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第28話「傀儡と下僕」

俺が家に帰ると先に全員が待っていた。


「師匠!何してたんすか?」


アリアが近付きながら質問を投げかけてくる。


「あぁ、ちょっと寄り道だ。」


俺は家に向かって歩いていき、みんなの横を通り過ぎる。


「お主、自分の為っていいながら、みんなの為に動いてるな…ホントに訳が分からん奴じゃ。」


バハムートはやれやれとした表情で僕が通り過ぎる横で言葉を放つ。

何を言ってるんだか…


「言うだけ言ってろ居候め…」


「なっ?我を居候扱いだと!」


元気な奴の見送りながら、家に入る。

今日は湖に行ったり、阿呆を殺したりして疲れた…休むとしよう。

俺は重々しい足取りで寝床へ向かうのだった。


…大きな屋敷の中、水晶の中を覗く人が1人。


「ふふ、あの男はやっぱり役に立たなかったか…」


金髪の男は膝に肘をつき、退屈そうに水晶を覗いていた。映っているのは"血塗れの悪魔"と傀儡にした男との戦闘の様子。


「やっぱり世界を滅ぼす程度の奴では相手にならない、彼はまだ本気すら…3割も力を出していないからね。」


彼は指をパチンと鳴らす、すると瞬時に金髪の男の前に大勢の人間が集まる。

全員が同じ白の制服を着ていた。

片膝をつき、忠誠の姿勢をとっている。


「どうしたのでしょう?我が主よ。」


その中でも中央に座していた黒髪ロングに赤目、頬に傷を負った剣士らしき女性が立ち上がり、最敬礼をする。


「君達全員に出てもらう。"血まみれの悪魔"が未知数な以上、出し惜しみは無利益しか生まない。」


金髪の男は満面の笑みでその場にいる全員に命じた。


「え?いや全て?本当に言っておられるんですか?」


端の方に眼鏡の男は反発する…次の刹那


「えっ?」


彼が気付いた時には上半身と下半身は離れていた…両断されていたのだ。


「我らが主に不敬だ。格下。」


そして、黒髪ロングの剣士が刀を鞘に収める。

すると、形あった眼鏡の体は粉々に斬られた。

そして、主である金髪の男の目の前まで行き、頭を垂れる。


「主様、申し訳ございません。このような不敬な輩を野放しにしていたこと、深くお詫び申し上げます。」


「いいよ。じゃあ、いってらっしゃい。」


そう言うとそこまでいた大勢の人が全員散らばった。

そこで金髪の男は何かに気付き、ハッとする。


「掃除どうしよう…」


床にあった粉々になった死体を見ながら、そう言うと近くにあった箒を手に取り、サイコロ状になった肉片を掃き始めた。


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