第36話「報復の刻」
「…報告は以上でございます。」
「ご苦労さん。」
俺はルシファーとサタンからの報告を聞き、ひとつの紙に纏め始める。それと報告の過程で一つの訃報を聞いた。
「そうそう、フェンリル。フェニックスが死んだ。」
俺はペンを動かしながら、端的に伝える。
まぁ、酷だろうなぁ、同僚が立て続けに死ぬなんて…心中察するに余りある。だが、伝えなければならない。それが"心の原動力"となりうるかも知れないからだ。
「…何故だ。」
フェンリルは激しく壁を叩く。彼女の顔は般若のように恐ろしく怒りに包まれた顔へと変貌した。
これが"大事なこと"だ。狙い通りいい方向へとシフトしたね。
「ほい、ここが奴らのヤサ。叩いてこいよ。」
俺は鬼神にも迫る形相の彼女に一つのメモ用紙を渡す。 そこには俺の書いた奴等の…神獣を殺した奴等のヤサの位置が明確に記されていた。
「ありがとう…」
奴は形式的な感謝を述べる。怒り心頭で心そこにあらずなんだろう…彼女は地図をジッと見つめていた…かと思えばすぐに玄関に直行する。
パシン
扉は力強く開き、閉められた。
全く…"どうやってあいつは勝つんだ?"
他の神獣は敵に負け、死んでいる…そんな敵の本拠地に1人で乗り込みに行くなんて自殺行為…阿呆がする事だ。
…神獣は阿呆の集まりなのか?
俺は深くため息を吐く。
「なんじゃ?そんなため息吐いて…」
「いや…まぁ、色々とな。」
バハムートに色々と聞かれたが濁す。
あの化け物幼女が絡むと色々と厄介だしな…まぁ、"俺達"だけで上手くやるか…
バハムートをリビングに置いて俺は外に出る。
そして、外が待っていた3人…いや、2人の部下に指示を出す。
「フェンリルの援護を頼む。」
「まぁ、主の命令だから仕方ないな。」
「はい、承りました。」
ルシファーとサタンはすぐさま飛び立つ。
彼女達も色々とあるのだろう。何時のよりも顔が嬉しそうに見えた。
「流石は"原初の魔人"…さてと…」
俺は待つのに疲れ、その場で寝るベルを放置し、家に戻る。
「ルシファー大丈夫かな…いや、サタンもいるし、大丈夫だろう…」
俺は普段通りの心情で玄関の扉を開けた。




