クフ王のピラミッドに入ればピラミッド観光は完結するのか ⑧
エジプトのピラミッドはギザからダハシュールにほぼすべてのピラミッドがありますのでその気になればカイロを起点にピラミッド観光するということも可能となります。
一応つけ加えておけば、ギザからと書きましたが、ギザの北方アブラワシュにもうひとつクフの後継者ジェドエフラー王のピラミッドがあります。
ここは特別な許可がないと見学できません。
せっかくですから、この王について少しだけ書いておけば、なんとなく、第四王朝はそのピラミッドの並びからクフ王、カフラー王、メンカウラー王の順に即位したように思えますが、クフ王の次にエジプトの王になったのはジェドエフラー王です。
以前はそのピラミッドがクフ王の隣になかったことから、「異端の王」のレッテルを貼られたりもしていましたが、クフ王のピラミッドの南にある「太陽の船」が収められていた舟坑を塞ぐ石にジェドエフラーの労働者が落書きをしていることから、この王がクフの埋葬を取り仕切っていたのは確実です。
さらにいえば、この石のいくつか野外に展示、というか放置されていますが、そのひとつには赤ペンキでジェドエフラーのカルトゥーシュが描かれています。
さすがにどこかに移動されたかもしれませんし、消えたかもしれませんが。
そして、肝心のピラミッドですが、ほぼ平らな状態になっています。
ですが、カフラーとメンカウラーが自身のピラミッドで始めた下層部に花崗岩を置き赤白のコントラストをつけるデザインは実をいえば、この王が始めたものです。
つまり、カフラーはこの王の真似をしたということ。
と主張するのは、私が「ジェドエフラー友の会」の会員だから。