それは遅すぎたこと
第3話です。
ただのザマァではないということをここに宣言します。
(時と場所は変わり、王都・・・)
時間にして、インビジが処刑されて翌日のことであった・・・
彼ら、彼女らは当日はじゃんじゃん、吞みまくっていた。理由は単純であの犯罪者であるインビジが死んだから・・・
「ぎゃははは!!!あいつが死んだな!!!!まぁ自業自得っていうけれども」
「そうですねぇ・・・パーティーに犯罪者はいらないっつぅーの」
「そうそう、その代わりあんたが来てくれてよかったわ。あいつは所詮ただの雑魚なんだもの」
「・・・」
その中で一人・・・ある少女が顔をうつむいていた
その少女の名前は、『ミルク』・・・どうやらインビジの処刑に納得していない少女であった。
見た目は白髪で白いベレー帽にいかにも僧侶ですって言った感じであるこの少女は皆が楽しんでいる中でどこかうかない顔をしていた・・・
それを見ていたあるパーティーメンバーの一人はミルクに対してこういった。
「何、浮かない顔してるのよ?」
ミルク「あ、いや・・・ちょっと引っかかっちゃって・・・そのインビジさんは本当に犯人だったのかなって・・・」
どうやらミルクはインビジが犯人ではないと考えているらしい・・・
彼女はこのチームにおける真面枠であったため、大体のメンバーが彼女の言う事をきくのである・・・・・・
「そ、そうかな・・・?言われてみると・・・」
「も、もしそうだったら・・・私達は・・・・・・」
「・・・」
すると一人の金髪で肌が黒い不良みたいな剣士がダンっと勢いよくテーブルを叩いて立ち上がる
少しだけ冷や汗をかいてるようであったが、邪悪な方の笑みに変わる・・・
「な、なぁに・・・心配なんていらないさ・・・・・・警察はあいつを犯人だって言ってただろ?もう過ぎたことなんだ・・・アイツの事なんて、忘れちまおうぜ?」
「ま、まぁ・・・」
「・・・」
空気が悪くなるが、このチャラ男のような剣士は構わず、一杯のお酒を飲んだ・・・
チャラ男の剣士はどうやら、何かに焦っているようであった・・・それもそのはず・・・・・・先に言ってしまうと彼は、インビジを嵌めた黒幕で当たからであった。
警察の職務怠慢が原因とされているが、実際の所はこのチャラ男がこの警察たちに賄賂を渡してインビジを犯罪者として処刑するように言いくるめていたのだ。
彼はこの王都の・・・貴族では無かったが上級国民という奴であり、親に甘やかされて過ごしてきた・・・
そうしていくうちに彼は人のものを躊躇なく盗むようになっていったのだ・・・
インビジが所属していたパーティーに入ったのは単純に下心からであり、実際の実力は無いに等しかった・・・このチャラ男は悪運が強く、インビジが倒したモンスターを全部自分が倒したと思い込ませた・・・俗にいう手柄泥棒をしていたのであった。
(あぶねぇ・・・ここであいつが冤罪で俺が手引きしたことバレれば、俺処刑されるじゃん!!だ、だがしかし大丈夫だ。俺は少なくとも上級国民なんだからもしそうなっても親父が何とかしてくれる・・・)
このチャラ男は自分のやった悪事がバレたとしても無事でいられるという自信があった
・・・だがしかし、それは大きな誤算だった・・・・・・
「・・・逃げ切れるとでも思ったか、犯罪者・・・お前は・・・・・・苦しんで死ぬんだよ」ニタニタ
見せの奥の扉から、一人の少女がチャラ男の事を見てはそう捨て台詞を吐くと、そのまま奥の方へと消えていったのであった・・・
・・・
それから三日後の事であった・・・
「あんた・・・・・・よくも騙したわね!!!!このけだもの!!!!!」
「インビジを・・・返してよ!!!!!!!このクソオス!!!!!!!!」
「こんの・・・陰部しか取り柄の無いクズ!!!!!さっさと地獄に堕ちてしまえ!!!!!!!!」
「・・・な・・・・・・なんで・・・」
チャラ男の剣士はかつてインビジがされたような高台にて拘束されたまま、死刑の時をまった。
顔にはたくさん、蹴られたり殴られたような痕があったりで息をするのも絶え絶えであった・・・
そして何故、こうなったのかというと・・・朝起きた時、警察がチャラ男に対してどういうわけか逮捕令状を出したのであった。
理由を聞くと、どうやら一人の少女が警察にリークをしたらしい・・・あのチャラ男が犯人だよと・・・・・・
勿論賄賂を貰った警察たちは少女を追い出そうとするが、それを信じた善良な警察たちが再度調べることにした・・・トップは何とか止めようと考えたが、善良な警察たちはどうやら不満があったようでトップを捕縛したのちに調べたのであった。
すると出てくるわ出てくるわインビジが犯人ではないという証拠が・・・!!!
