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好色な手

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

特に序盤、雰囲気がR15だと思ってます。

苦手な方はご注意下さい。

「折角だから、手を繋いで帰ろうか」

「ごめんね。ハンドクリームを少し貰ってくれないかな?」

そう言って、よく私の手に触れてくる人だった。手を繋ぐときも、繋いだ後も、その手は落ち着きなく私の手の内側や外側を焦れったく這い廻り、執拗に体温を分け与えてきた。それをやんわりと拒絶すると、咎める様に手首まで使って自分の元へ引き寄せる。

兎にも角にも、色事にかまけた手だった。それが手だけじゃないと感じたのは、ある一件を受けてから。


漫画好きな彼は布教という形で様々な漫画を紹介してくれた。バトル系もあればスポ根系もあった。なんなら少女漫画も。何時も何時も一巻だけを持ち寄って、私に貸してくれた。なんでも一気に持ってくるのは重いからというものだった。

けれども交際が続いて半年が経った後、私に一冊の漫画を貸しながらこう言った。

「一巻づつ読むのは続きが気にならない? まとめて一気に読みたくない?」

何時も引き際が上手く、次の巻が読みたいと思った事は少なくない。なんなら一気読みした方が内容の理解が捗るし。今思って見ればその時点で彼の思惑に嵌っていたのかも知れない。

「そりゃ……勿論。ひっ……」

背筋を屈めて間合いを詰める。なんの気なしに髪に触れられた。

「じゃあ放課後、俺の家においで」

そう、耳を隠す髪を耳に引っ掛けて、静かに耳打ちをした。耳に吹き掛けられた吐息が、背筋を駆けて、思わず硬直する。

「あっ……」

「門で待ってるから」


そんな事があって、結局彼の部屋に来た。私が『今日は帰るね』『やっぱり一巻づつ読むよ』と宣言しようとする度に、這い回る手は腕を伝い、体を引き寄せられた。その度に『ん?』『なぁに?』と耳元で返される。どうやら拒否権は与えてくれない様で、そのまま今に至る。至ってしまった。

部屋でガチガチに固まって、体育座りしていると、優しく頭を撫でられる。相も変わらず手つきは好き者だった。ただ卓上で山になっているコミック本がだけが圧を与えてくる。

「漫画読まないの?」

緊張で読めないだけなんですわ。

「せっかく来てくれたのに」

拒否権さり気なく渡さなかったの貴方ですよね?

「読まないなら俺の好きにしちゃうけど、いいの?」

「いや、それは」

口を開いた時には、既に遅かった。床に手をつかれ、そのまま覆いかぶさられる。変わらないのは彼の好色な手だった。今度は頬に移動して顔を背けるのを拒む様に固定してくる。緩やかに押し倒された。余りにも自然な行動だった。

「あっ……あっ……あっ……」

緊張で目が回る。拒絶する為に胸に触れた手は傍から見れば誘っている様にも見えなくはない。彼はその様を見て、くすくすと笑う。

「大丈夫。今は何もしないよ。でも可愛いからね」

黙って顔にキスを落とす。額やら、頬やら、耳やら、唇を巧妙に交わしてキスを落とす。その間も好色な手は交わりを求める様に這い回る。指の間、腹、窪み、全ての質感を自らの手に覚えさせる様にべったりと。

「なんで……手……」

「ん? あぁ。本当は何処にいたって、これより先のことしたいけど、常識の範囲に納めたいからね。手で我慢してる。なぁに? これより先のことしたい?」

これくらい緩やかに間合いを詰めるのが上手い人が好きです。

序盤から、やらしくない描写なのに、やらしさを感じてR指定しました。


俺様ではありませんが、拒否権はやんわり与えないタイプの人です。

自分のペースに乗せるのが滅茶苦茶上手い。


書きたいこと書いたとので、何も話すことがない……。


追伸

ハンドクリームの話が描きたいですね。

この二人で。滅茶苦茶にちゃにちゃ触りそうなんで。

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