第47話「新たな眷属」
「なぁ!我をお主の眷属にしてくれ!」
ババムートは俺に向かって叫ぶ。
はえ…眷属…突拍子にも程がある…
「眷属なら眷属召喚しか出来ないけど…」
「それは低級の魔族の場合のみだ。お主程の強さなら後から眷属にも出来るはずだぞ!」
はえ…
…
とりあえず、俺達は外に出た。何やら広い場所じゃないと出来ないらしい。まぁ、バハムートが何時にもなく真剣だった。今回は付き合ってやろう。
「とりあえず主、怪我をしろ。」
「は?」
…
説明不足だろ。血が必要って端的に言えばいいのに…この阿呆龍が…
俺は指を噛み、血を数滴垂れ流す。
その血を下から口へ運ぶバハムート…
すると、地面から魔法陣が出現する…大体半径10kmだろうか…その魔法陣の1部しか見てないが分かる…これはやらかした…絶対何か起こる…
数秒経つと魔法陣が光を失い、塵となって消える
よし、終わったな…俺はその場から…いや、少し気になったことがある。
「なんで俺の眷属になるって事になったんだ?」
俺はババムートに質問を投げかける。
正直、真正面からのバハムートは強い。最強と豪語するだけのことはある。他人の眷属になる必要がないと思うんだけどな…
するとバハムートは少し下を向き、ボソリと呟いた。
「我は真正面から負けた…我は弱かったんだ…」
なるほど、あのギャル女に敗北したことを悔やんでるのか…あんな能力頼りの女に負けたことなんて気にしなけりゃいいのに…まぁ、俺もか…
…はぁ…
「…俺の自論だがな…文字通り、ずっと勝ち続けるなんて不可能だ。そんな奴世界を探して一人いた方が良い方だ。この世は生きてりゃ勝ち…最後に笑えば勝ちなんだよ。」
「笑えば勝ち…?」
「そうだよ。実はな俺は人生で負け続けてきた…けど、最後に俺は笑った…だから人生勝てたんだ。」
(まぁ、ほとんど神のお陰だし、最期の笑いは冷めた笑いだったけど…まぁ、嘘はついてないし、いいか。)
そういうとバハムートは笑った…
「アハハハハ…そうか、お主が負け続けた…おかしな時代もあったもんだなぁ…」
「そんなに可笑しいかよ!バハムートさんよぉ!」
大声でゲラゲラ笑うバハムート…何か吹っ切れたようだな…
「お主の力使わせて貰う…我が笑うためにな…」
バハムートは満面の笑みで笑う。
「そうだ。自分のために力は使うもんだ!」
俺も口角を上げる。そうだ。自分のために力を使う方が他人のために力を使うよりも上回る。
俺はそんなことを思いながら家に入る…待っていたのは質問の嵐だった…入んなきゃ良かった。
…
一方、一人の少女が家の前まで来ていた。
「"血塗れの悪魔"…ブチ殺してやる…」
それは明確な殺気を持っていた…その女の名は嶋田小夏。
「マジで殺してやる…」
彼女の瞳には復讐のに文字しか浮かんでいなかった。




