか。


「ありがとうございました。」

「おう、お前も出るんならお互い頑張ろうぜ!」

「その時はお手柔らかに。」

「ハッハッハ!お前さん、冒険者なのか?礼儀正しいじゃねーか!」

「いえいえ。じゃあこれで失礼します。」

「おう!」


勇者が来るのか。あいつらが強くなったか知りたい気持ちもあるんだが、


「みなと!それ私出たい!」

「え!?勇者って魔王倒しに来た奴だぞ?」

「そうなの?でも私もう魔王じゃないじゃない!」

「いや、そうだけど。…なら、俺も出るからレフィーの正体がばれたらすぐに逃げるって約束してくれるなら、いいよ。」

「分かったわ!いざとなったらあなたが守ってくれるんでしょ?」


いや、そんな上目遣いされても。そうなんだけどさ。


「はぁ、分かった。ならそれで行くぞ。」

「わーい!やったー!」


初めての人間の国かもしれないし、楽しませてあげたいしな。


なかなか俺たちの順番は来なかったけど、それまでに色々と話しをしたりして、退屈ではなかった。


あれ?レフィーの身分って魔王だよな。これ、検査落ちるんじゃね?急にそんなことを思い出した俺はすぐに、


「レフィー!今から偽装でお前の登録証を偽装で作るから、情報を言ってくれ!」

「えーっと、名前はレフィーで13歳。あと何がいるの?」

「後は性別。」


そう言った瞬間殴られた。


「どっからどう見ても女の子でしょうが!何?あなたには男に見えてるのかしら!?」

「いや、そんなことないよ。」


相変わらず体へのダメージはないけど、なんか、心にダメージをおったわ。


「じゃあ、これでよし。じゃあ俺たちの番が来たら、これを門番に見せてくれ。」

「うん。分かった。」


やっと、俺たちの番が来て無事お互い検査に通った。国に入った俺たちは驚くことになる。


「うわー、あの建物がコロシアムかなぁ?すごい大きいわね。」


そう、国の真ん中に城より大きな建物ががあったのだ。それがコロシアムなんだろうな。ここから見える分には円の形になっていると思う。それほどまでにこの国がそのイベントに力をいれてるってことか。


「じゃあ、とりあえずお腹すいたし、夕食にするか。」

「そうね!」


俺たちは適当な店に入った。

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