第41話「パーティ事変」
うへぇ、正装ダリィ…
俺は面倒くさがりながらもスーツを着る…てか魔族にもパーティはスーツとかいうちゃんとしたマナーあるのね。
「準備は出来たか?いくぞ!」
バハムートはドレスを身に纏う…馬子にも衣装って奴だな…
てか、サタンはいつもスーツだったな…着るのしんどくないのかな…今度聞いてみるか…
俺はスーツを身に纏い、玄関まで駆け抜ける…
外に出るとコルンが笑顔で待ち構えていた。
彼も偉くなったのだろう…側近を連れている。
「おや、貴方も観念して来ましたか。」
「当たり前だろ。家の中で騒がれると嫌なんだ。」
ホント…こいつふざけやがって…
俺は奴に聞こえるか聞こえないかぐらいの声で舌打ちをする…
「さてと、じゃあ、向かおうか。"フライ"!!」
コルンはそう言うと外を飛ぶ、側近も"フライ"と唱える。
まぁ、俺にもこれがあるから"フライ"ていう魔法は覚えなくても良いかな…俺は翼を広げ、空を舞う…バハムートも然り、ルシファーやサタンも翼を広げる。
…ちょって待てよ。
「サタン…ベルは?」
「…逃げられました。サボりです。」
あっんのクソダウナーおっぱい野郎が…俺は頭に血が昇り、血管が浮き彫りとなる…いや、落ち着け…落ち着くんだ…別に羨ましくない…サボれるのがズルいって思ってる訳じゃない…落ち着け…
俺は深呼吸をし、怒りを抑える…その束の間…
「もう着くよ。魔王城だ。」
荒廃した土地にポツンと1つある城…周りは静かなだけに見比べると豪華に見えてしまう。
…まぁ、面倒だけど、拒否権もないし、中に入るか…
俺は嫌な気持ちを押し殺す
…うへぇ、マジで面倒…俺を見る目は二分化されていた…俺に媚びへつらう者か俺を中級魔族と煽る者…両方怠い…マジで誰か襲撃して静かになってくれないかな?
俺は隅に座り、茶を啜りながら願う…
「おや…貴方が"血塗れの悪魔"ですね?」
「ああ、そうだけど…」
一人の男?…女?…奇形の人型が俺に話しかける…顔がない彼の声は何処から出ているのか考えていると…
「私は『念力』のイグラムと申します。以後お見知りおきを…」
「あぁ、はい。」
グイグイと来た…結構ゴリ押し系なのね…何も無い顔を近づける彼を眺めながら、淡白な返事を返す。
もう…マジで終わらないかな…パーティなんて…
俺はパーティが嫌いだ…というか人が集まるのが嫌いだ。
俺がため息を吐く…と同時に
ドゴォォォォォォォン
会場の壁に巨大な穴が空く…そちらを見ると…俺は目を点にした…姿…身なりからして…地球から来たと思われる女が現れたのだ。
「成程、もう手をうって来たわけね。」
俺はこの騒ぎに乗じて…
「"透明"。」
姿を隠し、壁が破壊された反対側の扉から逃げる。マジで襲撃あざす。これで帰れる大義名分が出来たわ。俺はそそくさと部屋を出た。
…"地球人"か…"アイツ"だけは来ないように願う。
"アイツ"と会った時…俺は何をするか分からない。
だって"アイツ"は俺の大切な者を奪っていったんだから…




