幕間 レイル・コナー
レイル・コナーはコナー男爵家の次男として生を受けた。
貴族の次男坊というのは気楽な部分が多くて、将来の選択肢が多い。
独立して自由な道を歩むもよし、兄弟で家を支えるもよし。
そんな中レイルが領地の1つである小さな村の村長になったのは父親の命である。
レイル自体は学園卒業後の進路をどうしようか、と悩んでいたのだが父親に言われたのは渡りに船だった。
そして村長として赴任したのだが、村人は老人ばかりだしコレといった名産も無し、更には数年前の災害が原因で収穫物の量は減るばかり。
父親を通して国に対して補助を要請したが無視されている状態、八方塞がりで降参状態だった。
そんな時に現れたのがベラという若い女性だった。
物好きな奴がいるなぁ、というのが第一印象だったがベラが教会で働いていた事、結界を張り直した、との報告を受けた事でベラが有能ではないか、と思った。
そして、もしかしたら教会では特別な職をしていたのではないか、とも思った。
勿論、ベラの詳しい事情は知らないし本人が語らない以上はこちらが知る事は無い。
こういう田舎にやってくるのは訳ありである、というのはなんとなくだがわかっている。
実際メイドとして働いているユナも元々は貴族令嬢でレイルの同級生だったが実家が没落してしまいコナー家でメイドとして働いている。
オマケに兄の元婚約者だったりするのでなんとも言えない。
レイルについてきたのは兄と余り顔を合わせたくない、というのが理由だ。
話は逸れたがベラがこの村に何をもたらすのか、レイルはちょっと期待じみた物を感じた。
このレイルの期待は現実になり数カ月後には村は賑やかな事になりこの国にとって重要な場所になる。




