1/16
第1話「雨なんか嫌い」
教室の窓から見た景色は薄暗く、雨野楓汰の心を表しているようだった。
もうすぐ6限が終わろうとしている。この時間は自習だった。先生が途中で職員室に行き、周りは騒がしくなっていく。
雨野は人と関わることが苦手になってしまっていた。高2の時、当時付き合っていた彼女と喧嘩になってしまい、彼女はそれを周りに言いふらした。
結果は見えての通り、雨野が悪者決定。そこから、みんなが離れていったのだ。
まず、恋愛に第三者が混ざりこんでくるのもおかしかった。2人で解決すればいいことを、他の善人ぶった人物が割り込んでくることに我慢ならなかったが、今となっては負け犬の遠吠えだ。
その日もこんな雨の日だったなと、振り返ると尚更、いい気持ちにはなれなかった。
6限が終わると教室からすぐに出る。
外は土砂降りだ。雨具を来て、自転車に乗る。
この中を帰ると考えるとため息が何回も出てしょうがなかった。
自転車を走らせ、いつも通る公園近くまで来た。
その時、タイヤが滑って転んでしまった。
「なんだよ、クソ。」どこにもぶつけられない怒りを口にしながら立ち上がる。
その時、雨野の目には1人の少女が写った。




