第20話「アホンダラ」
俺の平和の日々も束の間のものとなる。
ある日、いつものように2人が来るところまでは日常だった。
俺が目を覚ますためのモーニングティーを淹れようとするものの…奴が居ない。
いつも俺に黙って台所の菓子を食べ尽くそうとするお転婆娘…ゲフンゲフン…勇者アリアがいない。
いや、いない方が良いのだが、俺は嫌な予感がする。
茶など放置し、すぐさまリビングに戻りニーナにアリアのことを聞く。
「おい、ニーナさんやい!アリアさんが居ないんだが何か厄介事持ってくる?」
「ホントにアンタ勘良いわよね…ビンゴよ。昨日勇者パーティを連れて挨拶するって。」
oh…マジか。
「それさ、俺を討伐するとかいう流れにならない?」
俺は最悪な想定をし、ニーナにそうならないと言って欲しく、質問を投げかける。
「なるわよ。あの子、バカ正直に師匠が魔族って公言してるもの。」
俺の膝から力が抜け、その場にへたり込む。
そして、気を取り戻したかと思えば、地面を叩きら叫ぶ。
「アリアのアホンダラァ!!!!」
数時間後、ピンポンとチャイムが鳴る。
その間にコルンは急用を思い出したとかいう大嘘こいて帰り、バハムートは問題だから2階の部屋に押し込めた。
さて、できるだけの準備はした。
俺は玄関の扉を開ける。
するとニコニコな顔をした能天気のアリアと俺を睨む4人の勇者パーティメンバーがいた。
終わった…ガチで面倒になるやん。
俺は入ってと言い、奴等に背後を向ける。
すると、勇者パーティの斥候役かな?そいつが背後から俺の喉元にナイフを突きつけようとしている。
見えてるから殺せるけど、ここは。
俺は瞬時に振り返り一言。
「あっ、言っとくけど、俺殺そうとしたら全員皆殺しにするから。」
俺は強烈な殺気を勇者たちに向ける。
「師匠!なんて圧!流石です!」
アリアは冷や汗を流しながら無駄口を叩けるが、他の奴らはそんな余裕すらない。
斥候に至っては足を子鹿のように震わしている。
そこにニーナが割って入る。
「アンタビビるからやめなさい。ほら、みんな茶菓子あるから入って。」
そういう英雄の姿を止めるものは誰もいない。
全員…アリア以外は疑念を持ちながら家に入っていった。




