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有馬和義2
__社長室__
「よお」「こんにちは」俺と吉野が社長室に入ったと同時に草太は嫌な顔をした。
「お久しぶりです。吉野さん、和義さん」ミクが2人に挨拶をした。「…何しに来たんですか」「そんな不機嫌そうな顔をするなよ」
吉野は『草太くんは和義さんのこと嫌いなのかな…』とか思っていた。
「吉野、いつまで草太を見てるんだ?」「え…?あっ…ごめんなさい…///」吉野は顔を隠した
草太とミクは2人のバカップルぶりに呆れていた。「用がないなら帰れ」草太は低い声で和義を威圧した。
「そうそう、この子を新しい《義》に出来ないかなって思ってさ」和義は草太を駐車場に止めてある自分の車に連れてきた。
「この子とは…?」「昨日、事故に遭ってな手の施しようがないんだ」そう云うと和義は車のドアをあけ、白い棺桶に入った女の子を草太に見せた。「?!この子か…」「そうだ、この子を技術部の奴らに連れて行って《義》にしてもらう」「担当者はどうするんだ。公社は出来たばかりだから人が少ない。まして実行部にいるのは俺(草太)と佐久間だけだ」「担当者も連れてくる」ニヤリと和義は笑った。