業火
Fはショックを受けたのかヨロヨロとこちらにやって来るエンヴィーを見て盛大に笑って見せた。
「ハハハハ!!どうだ負けた気分は!」
「っく。ああぁ、かなりへこんでしまうな、まさか私が敗けるとはな………。一つ聞きたい君たちは個人だとどの程度の数をこなしたんだ。」
「んんん?個人戦だとか言うなよ、俺はちゃんとジェラに確認して相手が了承して仲間なら合作しても問題ないと解ってるからな。しかもお前が俺に送ってくれたサポート役がだぞ。」
Fはエンヴィーへの畏怖をすっかり忘れたのかという程の物言いで携帯端末からの内容を読んで見せた。
「ジェラが一位で2位との差は約50。おっとこいつは以外あんたと俺は同数で引き分けだな。まっ俺は途中からジェラに任せたから最後までやってたら本来は俺が一位になってたな。」
「ああぁ、そうか完全な私の敗北だな。では"ネットでの炎上数"一位には約束の物を贈呈しよう。」
(ん、ネットでの?)
Fはその言葉に引っ掛かりを覚えるなか、エンヴィーは朗らかな笑みでFに歩みより。
「おめでとう。」
「当たり前だ。」
「邪魔だ、どけ材料。」
「______は?」
Fは思考が追い付かない何が起きたのか解らずエンヴィーがFを素通りしていくのを遅れて気付き振り替えるとそこには。
「おめでとう、お前ははれて【嫉妬の悪魔ジェラ▪ヘル】となった。生みの親に感謝しなければな。」
「感謝ねぇ~元人格から追いやられた"良心"である俺が感謝するはずねぇよ。」
「ふむ、そんなものなのか?ではフィナーレと行こうか。」
Fは咄嗟に組織が万が一の時に寄越した待機中の武装集団に電話をかけた。
「おい緊急事態だ助け………。」
『ひぃやああああ、来るなぁー!化け……。』
『熱い助けて死なせ……て。』
『喰わないでくれ何でもする何で………………。』
Fは電話越しに聞こる悲鳴の数々に震えが止まらない何かが咀嚼する音に呼吸が上手く出来なくなる。
『つーみーをーかーさーねーすーぎーたーねー。今お前が聴いてるのは地獄に落ちたお前の仲間だエンヴィーに伝えろスロースが感謝すーるーとー。』
カタン
携帯端末が音を絶てて落ちる。
するとスルスルと携帯端末は地面を滑らかに滑ってエンヴィーの足元で止まった。
「何もののついでだ、今回の材料の確保は大規模な収穫祭だ、我では処理できぬ感情は要らぬからな。」
「ま、そういう事です。改めてご挨拶しましょう、俺いや今は女だから私はエンヴィーにお前が使われなくなった感情倫理から作られた人工悪魔。Fが一度でも改心すれば統合される存在を産まれてから一度でもしなかったことに嫉妬と侮蔑を贈りましょう。」
「え…………な…………。」
Fは最大の恐怖に足に力が入らずに膝をついた。