灼熱
それからエンヴィーは結果が解ったら呼べと語り席を離れずっと地上を眺め始めた。
二人はホッと息をはくと小声で話し出した。
「ごめんなさい、奴の空気に飲まれてしまいました。」
「俺もだ………だが奴は本当にっ。」
ぐっとジェラはFの手を握ると瞳を見詰めニコリと笑った。
「あなたなら大丈夫、今まで私の言う事に間違いが有った事はないしでしょ?」
「あ、ああ、そうだな、うんその通りだ。」
Fは背中に隠してる物にそっと触れ自分は大丈夫と言い聞かせて三度左手をトントンと右手を手刀にして叩き、両手を二回ぎゅっと握った。
「ふふ、久しぶりに見たわねそのくせ。」
「ん?そうだな久しぶり……………。」
(久しぶり?ちょっと待て最後したのは確か………。)
最後した時を思いだそうとしたその時丁度に完了合図が送られて着てそれを見たFはニヤリと笑った。
「結果が出たぞ、エンヴィー!!」
「………お前のその表情まさか。」
驚愕しているエンヴィーに向けてFは盛大に叫んだ。
「そうだ!!俺達の勝ちだ!」
「やりましたねF!」
「くっなんて事だ。」
エンヴィーは手で顔を覆い隠し苦しいげに言葉を発したのを見てFは今までにない達成感で丁度打ち上げられた花火をみた。
だからだろう手の隙間から覗くエンヴィーの口元が口が裂けたのかと思う程に笑っていたのをお見逃してしまったのはFにとって最後のミスだった。