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亀は萬年、ミドリガメは……

 特に見るともなく、流れていたドラマのとあるセリフ。


「僕、カメ大好きなんです! 小さい頃ミドリガメ飼ってました」


 幼名ミドリガメ。ミシシッピアカミミガメ。

 縁日などで子供が欲しがる、ほんの5センチメートル前後の愛らしいカメは、ずーっとそんなサイズでは無い。そして、寿命は30年とも言われている。


 そのドラマでカメが好きだと言った“イケメン専門大手事務所所属、関西出身グループメンバー太鼓の達人の達人”が何歳なのかは知らない。役柄の設定年齢は更に分からない。

 それでも、そこそこに若いだろう。


 ならば問う。カメはどうしたんだ、現在カメはどうしているんだ、大好きなカメをまさか捨てたのか?

 小さい頃って何年前なんだ、可愛がっていたカメは病死したんだろうか……。にしては、やたら明るく「カメ大好き!」と言っていた。


 カメは結構長生きだよ。


 “子供の頃”では済まないんだよ。平均寿命は15年程と言う説もあるけど、30年とも聞く。甲羅の大きさで最大30センチメートルにまで成長するとも言われているのだ。愛らしいとは言い難い、ごめん……カメよ。でもホントなんだもん。


 子供の頃の思い出では済まないのだ。

 安易に飼ってはいかんのだ。



 家のカメは約8歳。甲羅は20センチくらいだ。

 全くなつく気配はない。可愛いか……と言われれば、なんとも答えようがない。

 これ程大きくなれば爬虫類感ハンパないし模様も趣味が合わない。

 こちらを警戒している様子でビクビクしているのがありありと分かる。


 臆病者だから攻撃的だ。場合によっては噛まれる事もあるし爪も鋭利なモノが装備されている。

 水槽の水はまめに変えねばならんのだから抵抗はしないで欲しいモノだが、そんな事が分かるくらいなら尻尾を振るなりするだろう。


 つまり、ミドリガメはいつまでも緑では無いのだ。無闇に飼おうと思わない方が良い。

 うちの子になったからには見捨てられないけれど、過去の私に忠告できるなら「止めておけ」と言うだろう。


 犬や猫を飼う人は無闇にその飼育義務を放棄しないとは思うが、カメはとかく軽んじられる。

 分からなくもないが捨てるのは無責任な行為。

 しかしミドリガメの売り場に、寿命や成長後の予想図を示していないのもよろしくない。 

 犬猫に比べて、その後を何となく知っている、という比率は断然低いだろうからタグを付けて欲しい。


“鬱展開あり”……違うか。


 つまりは、ミドリガメを飼うというのは2・3年スパンの話しでは済まないという話だ。

 太鼓の達人の達人に罪は無いが、安易にそういうセりフを言わせないで欲しいと思ったのだ。

 過去の自分には残念ながら教えてやれないが、せめてまだ飼っていない方に教えたい。


 子供のペットとして飼い始めたミドリガメが厄介者になる可能性は高い。

 事は子供時代に片が付かないからだ。


 取り敢えずは寿命と最大サイズを確認してからの飼育をお勧めしたい。

 それがお互いのためだ。

首と足を目一杯伸ばして甲羅干しをしたり、見ようによっては可愛いところもあるにはあります。鳴きわめく事も無いので近所迷惑にもならないでしょう。

ペットを迎えるのは事前調査が肝心だと云う、経験に基づいた感想でした。

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