Prologue
拝啓
わたしの愛は生きていますか?
出逢った頃は
あなたに恋をするとは思いませんでした。
春の夜、
わたしを見つめるやさしいまなざし。
それが恋のはじまりでした。
いつか夢で見たあの人は。
月明かりの下、白い花梅たずさえて。
甘いくれないのくちづけを。
凛としたあの面影は
あなただったのでしょうか。
なぜ、めぐり逢えたのでしょう?
出逢うはずのない恋だったと知っていますか?
記憶の中のわたしを呼ぶ声。
月見るごとに募る想い。
今も抱きしめて。
月のない夜は
遠くはるか。
風が祈りを届けてくれるでしょう。
聞こえますか?
薔薇の花、髪にさして。
今宵、まことの愛を誓います。
逢いたくて。
わたしは今日も夢を見る。
あの日のように
いつか叶えてくれますか?
※歴史が苦手な方にも分かりやすくしております。
※本作品は史実に基づいたフィクションです。主人公の登場により、史実と異なる部分や時間の誤差が生じている部分がございます。ご了承下さいませ。
※作中の京都弁、大阪弁、鹿児島弁、会津弁、福島弁、英語、フランス語に間違い等ございましたら、ご一報願います。
2009.初夏~2010.4.25 完結済
ただいま加筆・修正中です。