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第17話 初めての同棲

私は晴れて、幸助と結婚した。

祖母と母は、私の結婚を心から喜んでくれた。


ただ、結婚しても何も変わらない。

私が、彼を死ぬまで愛し続けること――それだけだ。


そういえば、もうすぐクリスマスだ。

私は、さっそく幸助に電話をかけた。


「幸助、もしもし」


すると、すぐに幸助が電話に出てくれた。


「どうしたんだい、加奈」


やっぱり、幸助の声は好きすぎる。


「幸助、電話早いね。そんなに急がなくてもいいのに」


「何を言ってるんだ。俺には時間がないんだ。

 うかうかしていたら死んでしまう。だから、加奈との時間を大切にしたいんだ」


――やばい、うれしすぎる。

同棲したい。幸助と一緒にいたい。

……いや、だめだ。幸助と昼夜一緒にいたら、死んでしまう。


「どうしたの、加奈。言いづらいことがあるの?

 そんなことがあったら待つよ。加奈のためなら、時間なんて惜しくない」


幸助に心配をかけてしまった。

早く伝えないと。


「ねえ、幸助。私と一緒にクリスマスデートしない?」


私は、とっさにこの言葉を口にした。

でも、どうせOKをもらえると思っていた。

だから私は、幸助とクリスマスにどこへ行こうか、ずっと考えていた。


――しかし、予想外の答えが返ってきた。


「加奈。確かにクリスマスを一緒に過ごすのも素敵だけど、

 俺は、加奈ともっと一緒にいたい。だから、同棲しよう」


……ん?

今、「どうせい」って言った?


え、え、ええええええええええええええええええええええええええ。


やばい、死ぬ。

幸助からそんな言葉……うれしすぎる。


「加奈、もしかして嫌だった?

 嫌なら、無理しなくていいから」


「いや、同棲しよう。今すぐ」


私は、食い気味にそう答えた。


「どうしたんだ、加奈。そんなに食い気味で」


電話の向こうから、くすくすと笑う声が聞こえる。


「だって、私たち結婚したんだよ。

 しかも、私から提案したんだよ?

 いいに決まってるじゃん」


私は、堂々と言い放った。


「うれしいよ。加奈も同棲したかったって分かって。

 俺ばかり浮かれていたらどうしようかと思ってた」


幸助は、ほっとしたように息をついた。


「いや、浮かれているのは私も同じ。

 幸助との同棲を、ずっと心待ちにしていたよ。

 そうだ、ところでなんだけど……

 どっちの家で同棲しようか?

 幸助の家より、私の家のほうが大きいから

 私の家にしようよ。」


幸助は、この提案にすぐに同意した。


幸助が私の部屋に来る。

そのために片づけをしておかないと。


私が、電話を切ろうとした。

その時だった。


「愛してるよ、加奈。」


その声がふいに来た。

私は恥ずかしさのあまりすぐに電話を切っていた。


「反則だよ、幸助」


ずるい、ずるい幸助、なんでそんなこと言うの。

ああもう、掃除しないと。


こうして掃除を始めた。


「まずは、お風呂から掃除しないと。」


私は、お風呂掃除をした。


「よし、お風呂の垢をすべて取り除いて、石鹸を新しいのにする。えへへ、幸助、お風呂で背中あらって、その石鹸でさ~、いやいや、はやく掃除しないと、がんばってピカピカにしたら幸助惚れなおしちゃったりして、『家事を完璧にこなせるなんて、最高の妻だ。』なんて~。何考えちゃってるの早く掃除しないと。」


私は、浮ついていた。そりゃそうだ。幸助にそんなこと言われた手前集中できるわけがない。


「もう幸助…バカ。」


時間がかかりながらも掃除を終えることが出来た。


ちょうどその時だった。

幸助が到着した。


「加奈、待った?」


幸助の声だ。

私は、すぐに飛び出し抱き着いた。


「うんん、全然、ていうか幸助のためだったらいくらでも待てるよ♪」


幸助は少し照れくさそうだった。


「うれしいよ加奈、でもここじゃあ、周りの注目を浴びちゃうよ、中に入ってもいい。」


「うん。」


私たちはこうして、同棲生活をすることになった。

家事の分担、幸助の部屋など様々なことを決めた。

ただ、少し問題があった。


「同棲するってことだけど具体的に何をすればいいんだろう。」


幸助からの突然の質問。


確かにそうだ。

同棲といっても、具体的に何をすればいいのかわからない。


ゲーム

平凡かな


トランプ

古臭いかな


ドラマでも見ようか

いや、共通のドラマがあるかどうかもわからない。


じゃあ私から誘っちゃう。

いや、こんな昼間からHなことなんてさすがにな~


「じゃあさ、料理でも作ろうよ、共同作業って感じでよくない。」


私は、夫婦らしいことと言って思いついたことがこれであった。


幸助めんどくさいなんて言ったらどうしよう。


「いいじゃん、加奈、恋人らしくて、さっそく、材料買いに行こうよ。」


 幸助は笑顔で言った。


でも幸助と私は、もう結婚している。

だから、恋人なんていうのは少し不服そこで


「ちょっと幸助。」


そういった。


「どうしたの加奈、俺ひょっとしたら加奈を怒らせちゃった?」


幸助は気づいていないようだった。


「もう夫婦なんでしょ。だから、夫婦って呼ばないと。」


私は、少し怒り気味で行った。

だってそうでしょ、幸助と私は、正真正銘の夫婦。

なのに幸助は、恋人恋人って、それじゃあ結婚した意味がないじゃない。


そうすると、幸助はバツが悪かったようにこう言った。


「ごめん、加奈、確かにそのとうりだ。俺らは結婚したんだから、夫婦って呼ばないとね。」


その瞬間私は、口角を上げていた


「いいよ、旦那様さあ行こう。」


私は、意気揚々とそのようなことを口にした。


「なんか照れるな。」


幸助は、顔を赤らめていた。

たぶん夫婦の実感がようやく幸助にも実感し始めた。

そんな時間だった。





























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