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後日談

「一体何を長々と」

 私の書いたものを見た友人の感想だ。彼女は赤ん坊のころからの幼なじみであり、一番の親友であり、大切な批評家でもある。

「超がつくほど力作じゃん」

「あくびが出るほどつまらない恋愛小説じゃないの。別れ話からいきなり始まるし、何がどうなってんだかさっぱりだし、好きだの嫌いだの言われてもねぇ。どこが力作なわけ」

「違うって。恋愛小説じゃなくて、あいうえお作文」

 すかさず訂正を入れると、もう一度作品に目を通してくれた。ものの数十秒。あからさまにため息をつき、苦々しげに一言。

「ばっかじゃないの?」

「ひっど〜い。ものすごく頑張ったのに。こう、読者をびっくりさせる仕掛けを考えろって言ったのはそっちでしょうが」

 いわく、私の努力は斜め上。何がダメだったのだろうか……。

「――そうだ、次はさ、」

「やめとけ。絶対読んでやらないから」

「読んでよ〜、っていうか言わせるだけ言わせてくれても良いじゃん」

「絶対に嫌。どうせロクなこと考えてないもん」






この作品はフィクションであり(後日談を含め)実在の人物とはたぶん関係ありません。

……バカにされたのは限りなく実話に近いです。友人ではなく弟に、だったのですが。

でも案(“り”の亮輔)は考えてくれたんですよね。感謝。

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