それと同時にあのチャラ男が犯人であるという証拠も手に入り、このことを知った民間人たちやパーティーのメンバーは大激怒・・・
チャラ男と不正を働いた警察たちを拘束してフルボッコにリンチにした後、見せしめに処刑しようと考えたのだ。
「何故だ・・・!!!俺を処刑するとか正気か!!?俺がパーティーに入った時言ってただろう!!?親父は国に支える上級の騎士で母親はそれを支えるヒーラーだったと・・・その間に生まれた俺は即ち上級国民であるということの証明なんだ!!!!万が一にも俺の首をはねてみろ。親父とおかんが黙っているはずが・・・」
処刑人「えぇい、うるさい!!!この身の程知らずの詐欺師が!!!」
ーーーーーバゴォ!!!
「ぐごぉ!!?」
チャラ男の剣士は処刑人にこれ以上しゃべるなと言わんばかりに口を強く蹴った・・・その衝撃でチャラ男の歯は折れてしまい口のなかが血の海と化する。
目の前にいるパーティーメンバーは涙目ながらにチャラ男やそいつに買収された警察官数名を罵倒した・・・
「ひどい・・・インビジになんて言えば・・・・・・」
「私達が殺した!!!私達がインビジを殺したものよ・・・!!!!」
「だけど、あいつは・・・それを知ってへらへらと・・・ユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイユルサナイ!!!!!!」
その時、パーティーメンバーのうちの一人・・・魔法使いの少女がついに我慢できなくなったのか、魔法を放とうとした。
だがしかし、その相手はチャラ男ではなく・・・賄賂で買収された警察官たちであった。
「貴方たちは・・・買収されてよくへらへらと過ごしましたね・・・!!!死んで償え!!!!!!地獄に堕ちろ・・・!!!!!!!!」(ハイライトオフ)
買収された警察官「ま、待ってくれ・・・!!!俺は・・・あいつにそそのかされたd」
ーーーーードンッ!!!!!バシュ!!!!!
魔法使いは雷の魔法を放った、結果・・・警察官たちは木端微塵に砕け散った。
本来ならばその魔法使いを取り押さえる役割はあったが誰もそんな彼女を取り押さえようと思っていなかった・・・
それを見て、チャラ男は納得がいかないと言わんばかりに罵声を浴びせた。
「お、おい・・・!!!!いいのかよ!!?砕け散ったんだぞ!!!?警察が!!!!!とりおさえr・・・むぐっ!!!!」
処刑人「うるせぇよ、今回は特別だ・・・お前らは痛みを理解せねば、またするだろうからな」
「さて・・・そろそろ、処刑の時だ・・・もう言い残すことはないな」
処刑人が、拘束されて身動きが取れないチャラ男の首に大斧を向けた・・・
「た、頼む・・・あいつに冤罪をかぶせたこと自体はあやまるから・・・」
「もう、遅い!!!!死んで償え!!!!!!
「ひぃ・・・!!?」
そう言うと処刑人はチャラ男の首を一刀両断してはね飛ばしてしまった
その瞬間、民間は大盛り上がりをしたのであった・・・
「はっはーーーー!!!ザマァミロ!!!!」
「詐欺師の末路だ!!!!」
「警察もこれで、面目は丸つぶれだ!!!!!」
だがしかし、それを見て顔を変えないものがいた・・・それがパーティーメンバーたちであった。
彼女たちは目に涙を浮かべながら、自分たちがどれほどの愚かしいことをしたのかを自覚したのである・・・
「あぁ・・・ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ・・・!!!」
「なんで・・・あいつの言う事なんて信じちゃったのよ・・・!!!!!」
「うぅ・・・!!!」
そのパーティーメンバーたちはチャラ男の処刑が終わった後でも、ただそこに座って自分たちがしたことに涙を流してしまうだけであった・・・
チャラ男の死体は結局のところ、家族は回収しに来なかったため屈辱の意味を込めてかゴミ捨て場に捨てられることとなった。
・・・インビジの死体も同様に捨てられてしまい、もう燃やされたため回収することも不可能であった・・・・・・
チャラ男の剣士
上級国民の金髪で肌黒と言った、いかにもNTR漫画に出て来そうなルックスをしている彼・・・だがしかし、戦闘は駄目でそうなった場合、皆が彼の事をみていない隙にどこかに隠れたりする・・・タイマンとかだと、言い訳をして戦闘に出れなくして出番を譲ったりした。
パーティーに入ったのはハーレムやモテたいのが主な理由であるとされている。
だがしかし、彼は普段の素行が悪いのが家族にバレていることを知らずに媚びを売りまくった結果、見放されてしまい結果助けに来ず処刑されるのであった・・・
勿論、彼の墓は建てられていない。
(警察たちは後に紹介)




