表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/52

第30話「無言の約束」

僕は守らなければならない

僕はみんなを助けなければならない

そういう運命…気持ちを抱いてしまったから…


何時だったか…1000年以上も前のことは基本忘れてる…けど、この思い出だけは覚えていた。

昔、凶悪なる魔王がいた…僕達、神獣が束になっても構わない魔王がいた…暴君だった…自身の部下6人と一緒に世界を壊し始め、世界の平和が崩れかけた…僕は神の子ながら神を呪った…恨んだ…

僕はその時から戦うのを辞めた…

何故痛い思いをして戦わなければならないのか?

何故他人を守りながら戦わなければならないのか?

何故死と隣り合わせになりながら戦わなければならないのか?

僕は逃げた…他の3人の神獣を見殺しにして…特段生きたい理由など無かった…ただ…死にたくなった…

だが、そんな弱い奴…生き残れるはずがない…


「…感覚がない…もう終わり…な…の…かな…」


僕は魔王の遣い2人と熾烈な争いを続け、とうとう魔力が底をつき、僕はやられるがまま…体を分断され…内蔵は腹から少し出ていた…

もう死ぬ…誰だって分かる…その2人は僕の消えゆく魂の姿を見ると去っていった。

その間にも訪れる1人での静寂な時間…長かった…何時間も経ったかのように…途絶えそうな意識の中、誰かが大きい声で叫んだ…


…数刻が経っただろうか…僕は五体満足で目を覚ました…こんなはずは無い…だって僕は確かに奴等に八つ裂きにされ、殺されたんだ…辺りを見渡す…するとそこには何百人もの人間が倒れていた…死んでいた…魂が抜けたかのように…


「なんで僕に蘇生の術を…僕はもう君達を守ることを放棄した奴なのに…」


僕は人型の姿をとると、遺体を全員綺麗に埋めた…

木々の間から朝日が照らす…まるで死んでいった人達を優しく包む聖母の光…


「あぁ、この人達は僕に期待したんだ。」


朝日から目線を下げるとそこには海に囲まれた立派な都市…海洋都市ルルイエの姿があった。


「…僕は託されたのか…人間ってこんなにも素晴らしい生き物だったんだ。」


僕は神様の命令から仕方なく人間を悪意から守ってきた…そんなことは無意味だと思っていた…何も意味をなさないと思っていた…違った。

"人間は命を使ってまで僕に期待した"

この意味は僕の中では大きかった…僕は人間達に生きる理由を教えてもらった…


「人間達は自分の命を使ってまで僕に期待した…この街ぐらいは守るかな…」


弱い自分の出来る範囲でコツコツと街を守ろう。僕は人間に命を助けられたんだ…恩を返さないといけない…違う…恩を返したい…僕に生きる意味を教えてくれたか弱き英雄達に


さてと、それから何千年もルルイエは平和だと思ってたんだけど、予期せぬ事態に見舞われてピンチ…

白い制服がたくさんいるが…脅威は見た感じ6人のみ…だが、相対しているこの女…何処かで見たような雰囲気だ。


「どうした?来ないのか?」


女は首を傾け、ただ笑う。

この女は不気味だ。さっさと決着を付けしまおう。


「"水双蛸壺"」


僕は魔法を展開する…女を直方体の中に閉じ込め、直方体の上下の面に壺を具現化、その中から巨大な蛸を召喚。

女はまず水でできた直方体の中から出ようと側面を斬る…だが、こんな程度では壊れない


「なるほど…かなり頑丈だな…」


女が感心する間にも…蛸の触手は迫ってくる… 女の背後を取るもすぐに触手は輪切りにされてしまった。


「…蛸は脆い…それに息が続かんな…しょうがない…」


女は何かをしようとするが無駄だ。

"蛸を斬った時点で彼女の敗北は決まっている"


「何だ…神経毒か…魔法も使えない…普通に不味いな…」


体を痙攣させながら、彼女は考える…無駄だ。

蛸の触手は彼女の手足に伸び、10本以上もある触手で彼女を圧殺にかかる。

もう無理だ。彼女は何も出来ない。彼女は触手に潰されて死ぬ。

その時だった。


パリィィィン


僕の魔法が解除…いや、破壊された…

僕は理解に苦しむ…あの直方体は物理特化してある。斬ることは不可能。かと言って魔法の使用された痕跡はない。何が起きている。ヤバい。

…何かヤバい。

女の手を見ると刀を握り締めていた。


「この剣を使うことになるとは…流石神獣だな。」


何がある…あの剣の仕業か…


「けど、私はもう動けそうにない。後は頼むぞ、"お前ら"。」


!!今は考えるな…あの女以外に集中しろ…あの女クラスの敵が5人も残っている。

僕は背後…空中に飛んでいる奴らが一気に飛んでくるのを感じ…魔法を展開する。


「ルルイエは僕が守るんだ!」


だって僕は約束したんだ。この神獣、リヴァイアサンが海洋都市ルルイエを守るって!!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