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雄介とミライ2
ミライの手助けもあってか俺は薄暗い地下室から抜け出した。
「雄介さんはいつから捕らえられてたんですか?」「朝起きた時から」「そんな前から…」ミライはショックを受けていた。「そんな顔をするな」俺はミライの頬をつまんだ。「可愛い顔が台無しだ」ミライはそっぽを向いた「…その笑顔は反則です」この向きからはミライの表情がわからない。「帰りますよ」「ああ、分かった」いつまでミライはそっぽを向いているんだろうか。
「只今戻りました」「お帰り2人とも」「お帰りなさい」公社の入口に有馬草太とミクがいた。「ああ、ただいま。有馬、少しいいか?」「ああ、応接室に行くか」俺は頷き有馬とともに応接室に向かった。
「大丈夫だったか?」「ああ、なんとか」…「奴らが狙っているのはお前だ。有馬」有馬は目を見開いた。「何故、俺なんだ」「お前が有馬福祉公社の社長に近い存在だからだ」…納得したような表情。狙われているのは知ってたのか?「確かに俺は有馬福祉の社長だ。しかし、福祉公社の社長ではない」「どういうことだ?」