第39話「拷問よりも酷い何か」
…"漆黒"…彼はフェニックスを殺し…能力を奪った…彼は"不死鳥の如く蘇る"…
「なんて化け物なんだよ…まずはあの御方へ報告に……」
彼ら自称神の信徒は"神界の門"…所謂ワープポータルでこの世界と別の世界とを行き来していた。
彼はそのワープポータルへと向かう
最深…地下深くにそれはあった…あったはずなのだ。
「"神界の門"が消えた…何故!?」
何故バレた?…彼は思考するが…答えが出せない…
もし、"神界の門"のことを敵に話すと自動的に位置を変え、変えた場所を御方が脳へ直接伝えてくれる…その"ログ"がない…変わっていない…はずだ。
裏切られた…もしくは…
「おぉ、すまんの。ゲートはワシが壊した。」
「"私達"でしょう。」
背後から声が聞こえる…彼は振り返った…が、直後絶望する…だって、居たのだ。神と同格とされた魔人達…危険視され、封印された"七つの大罪"の内の2人。
長女、次女に値する2人。"傲慢"のルシファーと"憤怒"のサタン…封印された者達が優雅に立っていた。
「なぁ…サタン、この反応が普通じゃよな。」
「えぇ、主が異質としか言えません。」
2人は普通に話している…それだけで格の違いを思い知る…だが、自分には"ディメンション・レイ"がある…"スチール・オール"がある…負けな…
"傲慢なる刻"
「とりあえず貴様…跪け。」
なんだ?何故俺は頭を下げている…洗脳系の技か…技が出せない…"行動が制限された"?
「ありがとうございます。ルシファー…いえ、姉様。これで心置き無く…」
突如としてサタンの至る所の血管が浮かび上がる。
"憤怒なる刻"
「レヴィを殺したクソ野郎共を殺せる…」
彼女は牙を剥き出しにし、瞳孔が開いている。
完全なる怒り…"漆黒"はこれに対抗する手段を封じ込まれた…
「"アングリー・インパクト"!!!」
サタンは叫び、力強い一撃を"漆黒"の腹に食らわす…あまりの衝撃に吹き飛ぶ…吹き飛ばない!?
そう、彼は"傲慢なる刻"の影響で移動することを許されない…外的要因だとしても…吹き飛ばされる威力とそれを強制的に留めようとする力…こんなモノ…生物が耐えれるはずが無い…彼の腹は破裂し、彼の上半身はその場に落ち、下半身は跪いた姿勢のままとなる。
だか、彼は"不死鳥"の力を得た。
彼の上半身と下半身は直ぐに引っ付く。
「ありがとうございます。これでまた貴方の腹を破裂させられる。」
そして、また繰り返される…彼はどんなに嘆いても…彼は"不死鳥"だ。死んでは生き返る。
…300回は繰り返した頃だろう。サタンは血塗れとなり、ルシファーにも血が飛び移っていた。
「おい、どうするんだ?ワシの服に下衆の血がついたではないか!」
「すみません。ルシファー…私はこれで終わりますので…」
2人は何事も無いように会話を繰り広げる…一方、"漆黒"は…
「…。」
腹を300回破裂させられたことにより、意識が飛んでいた…暫くは戻ってこないだろう。
「まぁ、これで許そうか…流石にこれ以上の拷問もないだろうしな…」
「ですね。私もスッキリしました。」
2人は帰路につこうとその場から動き出す。
残ったはどんな拷問よりも酷いモノを受けた"漆黒"のみ。
そんな様子を眺めていた御方は血管浮き彫りでこう嘆く。
「"七つの大罪"…しかもその中でも"別格"の2人。これでは"私の計画"が…」
だが、彼はすぐに冷静を取り戻した。
「私の駒は無くなったが…作ればいい。さてと、確か彼は"地球"から来たのだな…」
彼は地球らしき小さき球体を回しながら、せせら笑う。
「"元地球人"には"地球人"をぶつけよう。」
彼は姿はまるで"悪魔"のようだった。




