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ちょっとの好奇心
学校が終わり香織はゆっくり家に帰っていた。
(朝見た香水まだあるかなぁ)
頭の中はそれでいっぱいだ
「!!まだあったんだ。」
朝見た時と全く変わらない風景。持ち主や他の誰かがもって帰っていないか心配していたので安心した
なぜかこの香水に惹かれるのだ。
それがなんなのかは自分でもわからない。
思い切って持って帰ることにした
(雨が降ってきたなくなったり誰かが割ってガラスの破片が散らばったら大惨事だもんね!!そうなる前に保管しておけばきっと持ち主もこの香水も喜ぶよねっっ!)
ただの言い訳であることはわかっていたが、自分に言い聞かせて香水をカバンに突っ込み早足で家にかえった
「初めは綺麗としか思ってなかったけど改めてじっくり見るとかなり綺麗〜」
主人公の語彙力がなくなるくらい、この香水は綺麗だった。
銀色の縁にツタのような装飾、真ん中に金色で何か文字が描かれている
「あぬ……?なんて描かれてるかわかんないな、ところどころかすれてるし
…ちょっとくらいつけてみてもいいよ…ね…」
人間、好奇心に理性が勝つことはない。香織はおそるおそる香水を押した。