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元聖女、田舎暮らしを堪能する

 この村に引っ越してきて1週間が経過した。


 村人の皆さんにご挨拶回りをしたり、古くなって来ている所を修理したり畑を作ったりと忙しい日々だった。


 困った事があると村人のおじいちゃんやおばあちゃん達が助けてくれて本当にありがたい。


 私みたいな若い人が村に来てくれているだけで嬉しいそうだ。


 ご家族がいるんじゃないのか、と思ったけど村を出て行ったきり音沙汰が無いそうだ。


 う〜ん、家族の絆ってそんなに薄いもんなのかな?


 私は親の顔なんて覚えてないからわからない。


 さて、守護樹の方は順調に成長している。


 埋めて翌日には芽が出て1週間後には私の半分くらいの大きさになっている。


 守護樹の成長の恩恵だろうか、畑の作物の成長も良い。


 おじいちゃん達からは『今年は実りが良くて助かってる』と喜びの声が上がっている。


 これぞWIN WINの関係、という事だね。


 さて、そんな日々を過ごしている中私は定期的に村長さんに呼ばれている。


 主に村の運営とか相談をされているが私は貴族ではないので難しい話はよくわからない。


 それでも聖女として勉強していたので一応アドバイスはしている。


「うちの村は見ての通り老人ばっかりだし話せる相手がいないんだ」


「身内の方に相談は出来ないんですか?」


「……余り仲が良くないんだよ。兄貴と俺は性格が違うし背負っている物も違うし」


 どうやら村長さんの家庭は複雑らしい。

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