恋という字から
思いは変わります
常に
生きているんですから
なまもの、なんですから
思いの温度の高低
思いの鮮度は
食べ物より足が早く
本人さえ新鮮なものを
捉えたままにはできません
恋、という字は
心が変わると読んだ人と
心が変になると読んだ人が
いました
気をつけなさい、と
「あなた」しか見えていない
ままですと
妙なものを踏みます
えらいものにぶつかります
手を繋ぎたがるのは
その所為かもしれません
「あなた」でいっぱいになった
後の心
覚めた後の心が
本物です
ふわふわっと
地に足の離れた状態から
地に足つけて、そのかたさ
冷たさに我に返ったとき
見えたものが
本物なのです